TEXT BY 尾崎佳加
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2006年映画賞シーズン到来!
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今年もハリウッドが最も活気づく映画授賞式シーズンがやってきた。大作からインディペンデント作品まで、毎年数百の映画が誕生するこのご時勢だから、各映画賞の基準も千差万別。今回は、ハリウッド映画の最高権威、アカデミー賞授賞式までに発表される他の主要映画賞についてご紹介したいと思う。
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今月7日、他の映画賞に先駆けて「全米映画批評家協会賞(National Society of Film Critics)」が発表された。この賞は、FIPRESCI(国際批評家連盟)のメンバーである同団体が、芸術性を重んじた映画を称えるために設立した映画賞。文化活動の一環として選出される背景があるため、娯楽性の高い作品よりもメッセージ性の強い映画を好む傾向があるのが特徴。今年は田舎で夫と平和に暮らす妻がある事件をきっかけに夫の隠された過去を知る葛藤を描いた「ヒストリー・オブ・バイオレンス」が監督賞(デビッド・クローネンバーグ)、助演男優賞(エド・ハリス)の2冠に輝いた。
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一方、10日発表された「People’s Choice Awards(ピープルズ・チョイス・アワード)」はエンターテイメント性に優れた受賞が目立つ結果となった。同賞はファンによるオンライン投票で決める映画賞。つまり、評論家や批評家など映画を専門とする選考委員は一切おらず、観客の好き嫌いのみで選ばれる人気投票なのだ。「PCA」で全米の映画好きが選んだお気に入りの映画は「スター・ウォーズ エピソードⅢ/シスの復讐」(人気映画(総合)賞、人気映画賞ドラマ部門の2冠)。人気主演男優賞は「Mr.& Mrs.スミス」のブラッド・ピット、人気主演女優賞は全米映画批評家協会賞でも主演女優の栄冠を手にしたリース・ウィザースプーン(「ウォーク・ザ・ライン」)が受賞した。上記以外にもアクション、コメディー、ファンタジー作品に多数票が寄せられた「PCA」。お堅いことは抜きに、楽しめれば良しとする観客の本音がうかがえる結果となった。 |
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