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2008年10月30日
ハロウィーン・ナイト!Knott’s ‘Scary’ Farm
アメリカ人が大好きな年間行事=10月31日のハロウィーンはもうすぐそこ。
エンタメ天国ロサンゼルスの各テーマパークでは、すでに様々な特別イベントが始まっています。中でも、Knott’s Berry Farmが毎年”Knott’s ‘Scary’ Farm”に名前を変えて開催する「Halloween HAUNT」は、ひときわホラー満載なことで有名。今回は、筆者が決死の覚悟?で乗り込んだイベントの模様をレポートしていきます。
ちょっと恐ろしげなマネキンがお出迎え
「Halloween HAUNT」の暗い園内に一歩足を踏み入れると、もうそこは地獄の様相。様々なゴーストやモンスターに扮した生身のパフォーマー達に出迎えられます。極限まで照明が落とされ、いたるところにスモークが焚かれており、ただ歩くのにも緊張感いっぱい。来園者に直接触れないことがパフォーマー達のルールになっているようですが、実際それ以外なら何でもアリ。物陰からものすごい形相で飛び出してきたり、いきなり物音を立てたり、果ては火花を散らして目の前にスライディングしてきたりと、やりたい放題の手荒な「お出迎え」に、ホラー系があまり得意ではない筆者の心拍数は上がりっぱなしでした。
普段は訪れることのない夜のテーマパーク
一方、イベント開催期間中はハロウィーン仕様のエンターテイメント・ショーも充実。4種類の演目が来場者を楽しませてくれます。「THE HANGING: OILS WELL THAT ENDS WELL」のステージは、近年の人気映画や「時の人」を扱い、ゴシップあり下ネタありのブラックジョークが満載。特にアメリカ大統領選目前の今、民主党代表バラック・オバマ氏や共和党代表のジョン・マケイン氏の(微妙に似ていない)そっくりさんが現れて会場を沸かせました。ジャック・スパロウやマイケル・マイヤーズなど人気映画のキャラクターに扮したパフォーマーも続々と登場し、本年度のナンバーワン・ミュージカル映画「マンマ・ミーア!(邦題)」の大団円を披露。こうしたダンスやアクロバットを盛り込んだステージの数々も、押さえておきたいアトラクションとなっています。
今年で第36回目を迎えたKnott’s ‘Scary’ Farmの「Halloween HAUNT」は、11月1日までの開催。ホラー大好きな心臓の強い方々には、オススメのイベントです。かくいう筆者も、ちょっと病みつきになりそう。行く度に、格好悪いほどに絶叫&腰砕けとなること必至ですが…。
興味のある方々は、下記のホームページより詳細をご覧下さい。
その際、おどろおどろしい音声にはご注意を。
【Knott’s Scary Farm “Halloween HAUNT”】
TEXT BY アベマリコ
2008年10月23日
追悼:元祖辛口ファッション批評家/Mr. ブラックウェル
50年近くに渡り、アメリカン・セレブリティ達のファッションセンスを斬りまくってきたMr. ブラックウェル。今月19日、ロサンゼルス市内の病院にて腸の感染症による合併症のため、86歳で逝去されました。長い生涯をファッション業界に捧げた氏を偲び、その生い立ちから波乱万丈な人生、名言までに迫ってみたいと思います。
辛口ファッションコメンテーターといえば、日本でまず思い浮かぶのがピーコさん。ところ変わってここアメリカでは、Mr. ブラックウェルを語らずして「ファッション批評家」は成り立たないほど、広く知られた存在でした。1960年より彼がスタートした「年間ワーストドレッサー・リスト」は、またたく間に定着。
今やアワードシーズンには必ずスター達の「ドレス批評」が各誌に踊るのも、彼の功績あってこそとみられています。
Mr. ブラックウェルことリチャード・シルヴァン・セルザー氏は、1922年8月29日にNYはブルックリンにて産声をあげました。実の父親を知らず、アパートを転々とする貧しい幼少期を過ごし、彼がティーンエイジャーになった頃には養父が蒸発。ブロードウェイに端役で出演しながら家計を支え、1937年に母親と兄の3人でロサンゼルスへ移り住んでいます。翌年、ブロードウェイ・ミュージカルのスピンオフ”Little Tough Guy (原題)”や、リタ・ヘイワース出演の”Juvenile Court”など、いくつかの映画に携わるも、俳優として日の目を見ることはありませんでした。ちなみに、彼の芸名「リチャード・ブラックウェル」が誕生したのはこの頃。キャストが決まった”Vendetta (1950)”のプロデューサー、かのハワード・ヒューズに命名されたと後の自伝で回顧しています。
