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2008年08月28日
NBCも「GOLD」獲得?オリンピック史上で最高視聴率を樹立
08.08.08に開幕した北京オリンピック。熱い17日間は瞬く間に過ぎ去り、閉会式が催された日曜日が明けると、アメリカでは驚くべき視聴率が記録されていました。本国で開催の1996年アトランタ大会や、前回アテネの数字をはるかに凌ぐ結果に、北京五輪の独占放送権を獲得していたNBCユニバーサルはホクホクの様子。今回は、詳しいナンバーを交えてBeijing 2008を振り返ってみたいと思います。
2週間前にお伝えした通り、初日の開会式で早くも他国の開催地として史上最高の視聴率を樹立していた北京五輪。オープニングから絶好調、2008年は何かが違う…と期待されてはいましたが、蓋を開けてみれば17日間でアメリカ国内の2億1400万人がチャンネルを合わせたという結果が出ています。この数字は、これまでのベスト記録だった自国アトランタ大会より200万人以上のアップ、2004年のアテネ大会と比べると11%も上昇しています。第2週目はやや下降気味だったようですが、それでも1日平均で2700万人強が視聴という圧倒的な人気。また、24日の閉会式は2780万人に見守られ、先々週に引き続きウィークリー・トップを獲得しており、オリンピック開催中はどのチャンネルもNBC超えを果たせませんでした。
ここまで全米を熱狂させたのは、やはりアメリカ勢の大活躍に他ならず、特に大会4日目となる11日、水泳男子4×100mリレーにおける僅差での金メダル&世界新記録が、異常なまでの北京五輪人気に火を点けたと言えるかもしれません。試合前、同種目ライバルのフランスから「アメリカを潰しに来た」と名指しされ、これが自国大好き!な米国人にとっては聞き捨てならない「宣戦布告」に。試合は中盤までフランスのリードとなりましたが、誰もがあきらめかけていた4人目でアメリカチームが逆転勝利。史上まれに見る名勝負に、アメリカのオリンピック・フィーバーは過熱していきました。その後の、本リレーで第一泳者だったマイケル・フェルプスによる前人未踏の記録=1大会8個の金メダル獲得(出場種目完全制覇+7つの世界記録)は周知の通り。
一躍世界的スターとなった彼に加え、女子体操のショーン・ジョンソン&ナスティア・リューキンらのメダルラッシュ、女子ビーチバレーのケリー・ウォルシュ&ミスティ・メイトレーナーのペアによる金連覇、スペインとの好ゲームの末にゴールドメダルを持ち帰った男子バスケットボールなどなど、アメリカ人の自尊心をくすぐる結果の数々が視聴率にも表れたようです。
Beijing Olympics 2008において、8億9400万ドルで独占TV放映権を勝ち取ったNBCユニバーサルは、2012年の冬季バンクーバー大会と2014年開催の夏季ロンドン五輪の権利もすでにゲットしています。その額は、合わせて20億ドルとも…。想像を絶する金額ですが、今回の北京と同様に、各スポンサーからの広告収入などでラクラク元が取れるようです。この度NBCが立証した「オリンピックは$になる!」のセオリーによって、すでにアメリカ国内では2014年冬季と2016年の夏季に向けての権利獲得バトルが始まっているとか。最後にはどのチャンネルが笑うのか、こちらにも注目が集まりそうです。
TVやインターネットなど様々な媒体を通し、3600時間分にも及ぶ競技をカバーしたNBC。大会が終了した現在でも、まだまだオリンピック熱は冷めやらぬ…といったところです。筆者としては、日本選手の奮闘がほとんどTV放送されなかったのが心残りですが、アメリカでもスター・スイマーである北島康介選手の活躍ぶりは目に焼き付いています。数々のドラマと感動をくれた北京オリンピック。早くも、2012年&2014年が待ち遠しくて仕方ありません。
TEXT BY アベマリコ
2008年08月21日
ヒスパニックの夏祭り: ALMA Awards
