TEXT BY 中条佳子(N.Y.在住) |
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ハリウッドではエンタテイメント界の一大イベント、アカデミー賞の発表があり、受賞結果や会場に現れたスター達のファッション評で持ちきりの今日この頃、NYでは地味ながらも注目したいマイノリティのフィルム・イベントが2つ行われた。3月はウーマンズ・ヒストリー・マンスとしてアメリカで活躍する女性にスポットを当て、女性の地位を向上させようという月間。それに関連するかのように、女性がテーマのフィルム・イベント<The Original Action Shero Film Festival>と<Diaspora Daughters Represent>が開催された。それぞれユニークなイベントなので紹介してみたい。 | |||||||
The Original Action Shero Film Festival オリジナル・アクション・シーロー・フィルム・フェスティバル |
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Diaspora Daughters Represent ダイアスポラ・ドーターズ・リプレゼント |
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もう一つは、インディペンデント系フィルムのエキシビションと配給を行っているオーガニゼーション、イマジネイションのフィルム&ミュージック・フェスティバル。リーディング・ポエトリーやライブと共に、マイノリティ女性によるショート・フィルム4作品が上映された。中でも話題となったのはジョワ・リーの映画監督デビュー作品。スパイク・リー監督の妹で、女優や脚本家としてはすでに『クルックリン』('94)や『モ’・ベター・ブルース』('90)でもおなじみの彼女だが、今回は監督として5分間のショート・フィルムで会場を沸かした。またライブ・パフォーマンスの目玉となったのは、モータウン・レコードの大型新人インディア・アリー。スパイク・リー監督の『Bamboozled』(00)のサントラ盤でスティービー・ワンダーやエリカ・バドゥに名を連ねてデビュー、ディープな歌詞をアコースティック・ソウルに乗せて歌い上げるインディアは、現在最も注目されているニューR&B系シンガーだ。イベントの行われた3月27日にデビュー・アルバムがリリースされ、会場は彼女をサポートするオーディエンスで埋め尽くされた。すべての曲をアコースティック・ギターだけで歌い上げるインディアからは力強いメッセージが伝えられ、最後にはオーディエンスと共に大合唱となった。ライブの後、彼女に一番伝えたいメッセージは何かと訊ねてみると、インディアは歌のタイトルにもなっている「強さと勇気そして知恵」と答えてくれた。
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