オピニオンリーダー |
皆さんが映画を観る時参考にするものに、「ぴあ」や「Tokyo Walker」などの情報誌、「王様のブランチ」などのTV情報番組などがあると思います。でも一番参考になるのは、実際にその映画を観た人の感想や意見ですよね。それが本当に良いものであれば、以前お話したような“口コミ”でも広まりますから尚更です。ですが、口コミは広まるのに多少時間がかかりますので、映画の宣伝としては、もっと効果的かつ迅速な方法で、その作品の良さを打ち出していかなくてはなりません。そこで各映画会社は「オピニオンリーダー」と呼ばれる人を前面に立てていきます。 オピニオンリーダーとは、簡単に言えばその映画の“広告塔”的な人のことであり、大抵の場合、文化人や芸能人になります。つまり文化人や芸能人などに映画を観てもらい、気に入ってもらって、その映画に関してのコメントをもらうという訳です(場合によってはコメントをもらうだけではなく、TVスポットでナレーションをお願いしたり等、もう一歩踏み込んだ協力展開をしていくこともあります)。 それを主に新聞広告やテレビCMなどに使用していくことで、「あの人も観たんだ」とか「へぇー、そうなんだ」といった感じで、興味を持ってもらうことが重要になります。それ故に観てもらう方もただ単に文化人・芸能人ならば良いという訳ではなく、話題性十分な人であること、そしてその映画の雰囲気や内容にあった人でなければ全く意味がありません。 |
作品によっては、一般の人が知らないような人でも、その映画のターゲット層に強烈にアピールできるような人など(スポーツ選手、カリスマ美容師、カリスマDJ…etc.)をオピニオンリーダーにするという場合もあります。総じて言えば、流行や情報の発信源となるような影響力を持つ人たちが、オピニオンリーダーと成り得るのです。また作品のスケール感を出すために、鑑賞した文化人や芸能人のコメントや名前をずらーっと列挙するというのも良く使われる手ですが、本当に“この人”というオピニオンリーダーがいれば、ひとりでも十分効果的なものになります。 ただ、これらの人々に映画を観てもらってコメントをもらうというのはなかなか大変です。忙しい方たちなので時間の制約などがある上、そもそも映画を気に入ってもらえなければ成立しないことなので、各映画会社は苦労しているのです。 ごく最近の東宝東和の作品では、UK映画『g:mt』で、目下大ブレイク中の女性ミュージシャン、ヤイコこと矢井田瞳さんに映画を観てもらい、彼女からコメントを頂くことが出来ました。何故、矢井田瞳さんだったのかというと、彼女はUKでデビューしているほどのUK通ですし、サントラに参加しているアーティストに関して非常に詳しかったからです。新聞広告では、スペースの都合上、コメントの一部分しか使えないのですが(残念!)、公式サイトでは近日中に全文を掲載する予定になっていますので、ヤイコファンの方は今しばらくお待ち下さい! |
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