去る17日、パサディナ市が誇る大音楽堂Pasadena Civic Auditoriumにて、ALMA Awardsが開催されました。ちょっと耳慣れないALMAsとは、映画・TV・音楽界で活躍するヒスパニック系のエンターテイナーを讃える授賞式。今日のハリウッドを彩る面々とともに、当日の模様をお伝えしていきます。
ヒスパニック系アメリカ人の地位向上を目指すNPO団体NCLR (National Council of La Raza) が、先に開催されていた「Bravo Awards」を引き継ぐ形で始まったAmerican Latino Media Arts Awards (ALMAs)。年に一度、エンターテイメント業界に貢献したラティーノ/ヒスパニック系のパフォーマーを表彰する祭典です。
近年、アメリカのメディアにおけるラテン系アメリカ人の活躍は目覚ましく、彼らを主人公に迎えた映画やTVドラマは次々と大ヒット。昨年に引き続き、ALMAsで司会者を務めたエヴァ・ロンゴリアも、ABC局のドラマ「デスパレートな妻たち (邦題)」によってブレイクしたひとりと言えるでしょう。ファッション・アイコンとしても注目を集める彼女は、当日のレッドカーペットから式典終了まで、何と10回もお色直し。登場する度に髪型までもガラリと変えて、オシャレセレブの肩書きにふさわしい佇まいでした。ちなみに、式典で着用されたドレスはほとんどがラティーノ系のデザイナー達によるものです。
今年のALMAsをさらったのは、日本でも絶賛放映中の「アグリー・ベティ (ABC)」。監督賞 などを含む主要部門を制覇しています。アンサンブルキャスト賞では、劇中のスアレス一家がズラリと勢ぞろい。ベティことアメリカ・フェレーラを中心に、優しいパパ役のトニー・プラナ、バリバリのラテンガールなお姉ちゃんを演じるアナ・オルティス、おませな甥っ子がハマリ役のマーク・インデリケイトらが、ドラマからそのまま抜け出して来たかのように仲良くトロフィーを持ち帰っています。年間エンターテイナー賞も獲得したフェレーラは、もはやラテン系アメリカ人の「顔」といったところ。これまでにも数々の映画に出演していますが、同作の開始からは賞レースに欠かせない女優さんとなりました。
他部門では、まずコメディ主演男優賞に”Two and a Half Men (CBS)”よりチャーリー・シーン。これまでイロイロあった彼ですが、本作によってまた俳優としても波に乗っています。
一方、泥沼離婚となった元妻デニス・リチャーズは、5月から自身の冠番組”Denise Richards: It’s Complicated (E!)”に出演中。人気パーソナリティのライアン・シークレストによる製作ですが、このリアリティ・ショーがどれくらい続くのかは…、正直ナゾです。
続いてドラマ助演男優賞に、「ロスト (ABC)」からホルゲ・ガルシアが受賞。名前だけでは顔が浮かばないかもしれませんが、劇中の太っちょなハリーと聞けば、ピンと来るかもしれません。彼を見ているだけで和む…と思っているのは筆者だけではないハズ。コメディアンとしても著名、音楽にも精通した彼は、本授賞式の常連さんでもあります。
音楽部門では、シャキーラがヒューマニスト賞を獲得。シンガーソングライターとしての活躍はもちろんのこと、ユニセフの親善大使などオフステージにおける様々なチャリティー活動が認められての受賞となりました。また、今回のALMAsで特に注目を集めたのが、プレゼンターとして久々に表舞台に登場したジェシカ・アルバ。今年の6月に長女オーナーちゃんを出産したばかりですが、美しいボディラインを強調したシャンパンピンクのドレスで現れ、会場を沸かせています。
「ALMA」は、スペイン語ではソウル/スピリットの意。今後も、ラティーノ達のホットな活躍が楽しみです。今回の式典は9月12日にABCにて放送予定ですが、下記のウェブサイトには過去の歴史や写真、ムービーなどのお宝トピックが満載。2008年度の模様(一部準備中)を含め、ぜひ一足お先にご覧ください。
【ALMA Awards 2008公式ホームページ】
TEXT BY アベマリコ
2008年08月14日