“Vendetta” の撮影中(後に出演シーンはカット)だった1949年、彼は生涯のパートナーとなるロバート・スペンサー氏に出会います。当時、それぞれ役者とヘアメイクだったふたりは、主に女性トーチソング歌手を囲った芸能事務所を設立。ブラックウェル氏は彼女達の衣装を手掛けることになります。デザイナーとしての活動を始めるとエージェントは閉鎖し、両者共同でアパレル会社「Mr. Blackwell」を立ち上げました。実際に彼がデザインした洋服は、ハリウッド黄金期を彷彿とさせる華やかなものばかりで、ここでも評判はイマイチ。しかし、1960年開始の「年間ワーストドレッサー・リスト」によって、彼の批評家としての才能が脚光を浴びることになります。
60年代はミニスカートやシンプルなスタイルが台頭し、彼のテイストとはかけ離れたデザインが主流になりつつありましたが、ふたりの会社が激動の時代を切り抜けられたのも、この「リスト」のお陰でありました。
Mr. ブラックウェルの「年間ワーストドレッサー・リスト」は、40-50年代に出回り始めた「ベストドレッサー」シリーズの真逆を狙ったもの。ベストがあればワーストもあってもいいんじゃない?といったノリで、60年代のファッション・アイコンだったマリリン・モンローやソフィア・ローレン、エリザベス・テイラーといった大御所を、次々とこき下ろしていきました。
彼のファッションにおける絶妙かつ独特で軽快な比喩は、一気に人々の注目を集める結果に。それまではスクリーン上の憧れ的な存在だったセレブリティ達が、何となく身近に感じられるようになったことも、彼の功績だったといえるでしょう。
彼の最後のリストとなった2007年版のトップを飾ったのは、ヴィクトリア・ベッカム。その後ろを、エイミー・ワインハウスとメアリー=ケイト・オルセンが追っています。また、1960年の開始から数えて最も多くリストに登場しているのは、マドンナで何と11回。バーブラ・ストライサンドが9回で2位に着け、同率の6回ではブリトニー・スピアーズとエリザベス・テイラーが並びました。ここで「Mr. ブラックウェル語録」のほんの一部をご紹介。言い得て妙な一言からちょっと意味不明なものまで、彼の辛らつな言い回しが光ります。
メアリー=ケイト・オルセン:「嵐に巻き込まれた使い古しの爪楊枝」
マーサ・スチュワート:「農業年鑑の綴じ込み付録」
マライア・キャリー:「ラップに包まれたチーズケーキ」
ブリトニー・スピアーズ&パリス・ヒルトン:「むきだしのサヤに入った豆2粒」
マドンナ:「昨日のエヴィータは今日のヴェルヴィータ(アメリカのチーズブランド)」
キャメロン・ディアス:「色盲のピエロに着せられたみたい」
と、ここまで言うからには、さぞご本人はオシャレさん…かと思いきや、あくまで彼の趣味はエキセントリック。若い時分にはピッタリパンツに胸をはだけたシルクシャツ、中年期はゴールドアクセを目一杯付けたタートルネックがトレードマークでした。晩年も、シックなスーツに真っ赤な靴下を合わせるなど、ファンキーこの上ないスタイルがお好みだった模様。一方では、鼻や耳、顔のリフトアップなどの整形も堂々と公言しており、とことん自由な生き様を見せ付けてくれるお人柄でした。
貧困や虐待に苦しみながらも家族を支え、大好きなファッション業界に携わり続けたMr. ブラックウェル。最期は約60年間連れ添ったスペンサー氏に看取られ、追悼式も予定されています。ビッグスターに対しても物怖じせずに辛口コメントを繰り広げ、ご自分なら何位!?と突っ込みたくなるようなファッションに身を包んだ、唯一無二のファッションコメンテーター。もうこの世にはいなくとも、彼の残した伝説は今後も語り継がれていくことでしょう。ご冥福を心よりお祈りいたします。
こちらのサイトで、若かりし頃のMr. ブラックウェル、近年の氏とパートナーのスペンサー氏が見られます。
TEXT BY アベマリコ
2008年10月16日
ハリウッドにも不況の波?アカデミーの新戦略
昨今のアメリカ金融不安を受けて、不況/景気後退といったネガティブな単語が連日飛び交っている今日この頃。これまでを振り返ってみると、エンタメ業界ハリウッドは不景気に強い!とされてはいますが、先日AMPAS (Academy of Motion Picture Arts and Sciences)が発表した新案によって「アカデミーのお財布事情」を懸念する声が上がっています。AMPASが打ち出した戦略とは、一体どんなものだったのでしょうか?
