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2010年01月 アーカイブ

2010年01月13日

『恋するベーカリー』~ナンシー・マイヤーズの想い~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は2/19(金)公開のハートフルストーリー『恋するベーカリー』から。
 
ナンシー・マイヤーズの想い

 この30年間というもの、ナンシー・マイヤーズは、大人向けの女性映画を何本も成功に導き、長年、見て見ぬふりをしてきた現実を突きつけられて、すったもんだするキャラクターを多く描いてきた。そして、この女性監督はそういう作品に自身の実生活の体験をにじませてきた。


 元夫と元妻が恋をするという世界を掘り下げてみたら、おもしろおかしくなるのではないかと、マイヤーズはそこに大きな可能性を発見した。彼女はたとえば『結婚しない女』や『ボブ&キャロル&テッド&アリス』のようなポール・マザースキーの70年代の名作を、その映画が作られた時代を色濃く反映した映画の一例として参考にした。マザースキーは時代の持つ空気をつかむのがうまい監督だ。

 マイヤーズはこう語る。「離婚を経験したカップルが、たとえ離婚はしても、その関係がいつのまにやら手を変え品を変え、結婚が終わってない状態にあったとしたら・・・という、「離婚のその後」の世界に強く魅かれたの。たとえば、偶然、二人が鉢合わせになったり、その後もどういう形で親の務めを果たしていくか思い悩んだり、同じ町に住んでる部分をどうやって解消していくかとかね。離婚しても、〝おそろいで〟という言葉がどれほどネックになるかに気づいたのよ」

 さらにマイヤーズはこうも振り返る。「だから、元夫婦がこっそり再会するというアイディアはおもしろいと思ったわけ。人生の面白さとしての可能性がたっぷりあるし、別れてそれぞれ新生活のスタートを切ったものの、〝その後〟の生活は開放的ではあるけれど、同時に危うさもあると思ったのね。だから、このストーリーにぐいぐいひっぱられていったの。もしこうなったらどうなる、ああなったらどうなる…というのがあまりに入り乱れて、いろんな可能性が出てきたんだけど、この二人の関係に別の男をぶちこんでみたの。もっともっと複雑怪奇にする狙いでね」


ナンシー・マイヤーズの想いがつまった、この幸せいっぱいの物語は、
アカデミー賞前哨戦、ゴールデン・グローブ賞の作品賞・脚本賞・主演女優賞にノミネート!
賞レースも注目の作品『恋するベーカリー』をぜひご覧ください!

【恋するベーカリー 公式サイト】

2/19(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

本作はR15+指定です

(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

2010年01月18日

『恋するベーカリー』~家族愛であり、子供に対する愛情であり、恋することの大切さ~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も2/19(金)公開の、この冬最も心温まる物語!
『恋するベーカリー』から。
 
家族愛であり、子供に対する愛情であり、恋することの大切さ

 ストーリーの骨格が決まると、マイヤーズはこれを企画として立ち上げようとプロデューサーのスコット・ルーディンに話を持ちかけた。「スコットとはもう25年以上のつき合いだし・・・」と彼女は力説する。「・・・彼がどんどん力を伸ばしていく姿を目の当たりにしてきたでしょ。もはや今の彼は、押しも押されもせぬ、映画界をひっぱっていく名プロデューサーですものね。目のつけどころというか、センスは申し分ないし、切れのいいおもしろい映画を作るし、最高の監督とタッグを組んでるでしょ。で、この映画を彼のところへ持っていって、『ねえ、こういう話をまとめて一本の映画にしたいんだけど、力を貸してくれないかしら』って言ったのね。彼はこの映画にとって、なくてはならない人だわ」

ルーディンもこう語っている。
「ナンシーはほんとにすばらしい監督だよ。僕は昔からずっと大々ファンだったから、一緒にこの映画を作らないかと言われたときは、ほんとにわくわくしたね。前からずっと監督をやってくれないかと声をかけ続けてきたんだけど、そのたびに、わたしはまだまだだからって断られてね。だから、これは満を持しての作品だし、僕に言わせれば、彼女の最高傑作だね」

 作品に肉づけをしていく段階を通じて、ルーディンはこの企画でつかんでいったこれぞまさしく真髄という感情に心を打たれた。
彼はこう語っている。「彼女の場合、ストーリーを展開すると同時に、そこに、そのものずばりの生活感も盛り込んでいくから、目指してるどんなコメディもねじ曲がるということが一度としてないんだ。たとえば、結婚生活のつぶさな描写、それにからむ人間の心の機微、そういうものすべてが心に響くと同時にツボを突いてるから、映画が考えられないほど奥が深く、身近に迫ってくるんだよ」

