TEXT BY 中条佳子(N.Y.在住)

 NYシネマ事情、ブルックリン編
 先々週ご紹介したハーレム・マジック・ジョンソン・シアターに続き、またNYに新たなるシネマコンプレックスが登場。7月14日にREGAL CINEMASがダウンタウン ・マンハッタンとブルックリンに同時オープンした。それぞれ16と12スクリーン、デジタルサウンドとスタジアムシートで新作上映のみの映画館だ。そこで今回は、この夏集客競争が白熱するNYの映画館情報をお届けします。まずは昨年から映画館が立て続けにオープンし、映画カルチャーが充実しているブルックリンから。

 元々はオペラ劇場だったBrooklyn Academy of Music(BAM)が昨年改装され、コンサートホールとパフォーマンスが行われるカフェ、3つのスクリーンを持つ映画劇場を設備して再オープン。名画のリバイバル、ニューインディーズ、ドキュメンタリー、外国映画、フィルムフェスティバルが定期的にROSE CINEMASで上映され、ブルックリンの文化的社交場となっている。クラシカルモダンな内装がコマーシャルな映画館とはまったく違う上品な雰囲気を醸し出している。上映される映画が映画だけに客層もインテリ、アーティストタイプや映画関係者が多い。監督や俳優、製作者らのインタビューやQ&Aが上映の合間に行われることもあるので、マニアックな映画ファンにとってプログラムのチェックは欠かせない。



BAM ROSE CINEMAS
30 Lafayette Avenue Brooklyn, NY 11217
Tel:718-636-4157

http://www.bam.org
 マンハッタンに住む人の中にはブルックリンフォビアといって、ブルックリンに来ることに恐怖心を持つタイプの人がいるらしいが、BAMにはマンハッタンの映画館のどこにもない魅力があるので恐怖心にも打ち勝つことが出来そうだ。7月開催プログラムはヴィレッジボイス:ベスト・オブ・ザ90'S、ロバート・アルトマン70'S、今村昌平シリーズなど。


 こじんまりした規模の映画館なのでワイドスクリーンも最新式サウンドシステムもないが、ここの魅力はなんといってもチケットの安さ。月曜日と火曜日は新作映画がオールデイ半額となっている。現在上映されているのは『Chicken Run』(邦題『チキン・チキン・ラン・ラン』)、『East is East』、『Ghost Dog』(邦題『ゴースト・ドッグ』)、『Me, Myself & Irene』(邦題『ふたりの男とひとりの女』)。上映サイクル移り変わりが激しいNYの映画シーンだが、ちょっとだけ遅れの見逃していた映画をキャッチアップ出来るのがうれしい。そのほかにもインディーズフィルムのショーケースが行われていて、コマーシャルとインディーズの中間に位置するあまりないタイプの映画館。

BROOKLYN HEIGHTS CINEMA
70 Henry Street
Brooklyn, NY 11201
Tel:718-596-7070


REGAL CINEMAS COURT STREET 12
Court Street at State Street
Brooklyn , NY
Tel:718-246-7459
 7月第3週末にオープンした前述の新作上映映画館。一般公開前日には地元の人々にフリーの招待状を配布、7月27日までミディアムサイズのポップコーンとドリンクはタダ、マチネーは$5.50というバーゲン戦略で観客を掴もうとしている。ブルックリンのダウンタウン、フルトンモールに以前あった映画館が火災で閉鎖されて以来、この地域に新作上映映画館はなかったのでかなりの動員率が期待される。上映映画はこの週公開された『X-men』(邦題『Xメン』)、大ヒット中の『Scary Movie』(邦題『最終絶叫計画』)、『Gone in 60 Seconds』(邦題『60セカンズ』)、『Big Mom's House』(邦題『ビッグ・ママス・ハウス』)など。


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