ケビン・クライン/Kevin Kline
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舞台で培われた確かな演技力を持つ、ハリウッドでは欠かせない名優
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コメディからシリアスまであらゆる役をこなすケビン・クライン。どんな物語でもこの人が登場すると、違和感なくその物語の世界に入り込めてしまいます。それは舞台で培われた確かな実力があってこそ。今回はそんなケビン・クラインの魅力を探ってみましょう。
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1947年10月24日、アメリカ・ミズーリ州セントルイス生まれ。インディアナ大学卒業後、ニューヨークのジュリアード音楽院で演技を学び、70年にオフ・ブロードウェイでデビューする。以降、78年にミュージカル"On the Twentieth Century”でトニー賞・ミュージカル部門の助演男優賞を受賞。80年には「ペンザンスの海賊」で再びトニー賞を受賞するなど、舞台俳優としての確固たる地位を築く。 |
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映画デビュー作は、82年の『ソフィーの選択』。メリル・ストリープの恋人役に抜擢されたクラインは、壮絶な過去を持つ主人公と暮らしながら、自らの心の病と闘う男という難しい役柄を見事に演じた。この作品で、メリル・ストリープはアカデミー賞・主演女優賞を受賞。クラインも英アカデミー賞にノミネートされ、各方面から絶賛された。
そして、88年の『ワンダとダイヤと優しい奴ら』では、あやしいイタリア語を話す男をハイテンションで演じ、アカデミー賞・助演男優賞を受賞する。この作品でコメディの才能を開花させたクラインは、その後も数々の作品でコメディセンスを披露。『殺したいほどアイ・ラブ・ユー』('90)での浮気な亭主、『デーブ』('93)での大統領と、そのそっくりさん、『イン&アウト』('97)のゲイに間違われて慌てふためく教師など、様々なキャラクターを好演。クラインが演じると、皆どこか可笑しく、憎めないキャラクターになるから不思議だ。 |
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だが、クラインの魅力はコメディだけではない。『アイス・ストーム』('97)でみせた一見幸せな家族が抱える闇や、『海辺の家』(01)で演じた、余命いくばくもない男が、これまでの人生を見つめ直し、失った息子との絆を取り戻そうとする姿に、胸を打った人は多いことだろう。
プライベートでは、『グレムリン』('84)で一大旋風を巻き起こしたフィービー・ケイツと、88年に結婚。2001年の『アニバーサリーの夜に』では、夫婦揃って出演し、プライベートをうかがわせる会話を披露しているのも興味深い。 |
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■ケビン・クラインの最新作『卒業の朝』をチェック! |
成功の代償と人間の尊厳を描いた感動作
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ケビン・クラインの新作は、イーサン・ケイニンの小説「宮殿泥棒」が原作の『卒業の朝』。この映画でクラインは、全寮制の名門・聖ベネディクト校で歴史を教える教師ウィリアム・ハンダートを演じている。自分の職に誇りを持ち、人生で最も多感な10代の少年たちの良き師であろうとするハンダート。しかし、彼もまた迷いながら人生を歩んでいる1人であった。日々の生活の中での喜びや挫折を経験し、決して完璧ではない1人の人間を、滋味深く情感たっぷりに演じるクラインは、まさに名優と呼ぶにふさわしい演技を披露している。
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■過去の作品でケビン・クラインの魅力をチェック! |
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『ワンダとダイヤと優しい奴ら』('88) オットー(ケビン・クライン)、ワンダ(ジェイミー・リー・カーティス)ら強盗4人組は、ロンドンの宝石店を襲撃、見事1300万ポンドのダイヤを盗むことに成功する。しかし、仲間のジョージがダイヤを隠したまま逮捕されてしまう。そこでワンダは、ジョージの弁護士アーチー(ジョン・クリース)に色仕掛けで近づき、ダイヤの隠し場所を聞き出そうとするのだが……。 “モンティ・パイソン”のジョン・クリースとマイケル・ペリンが製作・出演のドタバタコメディ。ケビン・クラインは、この作品でアカデミー賞助演男優賞を獲得した。 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント DVD価格:¥3,980(税抜き)
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■DVD詳細はアマゾンまで> http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00009XLL3/eigafancom-22
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『デーブ』('93) 大統領にそっくりなデーヴは、一夜限りの代役を引き受ける。しかし、その日に本物の大統領が脳卒中で倒れたために、替え玉生活は延長されることになった。始めのうちは皆の言われるがままに行動していたデーヴだったが、持ち前の誠実さで政治、そして人々を改革していく……。 『ゴーストバスターズ』の監督アイバン・ライトマンによるハートフル・コメディ。ケビン・クラインは、大統領とそっくりのデーブという2役で出演。ファーストレディを演じるシガニー・ウィーバーとの絶妙な掛け合いが見もの。 発売・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ DVD価格:¥2,480(税抜)
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『海辺の家』(01) 42歳の建築デザイナー、ジョージ・モンロー(ケビン・クライン)は、元妻のロビンと16歳になる息子がいるが仲が悪く連絡は途絶えていた。そんなある日、上司との摩擦から会社をクビになったジョージに追い討ちをかけるように、医者から余命3ヵ月と宣告されてしまう。残り少ない時間で失った父子の絆を取り戻そうとジョージは、今の家を息子と一緒に建て直す決意をする。 残り少ない時間の、自分の人生を取り戻していく再生の物語。共演は、『スター・ウォーズ』シリーズのヘイデン・クリステンセン。 発売元:日本ヘラルド映画 販売元:ポニーキャニオン DVD価格:\2,500(税別)※期間限定生産版
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