映画音楽(サントラ) |
映画を良く観る方でしたら、気に入った映画のオリジナル・サウンドトラック(通称:サントラ)を購入したこともあるのではないでしょうか?現在は輸入盤CDがたやすく入手出来ますので、いち早く全米最新公開作のサントラを聞くことが出来ます。 映画で一番重要なのは勿論その映像ですが、その中で流れている音楽も、映画を盛り上げる為に重要な存在です。何故なら、音楽が映画のイメージにかなりの影響をもたらすようになってきたからです。つまり音楽を聞くだけで映画のシーンがイメージ出来る作品が出てきたということですね。そのほとんどが必然的に大ヒット映画であり、『タイタニック』('97)のセリーヌ・ディオンの曲(「MY HEART WILL GO ON」)、『アルマゲドン』('98)のエアロスミスの曲(「I DON'T MISS A THING」)などがそうであり、これらの曲を聞けば自然と映画のワンシーン(ごく最近では、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)に主演したビョークの「I'VE SEEN AT ALL」)が思い出されるのではないでしょうか? 過去には普通のコンピレーションアルバムとしても通用するような、アーティストが結集した豪華なサントラ(『トップガン』('86)など)があり、サントラが通常のアルバム並、あるいはそれ以上大ヒットして売れるということも多々ありました。ですが最近は、アメリカはともかく、日本ではあまりサントラは売れなくなってしまっているそうです。 それには幾つか理由があると思いますが、日本人にとって魅力あふれるサントラ(多数のアーティストが集結したお買い得感のあるもの)が少ないというのがあるのかもしれないですね。ビッグアーティストがサントラに曲を提供すればそれだけで大きな話題となりますが、それ場合以外は映画のヒット状況によるという形になってしまうのでしょう。 |
ひとえにサントラといってもその構成には3パターンぐらいがあり、アーティストの曲が全て入ったもの、ボーカルの入っていないインストゥルメンタルの曲のみのもの、インストゥルメンタルとアーティストの曲が両方入っているものがあります。当然、サントラとして売れるのはやはりアーティストの曲が集まっているものになりますが、インストゥルメンタルばかりのサントラ(現在の大半はこれです)でも、映画音楽を数多く手がけているジョン・ウィリアムス、エンリオ・モリコーネ、ダニー・エルフマンなどが作曲したものだとかなり聞き応えがあると思います。 ほとんど全ての作品でサントラを出しますが、諸権利の関係で、映画の中で使われた全ての曲が収録されている訳ではありません。権利意識の非常に強いアメリカでは、たとえワンフレーズでもアーティストの曲が映画内で使用されれば、エンディングロールの終わりに必ずアーティスト名及び曲名が載ります。ですが、権利の問題(サントラ発売のレコード会社と、アーティスト所属レコード会社との違いなど)で、アーティストの曲の場合は映画の中で使用されていてもサントラには収録されないといったことがあります。 気に入った曲の為にサントラを買うような場合には、まず収録曲をよくチェックしてからにした方がよいと思います。表示されている時間は短いですが、エンディングロール最後の方に使用曲の一覧が出てきますので、これとサントラ収録曲を比較するとどれがサントラには入っていないのかということがしっかりと分かるはずです。 今後の作品のサントラでは『g:mt』(01/発売:カルチュア・パブリッシャーズ)や『チアーズ!』(01/発売:SMEレコード)そして『セイブ・ザ・ラストダンス』(01/発売:avex)など非常に音楽が際立った作品があり、それぞれアーティストの曲を多数収録した聞き応えのあるサントラになっていますので、普段あまりサントラなど聞かないという方も是非一度聞いてみて下さい! |
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