セールス・エージェントの役割 | ||||||||||||||||||||||||||
映画は企画に始まり、脚本、キャスティング、撮影、編集、ポストプロと多くの過程を経て、完成されていく。完成した映画は配給されて初めて収益を生む。だから配給権を売らなければならない。売り手と買い手を引き合わせて売買をまとめてくれるのが“セールス・エージェント”の役割だ。エージェントは、カンヌやミラノ、サンダンスやアメリカン・フィルム・マーケットといった著名な映画祭に出品して、買い手を探して交渉する。 買い手は世界各国の配給会社だ。エージェントの見つけてきた買い手との間で配給権の売買が成立すると、売り手と買い手が配給契約を結ぶ。だからエージェントが買い手との間で配給契約を結ぶことはない。商談がまとまり、買い手が保証金を支払うと、エージェントは、その中からパーセンテージで手数料を受け取るという課金システムをとる。手数料は、配給権の値段の5%から50%までケース・バイ・ケースだ。映画の配給権はジャンルや主演スター、地域ごとに値段が異なる。この手数料以外に、映画祭出品、宣伝活動などにかかった経費をエージェントに支払う。映画祭によって経費は異なる。参加者数、宿泊日数、パーティやレセプションの規模、スターのギャラなどでも予算は大きく変わる。 |
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