映画館で映画を観る良さとは、テレビでは決して味わえない大画面の迫力、臨場感あふれる音響効果によるところが大きいですよね。でも、そういった部分に興味を持って映画館に足を運ぶ方は意外と少ないのではないでしょうか?
スクリーンサイズとは、スクリーンの大きさを指す場合もありますが、大体は画面の縦横の比率のことを示しています。現在上映している映画 は殆どビスタビジョンサイズ(通称:ビスタ)か、シネマスコープサイズ(通称:シネスコ)と呼ばれるスクリーンサイズに大別されます。このスクリーンサイズは映画館が勝手に決めるものではありません。その映画が製作された時点でどちらかに決められているので、映画館でその作品のスクリーンサイズに合わせて上映をしているのです。 ちなみにビスタ、シネスコのそれぞれの縦横比率はビスタが“1:1.85”、シネスコが“1:2.40”となっていて、シネスコでの上映の方が横長の画 面になり、スクリーン面積が広いということになります。最近はあまり見かけませんが、少し前までは大作映画などには70mmと呼ばれるプリントを使い(通常は35mm)、より映像を鮮明にみせようとしていた作品もありました。 一方、スクリーンサイズよりもハッキリと違いを感じ取れるのが“音響”でしょう。ぴあなどの情報誌の上映一覧ページには作品のあとに必ずSRDやDTSといった音響再生方式に関する表記が出ています。この表記を簡単に説明しますと下記のようになります。・SR(DOLBY SPECTRAL RECORDINGの略)4チャンネル再生 ・SRD(SPECTRAL RECORDING DIGITALの略)6チャンネル再生 ・DTS(DIGITAL THEATER SYSTEMの略)6チャンネル再生 ・SDDS(SONY DYNAMIC DIGITAL SOUNDの略)8チャンネル再生 ・EX(DOLBY DIGITAL SURROUND EXの略)7チャンネル再生 音響システムに関する表記は、各作品のポスターなどの下の方に小さく記されており、大抵はひとつだけでなく複数の表記がなされています。 そして、よくみると“IN SELECTED THEATERS”と書いてあることからもお分かりの通り、劇場によって異なります。全ての劇場が全ての音響再生方式を持っている訳ではないので、複数の再生方式にも対応できる ようになっているのです。 この中で、SDDSはその名の通りソニーが独自に開発、DTSはデジタル・ シアター・シズテムズ社が開発していますが、後は全てドルビー研究所の開発です。EXはルーカスフィルムとドルビー研究所の共同開発で、昨年の『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の上映に伴って導入された最新の音響再生方式です。東宝の直営館はルーカスの 指示の元、全館にこのシステムを設置しました。最近ではSRDなどは当 たり前になりつつあります。SDDSやDTS、そしてEXという再生方式だと、ものすごく臨場感を感じられるのではないでしょうか? 今回はスクリーンサイズと音響に関して非常に簡単にとりあげましたが、 詳細を知りたいという方は下記サイトにアクセスしてみて下さい。より深くその違いを理解できると思います。スクリーンサイズや音響にもこだわると、また違った視点から映画を観ることが出来て、もっと映画を楽しめるでしょう!
・東宝公式ページ:http://www.toho.co.jp/th-link/welcome-j.html |
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