TEXT BY はせがわいずみ(FEATURE PRESS)

 プレミア報告
10月の4週目には、4本の映画のプレミアが行われた。その模様をご報告しよう。


■『K-PAX』

 10月22日(月)には、おなじみマン・ビレッジ劇場で『K-PAX』のプレミアが開催された。

 今年、100万ドル突破作品を次々と送り出しているユニバーサルの映画だけあって、劇場前の道路を半分封鎖し、テロ後としては盛大なプレミアだった。出演者のケビン・スペイシー、ジェフ・ブリッジス、エージェイ・ナイドゥ、サウル・ウイリアムス、ビンセント・ラレスカらが出席した。

 また、ゲストとしてハーレー・ジョエル・オスメント、アレッサンドロ・ニボラ(『ジュラシック・パークIII』(01))、シャーリズ・セロンらの姿もあった。
沿道のファンの声援に、手を振りながら
笑顔で答えるケビン・スペイシー


■『13 Ghosts』

 10月23日(火)には、前日の『K-PAX』プレミアと同じ劇場で『13 Ghosts』のプレミアが開催された。

 ハロウィンにぴったりの同映画は、プロデューサーとして『マトリックス』('99)のジョエル・シルバーと『キャスト・アウェイ』(00)の監督ロバート・ゼメキスがクレジットされているが、プレミア会場にも2人は揃って現れ、肩を組んでカメラマンのフラッシュを浴びていた。

 主演のシャノン・エリザベス(『アメリカン・パイ』('99)などでキレイ系コメディ女優としてブレイクした)が婚約者と現れたほか、マシュー・リラードが妻のヘザーと出席したほかは、日本でもおなじみのセレブは取り立てて現れなかった。
体格のいい2人はフレームに納めるのも
大変だった…。
写真向かって左から、ジョエル・シルバー、
ロバート・ゼメキス


■『Life as a House』、『千年の恋 ひかる源氏物語』

 10月24日(水)には、ハリウッドで2本の映画のプレミアが開催された。
 エジプシャン劇場で行われたのは、ケビン・クライン主演の家族ドラマ『Life asa House』。会場には、いつもプレミアのトリを飾るジョン・ボイドがゲストで早々に現れた後、サントラを担当したマーク・アイシャム、監督兼プロデューサーのアーウィン・ウィンクラー、K・クラインの息子を演じたヘイデン・クリステンセン(『Star Wars: Episode II Attack of the Clones』(02)のアナキン・スカイウォーカー役)が続いた。

 プレミア慣れしていないヘイデンは、リムジンを降りた後ちゃんと締めていなかったネクタイをマネージャーに直される一幕もあった。

 そのほかのキャスト陣は、マリー・スティーンバーゲン、ジェナ・マローン、スコット・バクラ、サンドラ・ネルソン、イアン・ソマーハルダーらが、またゲストとして『ロスト・チルドレン』('95)のロン・パールマンらが出席した。ちなみにニューヨーク在住のK・クラインは欠席だった。
写真向かって左から、
監督兼プロデューサーの
アーウィン・ウィンクラーと、
直されてもネクタイが曲がっている?!
ヘイデン・クリステンセン
 エジプシャン劇場から数ブロック西のエル・キャピタン劇場では、なんと!日本映画の『千年の恋 ひかる源氏物語』のプレミアが行われた。
 東映が創立50周年記念として製作した同映画は、日本では12月に公開予定だが、本国より一足早くハリウッドでプレミアを開催したのは、女性プロデューサーの富永理生子さんいわく「やはり50周年を記念してのこと」だという。

 当日は、前述の『Life as a House』のプレミアのほか、セレブの集まるパーティもほかの場所で開催されていたことから、レッドカーペットを取材したのは、日本から駆けつけたマスコミ合計20社のほかに、アメリカの媒体はわずか9社だった。

 また当初、主演陣や監督なども参加する大規模なプレミアを予定していたところ、テロなどの関係で縮小となったが、主演の吉永小百合だけは「こんな時期だからこそ」と出席した。
大和撫子を体現する
着物姿の吉永小百合
 また、会場にはブエナ・ビスタ・インターナショナル(ディズニー映画関連会社)や、コロンビア・トライスター社、ワーナーブラザース・インターナショナル、ユニバーサル映画、ソニー・ピクチャーズの代表や役員らが招待され、日本映画が描く平安絵巻を堪能した。



文&写真=シネマ・ナビゲーターはせがわいずみ(フィーチャープレス)
Text & Photo by Izumi Hasegawa/ Cinema Navigator


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