TEXT BY はせがわいずみ(FEATURE PRESS) |
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いよいよアカデミー賞の発表があと数日に迫ってきた。2月15日号にお伝えした候補者発表後、オスカーの行方を占う好材料のゴールデングローブ賞や、NY批評家協会賞、LA批評家協会賞が次々と発表された。そしてつい先日の3月11日には俳優組合賞、監督組合賞の授賞式も行われ、アメリカの映画ファンの間では密かに最終オッズが出回っているようだ。
まるでオスカーと連動しているようなゴールデングローブ賞は『グラディエーター』がドラマ部門の作品賞を受賞しているが、ハリウッドの映画人たちは『エリン・ブロコビッチ』のようなアメリカンドリームなストーリーが好み。 |
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先日行われた「オスカー候補者昼食会」で、「今年は取るとはまったく思っていないので、気楽なもんだよ」とトム・ハンクスがコメントしている通り、主演男優賞の大方の予想はラッセル・クロウ。そのラッセル・クロウだが、現在、オスカー候補だけでなく誘拐事件の候補として予告があったらしく、ゴールデングローブ賞の授賞式からFBIの護衛付きで公の場に登場している。昼食会でも、彼の後ろを強面のゴツイ兄ちゃん(というよりもオヤジ)たち3人が周囲ににらみをきかせながらぞろぞろと歩いていた。栄光のオスカー候補もツライ…。
『エリン・ブロコビッチ』での好演(とバストアップ作戦!?)で、ゴールデングローブ賞、LA批評家協会賞、俳優組合賞の主演女優賞をゲットしたジュリア・ロバーツ。作品の魅力に押されて、今年のオスカーは間違いなし! のウワサだ。しかし、当の本人は、俳優組合賞受賞にとても感動したようで「俳優仲間に認められての賞なので、とても光栄です。私なんかが(!)皆さんに認められるとは思ってもいませんでした。受賞は夢のようです」と声を震わせて受賞スピーチをした。ちなみに俳優組合賞とオスカーのダブル・ゲット確率は過去の記録によると70%。『マグノリアの花たち』('89)と『プリティ・ウーマン』('90)では惜しくもオスカーを逃している(前者は助演、後者は主演)ので、今度こそ!と私は予想する。
アメリカ中に旋風を巻き起こしている『グリーン・ディスティニー』は、ジャッキー・チェン、ジェット・リー(リー・リンチェイ)、あのジョディ・フォスターと共演したチョウ・ユンファ(というのがアメリカ人的見解)、『マトリックス』といった中国&カンフーブームの強い追い風を受け興行成績も、賞取り表も目を見張るものがある。「アン・リーやったね!プロモーション作戦勝ち!」といった趣もあるが、それでも結果は結果、監督組合賞など前哨戦の各賞でスティーブン・ソダーバーグより3歩くらいリードしている。外国語映画賞のオスカーは確定だが、作品賞や監督賞はアメリカ人魂が燃えるので、厳しいというのがマスコミの予想。
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『グラディエーター』より
(C)2001 DreamWorks LLC. |
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『グリーン・ディスティニー』より
(C)2000 Sony pictures classics |
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『グリーン・ディスティニー』のプレミアにてアン・リー監督
(C)izu |
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さて、そんな私は“今年のブレイクスター★男優編”で紹介したベニシオ・デル・トロが受賞したら小躍りしてしまうであろう自分を想像しながらこの原稿を書いている(ゴールデングローブ賞をゲットしているので、ちょっと安心だけどね)。授賞式まであと3日。皆さんも自分の予想を書き込んだ候補者リストを手に、カウントダウンといきましょう! |
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