皆さんは「試写会」に行ったことがありますか?メールマガジンを読んでいる方で、まだ一度も試写会に行ったことが無いという人もいれば逆に毎月のように試写会に行っているという人もいるのでは?今回はそんな試写会について話をしていきたいと思います。

 試写会は単純に分けて2種類あり、“マスコミ向け”試写会と“一般向け”試写会があります。マスコミ向けには『完成披露試写会』(通称:完成披露)と銘打って公開に先だってかなり早い時期(アメリカ公開とほぼ同時期のこともあるが、多くは劇場公開の大体3ヶ月くらい前)に1回限りで映画館を借りて行われることが多いです。その試写会が外部に向けた一番最初の試写会となります。この完成披露は性質上、あくまでマスコミ向けなので一般の人が入ることは出来ません。話題作りの 為に芸能人や文化人を招待することもあります。もっとも最近では、一 般のお客さんも招待することがあるので、テレビや雑誌の募集告知などで『完成披露試写会』というものがあればチャンスです!ちなみにマスコミにはこの後、各配給会社が社内に持っている試写室で“社内試写”と呼ばれるものが公開近くまで随時行われ、映画紹介をしてもらう為のフ ォローをしていきます。

 そして、外部で行われる試写会のほとんどは一般向けの試写会です。 それはやはり一般のお客さんによる「口コミ」効果を期待しているからです。一般試写会は主催者によって性格が異なります。ほとんどは『タイアップ試写会』という形態でテレビ局やラジオ局、あるいは雑誌などが冠(要するにスポンサーですね!)となって名前が前面に出てきて( ○ ○特別試写会、××社連合試写会など)その媒体でのみ募集告知を出していくというものです。冠をつけず映画会社が主催者となる試写会( 通称:サス試写)もあり、こちらだと当然ながら募集告知を出す媒体に制限はないので、雑誌やネットなど様々な媒体への募集告知が可能とな ります。

 また試写会慣れしている方はご存知と思いますが、大体一般試写会に 使用される会場は決まっているので、会場名を見ただけであそこはかなり座席があるとか、あそこは狭いとか判断がつくかと思いますが、試写会に行ったことがない人にとっては難しいと思います。だから是非、試写会に行ってみたいという方は、当たり前ですが募集人数が多いもの( 同一出版社の複数の雑誌で行う連合試写や、大きな会場で行うものなどが該当)にこまめに応募していくことが大事ですね(このメールマガジ ンやエイガファンコムもお忘れなく!)。そうすれば、いつか必ず試写 会体験が出来ることと思います。

 そんな試写会は、確かに劇場公開よりもひと足早く無料で映画が観られるという大きなメリットがありますが、注意すべき点が二つあります (特に初めての方には)。まずひとつは、試写状を貰ったからといって必ず座れる訳ではないということです。試写会ではガラガラという風に感じられる状況はその作品にとって大きなマイナスとなるので、座席数 ジャストに試写状を配布するということはありません。いろんな理由があるのでしょうが試写状を受け取っても、実際に会場まで来ない人がいるので、座席数よりは多めに配布をしています。なので超人気作品などの場合には特に注意が必要です。

 そしてもうひとつ、これはかなり重要なので憶えておいて損はないことですが、試写会の場合、開映時間は厳守です。映画館なら映画が始まっても料金を支払う以上、いつでも入場することは出来ますが(流し込 み制の劇場の場合)、試写会では出来ません。だから、映画本編が1秒 でも始まってしまったら、いかなる理由があろうとも、例えば中で友達 が待っていようとも入場はお断りしています。そんなのひどいと思われる方も多いとは思うのですが、あくまで映画本編をきちんと最初から観 て頂きたいという主旨に基づくものなので、その辺はご理解頂きたいと思います。

 ほとんどの人は気がつかないか、どうせ決まり文句だと思っているかも知れませんが、試写状の下の方には必ず「開映後のご入場は固くお断り致します」という一文が入っているのです。もちろん主催者によっては、開映後でも入れてくれるというところもあるかも知れませんが、やはり映画はきちんと最初から観て欲しいと思います。少なくともこのコーナーを読んでいる方には、試写会のひとつのマナーというか豆知識として知っておいて頂いて、せっかく来たのに入場を断られるというような悲しいことにならないようにして頂きたいと思います。

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