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盛り上がっております! カンヌ大映画祭2006

今月17日から南フランスで開催中のカンヌ映画祭。ベネチア、ベルリンと並ぶ世界3大フィルムフェスティバルで一気に映画の街と化したカンヌに、本場映画の都も豊作を携え、多数の作品をエントリーしている。


24日、カンヌ映画祭レッドカーペット。
「マリー・アントワネット」の
ソフィア・コッポラ監督(左)
とキルスティン・ダンスト。
今年で59回目を迎える伝統の映画祭で、まずは開幕を飾ったこの作品。説明のいらないほど話題沸騰のなぞなぞ映画「ダ・ヴィンチ・コード」だ。最高潮の期待の中行われた試写会は、できすぎた原作が原因か、評価はまさかの「失笑」。それでも興行成績は、独走の「M:i:III」を引きずりおろして予想どおりのNo.1御礼を記録した。原作の盗作疑惑や、保守派のローマ・カトリック教徒による公開反対デモもダヴィンチ人気の火に油を注ぐだけ、としてきた本作品だけに、「失笑」も宣伝効果になっているのか?ここまでくれば、ロン・ハワード監督の「見たくない人は見ないで良い」という強気な発言も納得だ。

さて、肝心のコンペティション部門に出品された20作品では、ペネロペ・クルスが出演する「ヴォルヴェール(原題)」が高評価を得た模様。同名のタンゴの名曲に乗せ、3代に渡るスペイン女性の生き様を色彩鮮やかに描いた作品だ。さらに、ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェットらハリウッドのトップに加え、「SAYURI」でも海外からの評価が高かった役所広司がキャストに加わった「バベル(原題)」はスタンディングオベーションの大絶賛を受けた。日本、チュニジア、モロッコ、メキシコを舞台に、一つの銃を巡る悲劇を描いた本作品は、現在のところパルムドール(最優秀作品賞)第一候補と囁かれている。


若き日の奔放な王妃を演じるキルスティン・ダンスト。
映画「マリー・アントワネット」より。
また、今後のスクリーニングでは、ソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット(原題)」に期待が集まっている。フランス革命の「引き金」といっても過言ではないほど大変な浪費家だったフランス王妃の伝記は、これまで幾度となく映画化されてきたが、女性監督が描くマリー像はこれが初。キルスティン・ダンストが演じる、無垢が故に不幸への一途を辿った、若き日の王妃の素顔が垣間見れる作品となっている。衣装面では、ファッション界から「マノロ・ブラニク」がシューデザインを手がけるなど、目にも美味しいパリ社交界がスクリーンに再現されるという。

ファッションといえば、各映画祭恒例のレッドカーペットのドレスにも視線が集まった。前述のペネロペやキルスティンを始め、「X-メン 3」のハル・ベリーらが着こなしのセンスとザ・ハリウッドなプロポーションを披露。すっかりゴシックスタイルから卒業したアヴリル・ラヴィーンは、ドレッシーな装いで「ファスト・フード・ネーション(原題)」のお披露目を行った。

カンヌ映画祭は、今月28日まで開催予定。

TEXT BY 尾崎佳加

2006年05月25日 19:38

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