皆さんが映画を観に行った際に、映画館のスクリーンに映し出されるものには、映画が上映されるまでに、CMと今後公開される映画の予告編があることは、もう皆さんご存知ですね!この予告編、場合によっては延々と続く場合もあり、まだ映画は始まらないのかと思われた方も多いのではないでしょうか?この予告編ですが、最近では、インターネットでのダウンロードや、CS放送などで映画館まで足を運ばなくても、家庭で観られるようになってきました。ですが大スクリーン・大音響で一度にたくさんの予告編を観られるのは、やっぱり映画館のみとなっています。

 ところで、予告編が2種類あるのを皆さんは知っていましたか?勿論、各作品に必ず2種類ある訳ではないのですが、基本的には、1分前後の短い『特報』と2~3分くらいの長い『本予告編<通称:本告>』と呼ばれるものが存在しています。作品の内容や雰囲気を少しでも理解してもらいたい映画会社としては、当然長い「本告」を多くの劇場でかけてもらいたい訳ですが、他の配給会社との問題もありますので、基本的にはその作品の公開予定劇場(予告編の最後に"次回ロードショー"とか"当劇場にて"などと后付け<お知らせ>が入ります)には「本告」を、それ以外の劇場にはとにかく流して欲しいということで「特報」をという区別がされています。ですから、観客からすれば、その予告編の長さからどれが特報なのか本告なのかを判断出来るわけです(勿論、例外もあり昨年の「エピソード1」などは東宝系のほとんどの劇場に長い予告編がかかっていました)。

 当然、夏休みや正月などに公開される超話題作には大勢の観客が来場するので、それを見込んで各配給会社はそれぞれの今後の話題作の予告編をその劇場にかけようとするので(それでも希望したら必ずかかるという訳ではありません。あくまで映画館の判断によります)、予告の上映時間が若干長くなることがあるという訳なのです。映画館でのCM・予告の上映枠は基本的に併せて15分程度になっていますが、そういった場合にはCM・予告の上映枠が20分位になっていることもあるので長いなと思うのは当然なのです。ちなみにそういう場合どこで時間の調節をするのかというと実は映画と映画の間の休憩時間を若干削っているのです。つまりそういう時は15分の休憩時間が実は12~3分だったり10分だったりしているのです。皆さん気づいていましたか?

 最近では、一通り予告編が終了したなと思ったらまた、予告編が始まったぞという経験もあると思います。これは、上映映画の本編プリントの頭にアメリカ上映時からくっついている予告編で、その映画会社の作品となっています(20世紀FOXの作品に多いです)。この予告編は上映時間に含まれているので厳密に言うと扱いは、他の予告編とはちょっと別扱いなのです!更に予告編はただ上映すれば良いという訳ではありません。より予告編の効果を高める為に、ラブストーリーを上映している映画館には話題のラブストーリーを、アクション映画には話題のアクションをというようになるべくテイストが同じようなものは必ずひとつぐらいは入れるようにしているのです。

 確かに次々と続く予告編を見るのは大変かも知れませんが、各社予告編には非常に力を入れているので、映画館ならではの予告編観賞だと思って、是非今後の映画選びの参考にして下さいね!

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