FILE24:トルコ発『遥かなるクルディスタン』
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11月2日(土)、BOX東中野にてロードショー! 全国順次ロードショー
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☆それは、忘れられた人々の、忘れられない魂の旅。
大きな民族問題を抱える国トルコを舞台に、差別と偏見と弾圧に苦しみながらも、自由と民族の誇りを希求する若者たちの姿を描くロード・ムービーが登場。
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混沌とした大都会イスタンブールで生まれた友情は、ひとりの青年を遥かなる土地、クルディスタンへの旅へと向わせる。孤独と向き合い、人々に助けられ、未来への希望を描きながら彼が到達した場所とは・・・。
民族抑圧という社会的現実をバックグラウンドに、町や村や人々や自然をを哀しいまでに美しく捉えた映像は、1999年ベルリン国際映画祭でベストヨーロピアンフィルム賞&平和賞を受賞。世界中の観客の絶賛を浴びた。 |
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親友ベルザンの思いと共に、彼の故郷へ旅をする主人公メフメットを叙情的に綴った映像は、人々の心にきっと深く刻まれることだろう。同時に、差別と弾圧の現実問題を投げかけながらも。 |
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■DATA |
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1999年/トルコ=ドイツ=オランダ/35ミリ/カラー/109分/ビスタ 原題:『Journey to the Sun』 配給:若松プロダクション・シネマコーレ 配給協力:グアパ・グアポ 1999年ベルリン国際映画祭 ベストヨーロピアンフィルム賞&平和賞 2000年イスタンブール国際映画祭 最優秀作品賞、最優秀監督賞、国際批評家連盟賞
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■STORY |
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メフメットは、より良い生活を夢見てトルコ西部の町ティレからイスタンブールにやって来た。仕事が終わると、クリーニング店に勤める恋人アルズと一緒に時間を過ごす。 |
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クルド人ベイザンは、故郷に恋人を残し、この町の広場でミュージックテープを売って生計を立てている。ある日メフメットは、サッカーに熱狂した暴徒に追われ、ベルザンに助けられる。都会の片隅に生きる2人は、お互いの胸の内を語り合ううちに固い友情で結ばれていく。
以前から肌の色が濃いメフメットは、よくクルド人と間違えられていたが、ある晩、クルド人過激派の容疑で不当逮捕されてしまう。1週間後、アルズの奔走により警察から釈放され、宿舎に戻ったメフメット。 |
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しかし彼の部屋の入り口には、クルド人を示す赤い×印がつけられていた。もめごとを怖れるルームメイトたちから部屋を追い出され、メフメットは職も失ってしまう
ベルザンの助けによって、住み込みの駐車場の仕事を始めたメフメット。しかしアルズが宿舎に訪ねてきた夜、部屋の扉には赤い×印が残されていた。行き場を失ったメフメットは、ベルザンの元へ身を寄せ、ゴミ処理場で新たな生活を始める。だが、クルド人弾圧に反対するデモに参加したベルザンは、あっけなく殺される。メフメットは遺体とともに、ベルザンの故郷へと向う決意をし、遥かなる旅がはじまる・・・。 |
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■スタッフ&キャスト |
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<スタッフ>
監督・脚本:イエスィム・ウスタオウル 製作:バフルーズ・ハシェミアン 撮影:ヤケク・ぺトリキ 音楽:ヴラコ・ステファノス 美術:ナタリ・イェレズ 日本語字幕:松岡葉子 |
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<キャスト>
メフメット:ニューロズ・バズ/ベルザン:ナズミ・クルックス/アルズ:ミズギン・カパザン |
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■国を持たない民族“クルド人” |
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クルドの総人口は2000万人とも3000万人ともいわれ、中東では、アラブ、ペルシャ、トルコに継ぐ第4の民族集団である。クルディスタンは、大洪水の際に「ノアの箱舟」が流れ着いたという伝承のあるアララト山のある山岳地帯から、西方に向う地域である。
トルコ、イラン、イラク、シリアなどにまたがる地帯に住んでいるクルド人は、これらの国と大国のその時々の思惑に翻弄されながら、身内同志もまた対立してきた。トルコ国内では厳しい同化政策がとられ、放送や学校でのクルド語の使用は禁止されてきた。
歴史的、社会的にさまざまな問題をかかえながら、それでもクルド人は、祖国はクルディスタンと胸を張り、民族の誇りと自由への希求を抱き続けている。 |
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■イエスィム・ウスタオウル監督インタビュー> 20021025.html
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