驚きの視聴率!全米が沸くBeijing 2008
08.08.08と、末広がりの8が横並びとなったオメデタイ日に幕を開けたBeijing 2008。世界中の人々がテレビに釘付けであろう今日この頃、もちろんアメリカも例外ではありません。一時は開催そのものが危ぶまれていた北京オリンピックですが、蓋を開けてみれば記録的な高視聴率を獲得。アメリカ全土の熱狂ぶりや、ちょっと日本では考えられないTV放送のスタイルなど、開幕1週目を振り返ってみたいと思います。
中国の巨匠チャン・イーモウ監督が演出を手掛けた開会式は、アメリカ以外の開催地として過去最高の視聴率を樹立。延べ3490万人以上が見守り、アメリカ国内におけるテレビ5台のうち2台はセレモニーにチャンネルが合わせられていた計算となっています。この数字は、放映チャンネルNBCが2004年に記録した大人気ドラマ「フレンズ (邦題)」のフィナーレを抜き、週間平均値は今年2月のFOXによるスーパー・ボウル・ウィークを超えるものに。15万人以上のパフォーマー達がスタジアムを舞った壮大なスペクタクルは、アメリカにおいて「これまでで最高のオープニング・セレモニー」との評判でした。
↑米国選手写真
驚くことに、ここアメリカではオリンピックがTVで流されるのは1チャンネルのみ。もちろん、その日のハイライトや注目選手の密着映像などは他のチャンネルでも扱われますが、実際の全試合・競技が見られるのはNBCだけとなります。各チャンネルがそれぞれの獲得種目を放映する日本とは違い、フィーチャーされるのはほぼアメリカの選手オンリー。筆者を含む「外国人」にとっては、自国の選手がめったに見られない!といった状況に追い込まれてしまいます。ちなみに、今年のオリンピックチャンネルとなったNBCは、8億9400万ドルで単独放送権を獲得。想像を絶する金額も、すでに開幕前に広告費だけで10億ドル以上を回収したというから2度ビックリです。ちなみにその中には、アメリカ大統領選の共和党代表マケイン候補がCM放送権に支払った600万ドルも含まれています。
↑コーク缶の北京五輪バージョン
勢いに乗っているオリンピックですが、アメリカらしいマイペースな放送ぶりに一部では不満の声も。例えば、この度の開会式はプライムタイムに合わせた15時間遅れ(西海岸)の放映。更に、日中には通常通りの番組が流され、夜8時から12時までの4時間に絞ってその日の注目競技を放送するスタイルを取っています。その為、リアルタイムで観戦したいファンの多くはインターネットに集中。随時速報が入るNBCのホームページにおいては、開幕初日だけでアクセス数7000万を超え、アトランタ五輪にも迫る盛り上がりを見せています。TVの前でワイワイ観戦する人もいれば、一日中パソコンの前にかじり付いているコアなファンもあり。今やオリンピックの視聴方法はバラエティに富んでいるようです。
開会式における花火のCG使用や9歳の女の子の「口パク」疑惑など、ネガティブなニュースが取り沙汰されたこともありましたが、今や選手団の活躍にアメリカはお祭りムード一色。金メダルを取りまくっている男子水泳のマイケル・フェルプスを始め、スター選手の奮闘に沸いています。今後は、陸上などアメリカにとっての花形競技も目白押し。開催17日間は、寝不足のアメリカ人が続出しそうな勢いです。
TEXT BY アベマリコ
2008年08月07日
全米ティーンが熱狂?TCA 2008
8月3日、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド内のギブソン・アンフィシアターにて開催の「Teen Choice Awards」。翌日の月曜日には、主催FOXチャンネルで全米放映されました。年に一度、アメリカのティーンエイジャー達がお腹の底から絶叫する一大イベント。今回は、そんな熱いイベントの模様をお伝えしていきます。
