TEXT BY はせがわいずみ(FEATURE PRESS)

 アメリカの学校はすでに夏休みに突入し、映画業界もSFXをふんだんにつかった夏休み映画を続々公開している。ご存じのようにアメリカでは、初日を迎える前にプレミアが開かれる。劇場の前の道路を封鎖して行う大規模なものから、数人のセレブしか出席しない小規模なものまでいろいろだ。先日開かれた『エボリューション』(原題:Evolution)のプレミアは、通りを封鎖しないまでも、かなりの大規模なプレミアだった。

 スターがDJに変身!?


DJの質問に答える
D・ドゥカブニー

 6月1日、UCLAにほど近いマン・ナショナル劇場が会場だった同プレミアは、地元ラジオ局106パワーFMとのタイアップで開催された。こうしたラジオ局タイアップのプレミアは度々あり、レッドカーペットの途中にミニステージを設け、次々と現れるセレブがステージに上がりDJと掛け合いをするというファンにはたまらない趣向だ。掛け合いの模様はラジオで中継されるほか、会場に設置されたスピーカーからも流れるので、姿が近くで見えなくても、セレブの普段のしゃべりを間近で聞くことができる。この日も、デビッド・ドゥカブニーに始まり、オルランド・ジョーンズ、ジュリアン・ムーアとメインキャストが次々とステージに登場した。

 今回のプレミアでは、映画のポスターでもおなじみの三つ目ピースマークのお面や、シール、うちわ、ポスター、帽子など、映画にちなんだグッズが次々と集まったファンに配られ、セレブがそれらにサインをしてプレゼントするという、これまた嬉しいオマケつきプレミアだった。ところで、通常プレミアでは、映画の目玉となるセレブは最後に現れ、マスコミをさーっとこなして(半分避けながら…!)会場に入ってしまうが、この日は違った。キャスト陣で一番人気のD・ドゥカブニーは、同作の脚本家ドン・ジェコビー、「Xファイル」シリーズのスタッフに続いて3人目と早々に現れ、リムジンを降りた瞬間からファンのサイン攻撃に、セキュリティーが止めるまで笑顔で応え、相変わらずマスコミはさーっとこなし、ミニステージで司会のDJやファンとのおしゃべりを楽しんだ。そして、「朝10時から並んだ!」というドイツから来たファンの苦労をねぎらうように、彼女からのサインや写真攻撃に快く応えていた。
必ず目線をくれる
超ナイスガイのN・リー


一生懸命サインをするN・リー。
なんと、セレブとの距離は
こんなに近い!

メインキャストたちと監督(左からJ・ムーア、D・ドゥカブニー、O・ジョーンズ、I・ライトマン、S・W・スコット)

 マスコミに親切で、立ち止まってはいろいろポーズを取ってくれたのは、J・ムーアとO・ジョーンズ。また、映画同様ショーン・ウイリアム・スコットは何だか落ち着きがなかった。本作の監督アイバン・ライトマン(『ゴーストバスターズ』シリーズ)は、奥さんと娘2人(結構かわいい!)を連れて現れたほか、『X-ファイル』仲間のニコラス・リー(『バーティカル・リミット』)も出席した。ちなみにニコラスは超いい人で、ミニステージまで遠すぎてサインをうまくもらえなくて悲しんでいるファンの前までわざわざ行ってサインをしていた。また、マスコミにもとても親切で、カメラマン一人一人にゆっくり目線を合わせてくれるという気の使いよう。あんなにハンサムなのにとても腰の低い、超ナイスガイだった。

 ストーリーはこんな感じ!

 地球に衝突した隕石から新たな生命が誕生し、次々と進化を遂げ人類を脅かすようになってしまった現代。彼らを倒すため軍が特別攻撃を仕掛けるが、それは逆に彼らエイリアンを増殖させてしまうことに。もはやこれまでか! と思ったその時、軍から追い出された研究者と落ちこぼれ学生のチームが秘密兵器を持ってエイリアンに立ち向かうのだった。お蔵入りした『ゴーストバスターズ3』がベースになっているとの噂通り、強いんだか弱いんだか分からない特別チームの秘密兵器が、超意外なブツ(※)、という『ゴーストバスターズ』のようなノリの本作。D・ドゥカブニーのセルフパロもあるので、『X-ファイル』ファンは必見だ。

 ★公式サイトはこちら⇒http://evolution-jp.net/

※フケ止めシャンプー。日本で言うメリットのようなもので、20年くらい前に一世を風靡したが、今は使っている人も少なく、店頭でもあまり見かけないが、エイリアンを倒す効果は抜群!?



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