来年2月22日に開催、2008年と同じくABCチャンネルにて放映予定の第81回アカデミー賞授賞式。製作は「ドリームガールズ (2006)」よりビル・コンドン&ローレンス・マークのコンビに決まり、華やかな式典が期待されています。そんな中、AMPAS理事会は先週7日、授賞式のTV放送時における「映画コマーシャルの放映」を許可する案を可決。さっそく2009年より実施する意向を発表しました。これは、1935年のアカデミー賞TV放送開始以来、初めての試み。ノミネート作品に焦点を絞り、関連広告によって視聴者に先入観を与えないようにすることがこれまでのねらいでしたが、本年度からはいくつかの条件下で映画CMが許可されることになります。
その条件とは、以下の通り。さすがはかのアカデミーとあって、なかなか細かくなっております。まず、CMは各スタジオ/配給元につき1作品のみ。それぞれ30秒もしくは60秒のスポットを選ぶことができます。本編はノミネート作品に関連しないもので、続編やスピンオフも禁止。「オスカー」「アカデミー」といったコピーを入れることもNGです。また、対象は2009年4月最終週以降に封切られる作品オンリーとなり、更には本式典にて「デビュー」を飾るものに限定。そのCMは、ひとつのコマーシャル・ブレイクに1度だけ流すことが許されています。
AMPAS広報はこの新案に対し、現在の不況や授賞式の視聴率低下とは無関係としていますが、結局はここ近年の不振を露呈させるかたちとなりました。今年2月のセレモニーにおける視聴率は約3200万人と、前年比20%ダウン。これを受けてか、大手スポンサーだったGE/ジェネラル・モータースはすでに2008年度の放映から降りることを発表しています。視聴率が年々下降気味である理由のひとつは、受賞作品のラインナップ。もともと高尚な映画を好むアカデミーではありますが、特に前回はマニアック気味なインディーズ作品が並びました。アメリカ映画の祭典であるにもかかわらず、演技主要部門4つ全てが「外国人俳優」だったのも記憶に新しいところ。アメリカでCMといえば、各スポンサーが大枚をはたいて参加するNFLスーパー・ボウルが浮かびますが、例年ここでは映画業界も男性向け/大作映画の予告編で大健闘中。この例に習い、アカデミーも「スーパー・オスカー」となれるのか否かに注目が集まりそうです。
かなり詳細な条件が揃ってはいますが、新案の評判はおおむね上々の様子。オスカー放送権を獲得しているABCは、この新しい機会に期待を寄せるコメントを出しています。もちろん配給元も渾身の1本をぶつけてくることが予想され、現在は2009年夏に公開予定の”Transformers: Revenge of the Fallen (原題)”や”Terminator Salvation”、”G.I. Joe”といった大型作品が候補に挙がっている模様です。こうした娯楽性の高い映画はアカデミーとは縁遠い印象でしたが、新作CMデビューの場という「付加価値」が生まれることで、新しい視聴層の獲得も可能に。更に、コマーシャル・ブレイクにひときわ注目が集まることで、TiVoなどのDVR機能によるCMカットが減り、他企業のスポンサーが増えるといった相乗効果も見込まれています。
年末の大作ラッシュに向け、アカデミー賞のオッズもチラホラ出始めたところ。どうやら今年も「マイナー系」が軒を争っているようですが、今回の試みで数字挽回となるのでしょうか。30秒で180万ドルと言われるオスカーCMに、各スタジオがどの作品を持って来るのか?2月のオスカーは映画やショーに加えて豪華コマーシャルと、見どころ満載になること必至です。
TEXT BY アベマリコ
2008年10月09日
世界のクロサワ: アカデミーが特別イベントを開催
