TEXT BY 尾崎佳加
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ハリウッドのテレビ事情4
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痛烈ダメだし番組が暴走中!
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日本の皆様、明けましておめでとうございます! 今回は2005年明けて初の「fromハリウッド」。スタートからまたまた辛口コラムで爆走いたしますが、本年もよろしくお願いいたします!!
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勝手に邦題をつけてみたがこれ、みなアメリカで人気のリアリティーショーのタイトル。どれも【あなた、改造が必要ですよ】とダメだしする、大変おせっかいな番組である。
3シーズン目を迎えたばかりのTLCの「What Not To Wear(ワット ノット トゥー ウェア)」。「それはやめておいたほうが…」。ファッションセンスがイマイチの人々を一般から募り、4人のスタイルマスターたちによってファッショニスタに仕立て上げるという変身系のリアリティーショーだ。 この番組に毎週登場する候補者たちはみな、ファッションのファの字も知らないようなダサ系の人々ばかり。 |
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10代の頃から愛用しているぴっちぴちのジーンズや、溺れそうなほどぶかぶかのトレーナーで平然と街へ繰り出す人など、毎週ファッションど素人たちのオンパレードである。見かねた周囲の人のススメで番組に出ることになった彼らは、セレブも信頼を寄せるカリスマスタイリストたちの手によって最新トレンドのなんたるかを教えられる。こうしてファッションの楽しみ方を発見し、外見に誇りを持つようになった参加者の変化の様子は目を見張るものがある。なんだか知らないうちにセッティングされていた番組出演をきっかけに、流行を完全無視してきた過去とオサラバする彼ら。晴れてファッションデビューを果たし、新しい自分に生まれ変わるのだった。
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「WNTW(それは着ちゃダメでしょう)」番組オリジナルTシャツ。 …っていうかこのTシャツがそもそも着ちゃダメ? |
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「自分で食事制限をコントロールできないあなた!私たちがお助けします。」参加者公募のコピーがとっても露骨な「You Are~」はNBCの人気ショー。オーバーウエイト(肥満)でお困りの(又は周囲から困られている)スーパーサイズな人たちを招き、彼らのダイエットを支援するという番組だ。成人の肥満度が著しいアメリカでは、巨体を揺らして歩く人をあちこちで見かける。道行く人々が皆スリムな日本と違って、人々の肥満レートが高い米国では、肥満は日本ほど迫害されない。自分が少々太ってもいいやという人が多いのである。そんな自覚症状のない潜在肥満者に喝を入れるのがこのショーなのだ。
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「ゲイのファッションセンスに勝るものナシ」と豪語する5人のゲイたちが、イケてないストレート男性のライフスタイルをまるごと全とっかえしてしまうカゲキなこの番組。食生活、カルチャー、インテリアデザインまで広範囲にわたる徹底した大改造計画に、その後の人生も大きく変わってしまう出演者も多い。これまでロック一筋で生きてきたミュージシャンが出演した回では、彼ご自慢のロングヘアーを「ダサいわ!」と遠慮なくばっさり切ってしまいあやうく乱闘騒ぎになりかけたが、本人も驚くほどイケメンに変身させた「The Fab 5」たちのお手並みにより最後は和解。それぞれの得意分野をあーでもないこーでもないと黄色い声でまくしたてる「The Fab 5」の面々。こだわりのファッションセンスは脱帽ものである。 |
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望まない変身を強いられる出演者まで、最後にはその気にさせてしまうダメだし系番組。知らなかった自分に出会えるチャンスをくれるという意味では、おせっかいもお茶目で許されるのか?
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