新番組ではないが、メインキャストが変わるので紹介しておこう。昨シーズン、異星人に誘拐されてしまったフォックス・モルダー(デビッド・ドゥカブニー)捜査官を捜すため、ダナ・スカリー(ジリアン・アンダーソン)捜査官の相棒として迎えられるのが、『ターミネーター２』('91)で変幻自在の新型ターミネーターを演じたロバート・パトリックだ。冷たく、ネコのような鋭い目の演技で観客を縮み上がらせた彼が、正義の味方役でアメリカのお茶の間に登場する。

　メロドラマをプライムタイムで放送してしまおうという大胆な試が話題を呼んでいるこの番組。しかし、プロデューサーは、あの『ビバリーヒルズ』シリーズや『ダイナスティー』のアーロン・スペリング。手がけた番組をすべてヒットさせた彼だけに、きっと何か仕掛けが隠されている。今のところ分かっているのは、設定がリッチでハイソなお家を舞台に恋愛関係のもつれが……ということだけ。映画『スターシップ・トゥルーパーズ』('97)で勇敢な戦士役を演じたキャスパー・ヴァン・ディーンが、セクシーでワイルドでリッチな青年役に挑戦している。

「家族と過ごす時間が欲しい」と言って、映画よりもテレビに活動拠点を置いていたマイケル・Ｊ・フォックス。今年、この番組でエミー賞も受賞した彼だが、パーキンソン病の治療に専念するため昨シーズンで降板した。彼の後を引き継いだのはチャーリ－・シーン。過去にセックススキャンダルを持つニューヨーク市長補佐官という設定で登場する。すでに、私生活でもセックススキャンダルを持つ彼だけに、キャスティングから笑わせてくれている。