日本が「世界」に誇る映画の名匠、黒澤明監督。氏の10回忌となったこの秋、毎年オスカーを開催するAMPAS (Academy of Motion Picture Arts and Sciences)本部にて「Akira Kurosawa: Film Artist」と称した展覧会を開催中です。代表作の試写会や100を超える展示品に加え、あの名作の復元版プリントも上映。名監督を偲ぶアカデミー・イベントの模様をお伝えします。
1998年9月6日。黒澤明監督がこの世を去ってから10年目を数える今年、AMPASでは3ヶ月に渡っての回顧展「Akira Kurosawa: Film Artist」が開催されています。まず9月18日のオープニングを飾ったのは、以前からデジタル復元が進められていた「羅生門 (1950)」のプレミア上映。当日の会場には、アカデミー会長のシド・ガニスを始め「8月の狂詩曲 (1991)」に出演のリチャード・ギア、黒澤久雄氏や三船史郎氏らもパネル・ディスカッションのゲストに招かれました。「羅生門」は1951年にヴェネチア映画祭の金獅子賞、翌52年にはアカデミー賞の現外国語作品賞を獲得しており、監督の名を世界にとどろかせた代表作のひとつ。太陽に直接レンズを向けた「世界初」とされるテクニックを含む映像美はもちろんのこと、人間の記憶のあいまいさ/客観性に迫ったストーリー展開は、欧米ではそのまま”Rashomon Effect ”と名付けられています。
★「羅生門」より、森雅之さんと京マチ子さん/
画像提供: A.M.P.A.S.
更に今回の回顧展では、黒澤作品のうちアカデミー賞を獲得/ノミネートされた作品を3週に渡って一挙公開。会場には年配から若者まで多くが詰めかけ、絶大なるKurosawa人気がうかがえました。9月19日はSamuel Goldwyn Theaterにて「影武者 (1980)」、26日からはLinwood Dunn Theaterで「七人の侍 (1954)」、27日「乱 (1985)」、10月3日「用心棒 (1961)」、4日の最終日には「デルス・ウザーラ (1975)」が上映され、5作品中「影武者」「七人の侍」「デルス・ウザーラ」はニュー・プリントでのプレミア試写となっています。筆者を含め、多くの観客にとっては生まれる前に製作された名作の数々が、フィルム&大スクリーンで鑑賞できる絶好の機会でした。
引き続き「Akira Kurosawa: Film Artist」は、12月14日までの開催。手書きの注釈が入った台本や絵コンテを筆頭に、撮影に使われた小道具や衣装、当時の宣伝用ポスター、ご自身による絵画や書など、黒澤監督ゆかりの品々100点以上がズラリと並んでいます。1990年製作の「夢」にフィンセント・ファン・ゴッホ役で出演したマーティン・スコセッシは、監督じきじきに贈られた役作り用のスケッチ10点を出展。また、晩年のトレードマークとも言える監督愛用のサングラスなども展示されています。黒澤監督の息遣いに触れられる当イベントは、太っ腹にも入場無料。これからLAにいらっしゃる方々、近郊にお住まいの皆さんはぜひぜひ足を運んでみてください。
新品の湯のみには茶渋を付けさせる、劇中では開けない箪笥にも着物を入れるなど、数々の逸話がある黒澤監督ですが、ここアメリカにも様々な伝説が残されています。例えば、黄金期を過ぎた50-60年代のニュー・ジェネレーション・ハリウッドでは、ドラッグの煙が立ち込める (!) 各スタジオにて、夜な夜な「Kurosawa Screenings」が催されていたとか。大迫力かつエキゾチックな映像は、若い彼らにどれだけ新鮮に映ったのでしょうか。今日のハリウッドにも、確実に「クロサワ」の血が流れていると感じさせてくれるエピソードです。2年後には、生誕100周年を迎える黒澤明監督。20世紀に残された作品達は洋の東西を問わず、今なお息づいています。
【AMPAS公式ページ「Akira Kurosawa: Film Artist」】
TEXT BY アベマリコ
2008年10月02日
