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5月のイベント雑感 カンヌとユーロ・ビジョン2007

風薫る5月のヨーロッパにふさわしいイベント、カンヌ国際映画祭とユーロ・ビジョンが今年も開催。印象的な作品やアーティストが競演した。


ユーロ・ビジョン2007はヘルシンキから

 以前このコラムでも少し紹介したユーロ・ビジョン2007。今年はヘルシンキから5月13日に開催。
 全体的にレベルが高く、おもしろいアーティストが多かった今年のユーロ・ビジョン。優勝者はセルビアのMarija Šerifovi(マリジャ・セリフォビ?)で、セルビアの優勝は初めてのこと。セルビア代表には東欧諸国からの票がどっと集まり、みごと優勝。何か民族性に訴えるものがあったのかも。悲しいかな今年もイギリスは人気がなく、ビリ2。まぁ、英国内でも「…」という感じだったので仕方ない、気も。

 ところで、前回の覇者となったフィンランドの怪物コスプレ!?ロックバンドLordi(ローディ)、なんと映画の主演が決まり、早くも撮影がスタートしているとか。気になる映画の内容は、彼らの容姿にふさわしいホラーなのだそうで、舞台は病院。監督のPete Riskiは、ローディのミュージックビデオの監督を勤める人物でもあり、主題歌も彼らの作品になるという。ルックスのせいで色物扱いされがちな彼らだが、本業の音楽は良質で評価も高い。この作品が映画として面白そうかどうか?はともかく、久々にユーロ・ビジョン出身のスターが誕生したといえそう。まずは今年の年末、フィンランドにて公開の予定だが、おそらくヨーロッパでも公開されるだろう。


カンヌ国際映画祭レポート

 お隣フランスで開催されたカンヌ映画祭。日本同様、BBCでも連日フェスティバル関連のニュースが放送されていた。主要作品のトレーラーやパルムドールの行方はもちろん、おもしろかったのは、ホラー映画の買い付けにやってきた映画バイヤーたちの一日ルポ。数え切れない上映作品のなかからとにかく、1本でも多くの作品を見、ヒットしそうな作品を買い付けなくてはいけない彼ら。無駄なくカンヌで過ごすために、上映のスケジュールと5箇所ある上映館の地図を片手にじっくり計画を立てていく。「午前中はスプラッタものを2つチェックして、午後はサイコキラーがあるな」などなど、駆け足で会場内を闊歩していた。会場内には著名人の姿も多いが、それには見向きもせず、ただひたすらに映画を見続ける。映画祭の華やかさとは裏腹に、開催中は映画関係者にとっては寝る間もない忙しい日。メジャー映画だけではないカンヌ、を感じさせるレポートだった。

 これから夏にかけて、映画、音楽のイベントが盛りだくさんのヨーロッパ。楽しみいっぱいの夏の到来を予感させるカンヌ、ユーロ・ビジョンでした。。



TEXT BY シラヤナギリカ

2007年06月12日 17:04

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