1999年に始まり、本年度で早10回目となったTCA。TVや映画、音楽、スポーツなど各界で活躍するスター達を表彰する本式典は、タイトル通りティーンによる投票で受賞者が決まります。前もって各カテゴリーのノミネート者が発表され、そこからインターネットを通して投票。その総数は、軽く3千万票を超えるというから驚きです。キッズがはじける夏休み中の開催とあって、会場はおめかしして集まったBoys&Girlsでいっぱい。またこちらの授賞式では、受賞者にトロフィーならぬ特製サーフボードを贈るのが恒例となっています。
例年、TCAではティーンに人気の若手タレントがホストを務めます。2008年度は、その大役にマイリー・サイラスが選ばれました。彼女は、7月末にデビューアルバム「Breakout」でビルボード1位を獲得しました。今回は先行シングル「7 Things」を引っさげて、堂々のオープニング・パフォーマンスを披露。式典中も大人顔負けのリラックスした司会進行を見せるなど、将来が楽しみなトップアイドルです。「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ (邦題/Disney Channel/ABC)」で大ブレイクする一方、若干15歳ですでに多くのプライベート写真が流出。お騒がせセレブとしてもメキメキ頭角を現している彼女、今後も話題を振りまいてくれそうです。
音楽部門で最多の6冠に輝いたのは「ジョナス・ブラザーズ」。こちらもアメリカのティーンに絶大な人気を誇る、ケヴィン(20)、ジョー(18)、ニック(15)の3兄弟から成るポップバンドです。多くの楽曲の作詞作曲を自分達で手掛ける上に演奏もこなすなど、若くしてなかなかの実力派。また、彼ら全員が敬虔なクリスチャンというクリーンなイメージが親の世代にも受けているようです。まだ日本での馴染みは薄いかもしれませんが、この夏にはJapanデビューも果たしたようなので要チェック。モミアゲのケヴィン、眉毛のジョー、何となくウエンツ瑛士とかぶるニック、と覚えれば分かりやすいかもしれません。
TV部門では、同じく6部門受賞で「ゴシップ・ガール (CW)」が大健闘。これは日本でもブレイクすると思われるので要チェックの番組。ハンパじゃなくリッチなご子息ご令嬢が通うNYの名門私立高を舞台に、ゴシップ・ガールなる謎の人物が「天の声」となり、噂話を暴露しながら展開するドラマです。恋愛や友人関係に悩む爽やかな青春モノかと思いきや、友達の彼氏/彼女と出来てしまう…といったドロドロ感が人気の秘密かも。また、出演者の華やかなファッションにも注目が集まっています。主演のブレイク・ライブリーは、同じブロンドのロングヘアがトレードマークのSJPことサラ・ジェシカ・パーカーの再来とも言われる逸材。芸能一家に生まれ育ちながら、ふにゃふにゃした笑顔がカワイイ女優さんです。
他にも5部門を獲得したR&B歌手のクリス・ブラウン、「ヒーローズ」で人気沸騰のヘイデン・パネッティーア、アイドルユニットのチーター・ガールズなどなど、ティーンに人気のセレブリティ達が続々と登場。彼らに加えて、映画部門にて3冠となったウィル・スミスや、貫禄の歌声で魅せたマライヤ・キャリー、スカーレット・ヨハンソンやファーギーらもプレゼンターとして駆けつけています。また、特に会場が盛り上がったのは、ベスト男性アスリート賞に輝いたデヴィッド・ベッカムが登壇したとき。息子3人を伴っての受賞スピーチ直後、末っ子クルズ君がブレイクダンス?を披露しました。以前、スパイス・ガールズ再結成ライブにおいても思いっきり踊ったクルズ君ですが、式典中のACDCやM&M Cruらダンスメンバーに触発されたのかも。この日の若手受賞者達と並び、かなり将来が楽しみです。
黄色い声援が会場を包み、大盛況となったTCA 2008。各受賞者の発表に加え、劇中と同様にプライベートでもラブラブなブレイク・ライブリー&ペン・バッジェリー、「ハイスクール・ミュージカル」シリーズのヴァネッサ・ハジェンズ&ザック・エフロンらのカップルや、マイリー・サイラスとニック・ジョナスら元カップルのニアミスなど、また違った見どころも満載でした。全受賞者や詳しいTCA情報は以下のホームページから。来年は、どんな顔ぶれが登場するのでしょうか?
