TEXT BY はせがわいずみ(FEATURE PRESS)

 今年の東京国際映画祭でオープニングを飾った映画『シックス・デイ』(00)は、アメリカでは11月17日公開だ。この原稿を書いているのは13日で、ロサンゼルスでプレミアが行われた。シュワちゃんをはじめ、キャストや、クリスチャン・スレーターなどのセレブが現れたそうだが、残念ながら取材はできなかった。その代わり、昨日12日(日)に、行われたイベントを取材したので、その模様を紹介しよう。

 毎月第2日曜日に、アカデミー賞の会場にも使われるシュラインオーディトリアムで開かれる「コミックブック&SFコンベンション」。アメコミ(アメリカのマンガ)やSF映画・アニメ・マンガのキャラクターグッズ、フィギュア、ビデオなどの業者やファンが店を出して販売している、いわゆるオタクの情報&レアもの交換のコンベンションだ。詳しくは別の機会にご紹介するとして、このコンベンションでは、新作のSF映画の予告やメイキングを流し、そのあとキャストや監督などとのQ&A、サイン会が行われている。去年の超目玉は『マトリックス』('99)でキアヌ・リーブスが来場したことだったが、今年はなんといっても昨日の、シュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガーだろう。

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6歳の少年のファンに感動し、一緒にポーズを取るシュワちゃん(思ったより顔が小さく、小柄な感じがしました)
 SF映画に多数出演してきたシュワちゃんの登場に、バイヤーも、セラーも、観客も大興奮!! 質問者のためのスタンドマイクの前には、6歳の子供から女性、大人まで、およそ20人近くの列がアッという間にできた。しょっぱなからテンションの高いシュワちゃんは、次から次へと入場者らの質問責めを食らってもへっちゃらで、最後まで、その饒舌とナイスガイぶりは衰えなかった。

 オタク的質問が続出する中、ティーンエイジャーの女の子からは「この映画『シックス・デイ』みたいに、人間のクローンも実現して、誰か別の人間のクローンに自分がなれるとしたら、誰になりたいですか?」という問いかけがあり、シュワちゃんは「アインシュタインになりたい」と答えた。また、『トータルリコール2』のプロダクションについての質問には、「先日脚本が送られてきたけど、良くなかったので送り返したよ。SF映画に出るのは好きだけど、ドラマの部分もしっかりしている作品を選びたいからね。じゃないと、観客もつまらないだろ」とユーモアも交えて答えていた。

 会場にはシュワちゃんだけでなく、キャストのマイケル・ルーカー、サラ・ウィンター、監督のロジャー・スポッティスウッドらも同席していたが、なかなか彼らに質問が行かないので、「ターミネーターの決めゼリフ”I'll Be Back”を言って下さい」というリクエストには、シュワちゃんが言った後、同席した共演者に言うよう促し、最後に監督にも言わせるなど、気遣いも忘れない。

 「1番印象的だったシーンはどこですか?」という質問には、サラは「シュワちゃんと、体当たりで共演できたこと」と意味深発言、それに対しシュワちゃんは「滝壺に落ちるシーンかな」とクールに切り返していたのが印象的だった。

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