Anime & Mangaの次は”Batsu Game”?日本のバラエティが大人気
この秋、FOXチャンネルにて堂々のプライムタイムに登場した新番組”Hole in the Wall ”。実はこちら、とある日本のバラエティを元に誕生したゲームショーなのです。昨今のアメリカでは、日本生まれのテレビ番組がかなりのブーム。ネタ切れ気味のアメリカンTVの救世主となるのか否か、今回はジャパニーズ・フォーマットを用いたテレビシリーズの数々に迫ります。
↑FOX テレビジョンセンター
ヨーロッパなどではすでに番組化され、「ヒューマン・テトリス」なんて呼ばれ方も。当番組によってアメリカ初上陸となりますが、迫り来る壁を抜けられなければプールに落下…といった単純明快なルールに、アメリカの老若男女が沸いている模様です。日本との違いは、一般視聴者の3人グループ×2組が対戦する点と、優勝チームに賞金10万ドルが贈られるところ。オタクチームや女性ボディビルダー3人組、巨漢チームなどが登場して番組を盛り上げています。
実のところ「日本発祥のゲームショー」は、今夏からジワジワと人気を集めていました。ひとつは、ABC局にて6月末より木曜20時に放送されていた”Wipeout”。一般公募によって集められたチャレンジャー達が、様々な障害物をクリアしていくバラエティです。毎週24名が各アトラクションに挑み、優勝者には賞金5万ドル。製作サイドはモチーフにした日本の番組名を挙げていませんが、日本人なら「風雲!たけし城」や「SASUKE」が浮かぶこと必至です。約3ヶ月に渡って放送された当番組の視聴率は、週間トップテンに必ずランクインするほど好調。また、日本特有の罰ゲーム方式は、業界各誌でもそのまま”Batsu Game”と表記して紹介されました。”Otaku”などと同様に、日米共通語となるのでしょうか?
司会に大抜擢された神田さん
今年に入って日本のゲームショーが一気にブレイクの兆しを見せていますが、アメリカのケーブル局ではすでにお馴染みとなったバラエティも多数あり。前出の「風雲!たけし城 ( 洋題 / MXC: Takeshi’s Castle)」は、MTV所有のSpikeチャンネルにて吹き替え版で放送され、ビデオにもなるほどの人気です。また、料理番組中心のFoodチャンネルでは、現在でもアメリカ版「料理の鉄人 / Iron Chef」を放映中。更に、若年男性層がターゲットのG4局においては「筋肉番付」が”Unbeatable Banzuke”に、「SASUKE」は”Ninja Warrior”へと名を変え、日本のシリーズがそのまま字幕放送されています。
こうしたコアな人気を誇る日本発バラエティは、これからますます増えていく予感。つい先日も、アメリカの大手タレント事務所「ウィリアム・モリス・エージェンシー (WMA)」が、日本のテレビ番組のフォーマット独占権を獲得したと発表しました。気になるラインナップは、タレントが料理の腕を競い合う「愛のエプロン」、「ロンドンハーツ」より女性タレント達がランキングを予想する「格付けしあう女たち」、「いきなり!黄金伝説。」からはひと月を1万円でしのぐ「 1ヶ月1万円生活」の計3本。今後、WMAによって米英でフォーマットが販売されることになるようです。どの局が、どんな形でリメイクするのか?今後の動向に注目です。
日本のバラエティを世界に広めた立役者は、何といってもインターネット。特に日本が誇る?数々のゲームショーは、言葉や文化を超えて「動き」だけで世界中の人々に笑いをもたらしているようです。Made in Japanの番組が、アメリカのTV業界を支え、日本人アクター達にとっての活躍の場となる。そんなWin-Win効果が生まれることを期待しつつ、今後も日本発信の番組を随時チェックしていきますのでお楽しみに!
【FOX “Hole in the Wall” 公式サイト】
TEXT BY アベマリコ