 また、プロデューサーのルーディンは脚本の正直さにも感じ入った。「ナンシーはこの映画で生の自分をさらけだしてるから、ジェーンという人物からというよりむしろ、映画全体から、彼女の伝えようとしてる気持ちが伝わってくるんだ」と彼は言う。「それは家族愛であり、子供に対する愛情であり、恋することの大切さ、一つの信念を持って生きる大切さとか・・・そういうものこそ大事なんだっていうナンシーの想いが伝わってくるんだ」


何気ない日常の会話や、普段の私たちの生活が映画の中で描かれているからこそ、
失敗しながらも前に進んでいくジェーンの姿に共感する女性も多いはず!
ぜひ劇場で、ジェーンと一緒に泣いて笑って、映画をお楽しみください♪


【恋するベーカリー 公式サイト】

2/19(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

本作はR15+指定です

(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

2010年01月25日

『恋するベーカリー』~バルセロナからの風:コスチュームについて~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も2/19(金)公開、最高の笑顔になれる物語
『恋するベーカリー』から。
 
バルセロナからの風:コスチュームについて

 マイヤーズは、ソニア・グランデが衣装をデザインしたウディ・アレンの『それでも恋するバルセロナ』を見て、その衣装がすばらしいと、目をつけていた。そして、彼女がグランデをバルセロナから来るよう要請したのだが、当時はまだ片言英語しか話せなかったグランデは、通訳をつれてきた。言葉のギャップこそあったものの、マイヤーズはこの人こそ適任と感じたという。

 マイヤーズはこう語っている。「ソニアはとても独創的なの。色のセンスが抜群なのね。着せる相手にセックス・アピールが足りないと、それをすぐに出せる技があるのよ。つまり、どこを隠して、どこを出せばいいかをちゃんと心得てて、常に現場に即した仕事をするのね」
 映画人というのは世界共通の言葉を話すものなだけに、二人はすぐに意気投合した。グランデもこう言っている。「ナンシーの脚本を読んで、すごく感心したの。キャラクターがしっかりしてるし、各人物の服のセンスがぱっと目に浮かんできたわ」

 グランデはメイン・キャラクターのそれぞれのファッションをデザインするにあたって、マイヤーズと緊密に連携して作業した。「ジェーンはかなり現代的でエネルギッシュな女性に見せるのが大事だったの」とグランデは言う。「彼女は古風でもないし、普通の主婦でもないし、ナンシーはジェーンがまわりの世界に対して敏感な感性をもった教養ある女性というはっきりしたイメージを持ってたわね」

 「メリルと衣装の面でいっしょに仕事ができるだけでもすばらしいことね。彼女の話では、もともと女優になる前はコスチューム・デザイナーになろうと考えてたんですって。色とかデザインとか、人がなんでこういう服を着るのか、その理由を彼女はちゃんと分かってたから、そういう面で仕事をしていて楽しいの。彼女は何度もすごくいいアドバイスをしてくれたわ」

 また主役の男優に関して、グランデはくっきりと違う二つのスタイルを作った。弁護士のジェイクに関しては、アレック・ボールドウィンに紺のブレザーを着せ、人物の保守的な面を反映させた。「ジェイクは女なしではいられない人よね」とグランデは言う。「それに、注目を浴びたがってる。だから、きっとまだ一皮むけてないところがあるのね」

 そして、建築家役のスティーブ・マーティンに関しては、こう強調する。「アダムはもっと個性派なの。わたしが知ってる建築家って、その服のスタイルに関しても色とか形に強いこだわりを持ってるわね。服に対しても理詰めで考えるのよ。だから、人と同じような服は着たがらないの。だから、ジェイクの服より繊細なのね。彼の衣装は目立ったところは一つもないけど、首尾一貫して趣味のよさで〝設計〟されてるのよ」


グランデが生み出したメリル・ストリープ演じるジェーンの衣装には、
女性ならきっと誰もが、「真似したい!」と思えるポイントがあるはず。
ぜひ、衣装にも注目して、映画をお楽しみください!

【恋するベーカリー 公式サイト】

2/19(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

本作はR15+指定です

(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

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