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2010年04月 アーカイブ

2010年04月13日

『ウルフマン』~70年前の名作ホラーがバージョンアップ!~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は、4/23(金)公開の『ウルフマン』から。
名作ホラー『狼男』をよみがえらせることになったきっかけとは?

70年前の名作ホラーがバージョンアップ!

 狼男の伝説は、何世紀もの間、世界中の文化の中で語り継がれてきた。が、映画に登場するようになったのは、わずか70年前のことだ。ユニバーサルは、1935年にスチュワート・ウォーカー監督の『倫敦の人狼』を公開。そして、1941年には、映画界における狼男の神話を不動のものにした名作『狼男』(未/日本では、「狼男の殺人」のタイトルでTV放映)が公開された。

悲劇の貴族ローレンス・タルボットというキャラクターを生み出したこの作品で、当のローレンスを演じたのは、『オペラ座の怪人』のサイレント映画のスター、ロン・チェイニーの息子のロン・チェイニー・Jr。他に『透明人間』のクロード・レインズ、『魔人ドラキュラ』のベラ・ルゴシも出演するこの作品は、「死を悼む身の毛もよだつその雄叫び」という決めゼリフと共に、狼男のイメージを定着させた映画としてよく知られている。

 オスカー俳優でプロデューサー業もこなすベニチオ・デル・トロは、昔からこの手のジャンル映画の大ファンだった。彼と共に『ウルフマン』の製作にあたったプロデューサーのリック・ヨーンは、『狼男』を現代に生まれ変わらせようと考えた経緯をこう説明する。「数年前、ベニチオと一緒に彼の家を出たところで、『狼男』のポスターが目に入った。それは、狼男になったロン・チェイニー・Jrの顔がアップになったやつでね。ポスターを見てからベニチオを振り返ると、彼も顔中ヒゲだらけだった。そこで、“『狼男』をリメイクしたらどうだろう?”と思わず言ってしまったんだ」

まさかデル・トロのヒゲがきっかけでこの企画が動き出すとは驚き!
これも月の引力が引き寄せた不思議な運命なのでしょうか?
『狼男』以上の恐怖を味わわせてくれる『ウルフマン』。ぜひご期待ください!

【ウルフマン 公式サイト】

4/23(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
本作はR15+指定です

(c) 2010 Universal Studios. All Rights Reserved.

2010年04月20日

『ウルフマン』~ハイブリッドなウルフマンの誕生~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も、4/23(金)公開の『ウルフマン』から。
超一流クリエイターが語る、本作の特殊メイクのこだわりとは?

ハイブリッドなウルフマンの誕生

 本作のウルフマンの特殊メイクは、『狼男アメリカン』(81)のメイクで一躍名を馳せて以来、その道の第一人者として活躍しているリック・ベイカーが手がけている。彼は、今回のウルフマンをクリエイトするにあたり、本家『狼男』でジャック・ピアースが手がけた40年代の造形に敬意を払って可能な限りオリジナルに近いものにしようと努めた。
「ジャック・ピアースは私のアイドルだった」とベイカーは言う。「心の師と仰ぐ彼の仕事に忠実でいたかった。現代風に手を加えたとしてもね。ジャック・ピアースっぽさを十分に残しつつ、少しばかりリック・ベイカーの要素を加味した。僕の狼男は、より凶暴で、ロン・チェイニー・Jrの狼男よりずっと殺傷能力が高いように見せたいと思ったんだ」

 人間からウルフマンへの変貌シーンについて、監督のジョー・ジョンストンは、「コンピュータ・アニメ頼みにはしたくなかった」と説明する。「説得力を失いたくなかったし、物理的な法則を破ってしまう恐れもあったからね。狼男の変貌場面では、できる限り完全な現実感を保ったまま、VFXはあくまでメイクの効果を拡大するためのツールとして使おうとしたんだ」

 たとえ何時間かかろうと、本作でのメイク作業をデル・トロはおおいに楽しんだ。「子供のころ、ずっとこんな大きい歯を着けてみたかったんだ」とデル・トロは笑いながら言う。「椅子にどれだけ長い間座っても気にならない。リックがひとつずつ魔法をかけていくんだからね。目をつぶって、5分後に開いてみると、おお、これは……という感じになってる。すごいチームのメンバーと組んで、彼らがみごとな仕事をしている時は、どうぞおやりくださいという感じで身を任せていた」

実は、マイケル・ジャクソン「スリラー」のPVのメイクアップも務めていた
リック・ベイカー。彼の素晴らしい技術は『ウルフマン』でも十分に発揮されていますよ!
ぜひ、細部にまでこだわり抜いた特殊メイクにも注目して、映画をお楽しみください。

【ウルフマン 公式サイト】

4/23(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
本作はR15+指定です

(c) 2010 Universal Studios. All Rights Reserved.

2010年04月28日

『ウルフマン』~ヴィクトリア朝のイギリスを再現~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も、絶賛上映中の『ウルフマン』から。
物語の舞台となるロンドンの街並みやタルボット城など
映画の背景についてご紹介します。

ヴィクトリア朝のイギリスを再現

 1941年版の『狼男』と2010年版の『ウルフマン』の違いのひとつに、時代設定がある。41年版は当時のウェールズを舞台にしているが、『ウルフマン』は1890年代のガス燈で照らされたロンドンと、霧深いブラックムーアの村が背景となっている。

 美術監督をつとめたのは、『スリーピー・ホロウ』でアカデミー賞を獲得したリック・ハインリクス。「ヴィクトリア朝時代のロンドンを再現するのは、実にやりがいのある作業だ」と語る彼は、タルボット家の城を探す仕事にも独自のこだわりを見せた。「多くのホラー映画で選ばれるのはゴシック建築で、デザインそのものが恐怖感を与えている感じがする。そうしたお決まりパターンを崩したかった」と、ハインリクスは言う。

 その結果、タルボット城として使われることになったのは、ダービシャーにあるチャッツワースハウスだった。現在はデヴォンシャー公爵夫妻が所有し、居住しているこの館は、1500年代に建てられたもので、パレス・オブ・ザ・ピークの呼び名で知られている。幸運にも、公爵夫妻から館の外観の修正を許されたハインリクスは、「映画を通して二面性を表現したい」というジョー・ジョンストン監督の意向を、タルボット城の美術に反映させることにした。
ハインリクスは説明する。「この物語は、自分の中にある2つの側面の間で葛藤する男の話でもある。社会によって統制された文明的な側面と、心の奥底にある動物的な側面だ。この2つの側面を、一家の住む屋敷で映像的に表現するのはいい考えだと思った。だから、とてもきれいな古典的な建物に、手入れされていない荒れた感じに見せるための雑草などを足していったんだ。この荒れた感じが、主人公の動物的な側面を表現している」


役者の演技はもちろん、スクリーンに映し出される背景や音楽なども
映画の世界を作り上げる上で重要な要素。
静けさと恐怖を感じさせる城や街を舞台に繰り広げられるこの物語を、
ぜひ劇場でお楽しみください!

【ウルフマン 公式サイト】

TOHOシネマズ 日劇ほか全国絶賛上映中!
本作はR15+指定です

(c) 2010 Universal Studios. All Rights Reserved.

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