TEXT BY アベマリコ
2008年08月01日
夏のサンディエゴと言えばコレ!Comic-Con International
7月24日から27日まで、サンディエゴが誇る巨大コンベンションセンターにて開催されたComic-Con International 2008。日本でもすっかりお馴染みとなったコミックブックの祭典は、本年度も順調に客足を伸ばして大盛況のうちに閉幕を迎えました。
2008年の目玉作品やトレンドとともに、近年浮上している問題も含めて様々な角度から振り返ってみましょう。
世界中のコミックファン待望のイベントへと急成長したComic-Con=コミコンが始まってから、すでに38年。いまや、4日間で12万人以上を集客する一大マーケットとなっています。
特に今年は、5月に公開の「アイアンマン (邦題)」や、LA映画祭においてオープニング作品にも選ばれた『ウォンテッド』、先々週に封切られたばかりの「ダークナイト」などなど、コミック原作タイトルの当たり年。揃って好成績を納めているとあって、ハリウッド/TV関係者の力の入れようはハンパじゃありませんでした。
毎年、多くのハリウッドスターがサプライズで登場することでも有名なコミコン。今年の顔ぶれは、キアヌ・リーブスにヒュー・ジャックマン、もはやお馴染みとなったサミュエル・L・ジャクソンやちょっと意外なベニチオ・デル・トロなど、とにかく豪華!のひとことでした。
中でも8月1日に全米公開、日本では8月16の全国ロードショーが待たれる『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』を引っさげて登場したブレンダン・フレイザーは、持ち前のハイテンションキャラで観客を沸かせています。「(共演が)あのジェット・リーだぜ?」と子供のようにはしゃぐ彼の姿に、会場は一転爆笑の渦。確かに、故ブルース・リーのスピードを凌ぐと言われるジェット・リーとのガチンコ対決とあっては、大興奮なのも納得です。また、そのセクシーさで人気の出演者マリア・ベロも来場し、集まったファン達を釘付けに。彼女にとってアクション映画は本作がお初であり、作品の魅力や製作秘話などを語ってくれました。
また昨今のトレンドとして、特に大きなブースを確保するのがTVドラマ。新シリーズの行方をいち早く知りたいドラマニア達で、会場はごった返しました。
日本でも放映中の「ヒーローズ」は、コミコンに最もゆかりのあるTVドラマのひとつ。2年前に本イベントから人気に火が付いたとあって、今年はマーシー・オカやヘイデン・パネッティーアらを含む主要キャスト11名がズラリと壇上に並びました。「今日はありがとうが言いたくて来た」と話す彼らに、ファン達は熱狂。WGAストライキの影響で予定されていたエピソード数が放映されず、やや不評だった第2シーズンですが、それを越えるであろうシーズン3に期待が高まります。
同様に、第4シーズンにてスト被害を被った「LOST」は、製作者デイモン・リンデロフとカールトン・キューズによる豪華プレゼント付きQ&Aを開催。そこでは、2009年度の第5シーズンや2010年に予定されているファイナルについて言及されました。マニアックなファン達による鋭いツッコミに、ふたりはタジタジ。彼らのヒントによれば「予期出来ないツイスト(意外な展開)が待っている」とのことでした。
開始当初は、誰も予想だにしなかったであろう規模に膨れ上がったコミコン。順風満帆にみえますが、70年代から通いつめる筋金入りファンの一部からは、本イベントがハリウッドの独壇場になったと嘆く声も聞こえてきます。
本イベントの最大目的だったコミック本のトレードは、いまや会場の片隅に追いやられることに。大手スタジオの進出によって、コミックとはかけ離れたコメディ作品が次々と出展されるなど、方向性が変わってきていると指摘する人々も少なくありません。また、入手困難なチケットに高値が付き、オークションで転売されるといった問題も。
入場時にIDチェックを行うなど、主催者側はかなりナーバスになっている模様です。更には、サンディエゴ近辺における宿泊施設の確保も年々難しくなり、遠方から駆けつけるファン達は費用対策にも頭を抱えているようです。向こう4年間は当地での開催が予定されていますが、すでに多くの大都市から「お誘い」が舞い込んでいるとの噂も。思い切ったリニューアルがなされるのも、そう遠いお話ではないかもしれません。
年を追うごとにパワーアップ、多くの観客を惹きつけているComic-Con。長年のコミックファンも新参者も、とにかく夏祭りに参加したいコスプレーヤーも、ひとつ共通しているのは彼らのビッグスマイルかもしれません。すでに来年度の告知を始めたコミコンの詳細は、下記のウェブサイトからどうぞ。 2009年も、たくさんの笑顔が集まること必至です。
【Comic-Con International公式HP】
TEXT BY アベマリコ