ヴィング・レイムス/Ving Rhames
|
圧倒的存在感を放つアクション映画の名バイプレイヤー
|
『ミッション・インポッシブル』や『コン・エアー』などアクション映画でその存在を際立たせているヴィング・レイムス。鍛えぬかれた身体と硬派な佇まいは、怒らせると怖く、また味方にするとこれ以上ないくらい頼もしい相棒として、数多くの映画を盛り立てています。今回はそんなヴィング・レイムスの魅力に迫ります。
|
|
|
1959年5月12日、ニューヨーク州ニューヨーク生まれ。ジャンキーやポン引きなど、暴力と死がすぐ間近にあったハーレムの中で、「母を悲しませたくない」と麻薬などには目もくれず、スポーツに打ち込んでいたという至って真面目な少年だったヴィング。そんな彼がこの世界に入ったのは、11歳のときのある出来事がきっかけでした。 |
|
|
|
ある日、女の子に声をかけようとしたヴィング少年が、友だちと2人で彼女の後を追うと、辿り着いた先は詩の朗読会。成り行きでその朗読会に参加することになったヴィングと友だちは、そこで紹介された数々の劇作家の詩に「こんな世界があったんだ!」と感激し、その後も朗読会に通いつづけたそう。いわゆるナンパ(成功したかは不明)で知ったエモーショナルな世界。今でこそ、堂々とした体格と鋭い眼光で周囲を圧倒するヴィングですが、20人の女の子に混じってじっと詩を聞き入っている彼の姿を想像すると、何だかほほえましい気もします。 |
|
|
その後学校の先生の薦めで、演劇の名門ジュリアード演劇学院に入学したヴィングは、ケビン・スペイシーや、ヴァル・キルマーらとともに演技を学び、卒業後は「リチャード三世」など様々な舞台で活躍。86年、『ネイティブ・サン』で映画デビュー後、『カジュアリティーズ』('89)や『デーブ』('93)など順調にキャリアを重ねていきます。そして94年、クエンティン・タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』に出演。彼が演じたギャングのボス、マーセルス・ウォレスは、悪役ながらもどこかユーモラスなキャラクターが世界中の人々の心をつかみ、当たり役として成功を収めます。何でも、このマーセルスについては、今でも記者から質問が出るほどだとか。 |
|
彼の当たり役となった『パルプ・フィクション』 |
|
|
人気テレビシリーズ「ER」シリーズの準レギュラー出演や、トム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル』('96 ※続編にも出演)での天才ハッカー、はたまた『コン・エアー』('97)の強烈な悪役など、大作、話題作に続けて出演。悪役から頼れる兄貴までヴィングの幅広い活躍に、同じ俳優のマイケル・クラーク・ダンカンは、『グリーン・マイル』('99)での人気獲得後「これでもうヴィング・レイムスに間違えられなくてすむよ」とあるインタビューで答えたほど。また98年には、マイク・タイソンの自伝的テレビドラマ「Don King: Only in America」で、ドン・キングを演じゴールデン・グローブ賞最優秀テレビ映画男優賞を受賞しています。
今後の出演作も、近日公開の『ドーン・オブ・ザ・デッド』をはじめ、ジョニー・デップ主演の『SECRET WIDOW(原)』、シリーズ第3弾『M:I-3』など、これまでと変わらず絶好調のヴィングですが、役者という仕事については、「俺が演技を選んだんじゃない、演技が俺を選んだんだ」といかにも彼らしいタフな発言をしています。この言葉も彼のこれまでの活躍を見ると納得のひと言ですね。 |
|
|
■ヴィング・レイムスの最新作『ドーン・オブ・ザ・デッド』をチェック!
|
|
|
CM界の俊英ザック・スナイダー監督のアクション・スリラー。突如凶暴化した人々と、生存者たちの壮絶な死闘をスリリングに描いた本作で、警官ケネスを演じているヴィング。弟を助ける途中、アナ(サラ・ポーリー)たちと出会い行動をともにするケネスは、当初は一匹狼として、生存者たちから一線を置いていたが、次第にグループのリーダー的存在になっていく。別の建物にいる生存者と双眼鏡を使って徐々に心を通わせるシーンは、寡黙ながらも優しさも持ち合わせているケネスの人柄を象徴する場面だ。 |
|
|
■『ドーン・オブ・ザ・デッド』公式サイト> http://dotd.eigafan.com/
|
|
■過去の作品でヴィング・レイムスの魅力をチェック!
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<<戻る
|