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シアターだけが映画館じゃない! 夏休み ―どこでも映画鑑賞ガイド―

梅雨入り前の日本に悪い気がしつつ、夏まで秒読みのロサンゼルス。乾いた空気に潤いを求め、ビーチ人口は増える一方だが、海へのお出かけだけがカリフォルニアの夏ではない。

映画の都、エンタメ天国のハリウッドが、この祭りの季節に大人しくしているはずがない。今年は何をやらかすかと楽しみにしていたところ、やはりいくつかのお騒がせ団体が出動しはじめた模様である。

怪奇!? 週末ごとに人が押し寄せる墓地

まず、ここ最近、夜な夜な人が集まってくるようになったハリウッド・フォーエバー・セメタリー(連載223)。映画界に貢献した人々が眠るこの墓地で、いったい何の儀式があるのかと調べたところ、なんと人々がブランケット持参で楽しくピクニックをしているではないか!(叫ぶところ)

この墓地は、日本のようにおどろおどろしい雰囲気はなく、どちらかというと楽園をイメージした緑あふれる公園といった感じ。普段から、散歩がてらに往年のスターのお参りに来る人が絶えないのだが、夏になると、土曜日限定の野外映画鑑賞会を開催しているというのが怪奇現象(?)のからくりだった。作品は週代わりにスケジュールが組まれ、今週末はなつかしの名作「フィラデルフィア物語(40)」を上映する予定だ。

いつ見てもド迫力の巨大移動シアター
昨年、やはり夏休みに紹介した巨大移動シアターのアラモ(連載272)だが、今年もテキサスを中心にツアーで大忙しである。こちらの参加者は、野外鑑賞の楽しみ方を極めたつわものぞろい。食事や飲み物の持ち込みはもちろんのこと、約2時間のひと時のためにくつろぎのスペースをこしらえるその姿はさながらペンギンの縄張り争いである。過去にはソファーを持ち込んで鑑賞したグループもいたそうで、面倒くさそうだが、ちょっと真似してみたいおバカである。

週末の夜は、映画+ディナー

アラモが場所やスタイルにこだわらない自由な映画鑑賞の場である一方で、「映画はこう観ろ!」といわんばかりにトータルプロデュースをするレストランがある。ハリウッドにあるシネスペースは、週末(木金土)の夜限定でレストランがセレクトする映画を上映し、ディナーのフルコースを楽しんでもらおうというイベントを通年で開催している。上映スケジュールはほぼ週代わりだが、だいたいがインディーズ映画や、他では観られないレアな作品。映画ディナーのない日も、積極的に新人作品を上映し、多くの自主制作映画をバックアップする登竜門的な存在である。

映画館で観る阿呆に外で観る阿呆。どちらがソンソンかは別として、カウチポテトを自負する人は、たまには外で鑑賞して気分を変えてみるのも良いだろう。

シネスピア cinespia (夏季限定)
開催場所: ハリウッド・フォーエバー・セメタリー
問い合わせ: info@cinespia.org
URL: http://www.cinespia.org/

アラモ Alamo (テキサス内は通年)
問合せ: (512) 407-9531
URL: http://www.originalalamo.com/rrs/frames.asp

シネスペース CineSpace (通年)
住所: 6356 Hollywood Blvd. Hollywood, CA 90028
問い合わせ: (323) 817-3456
URL: http://www.cinespace.info/

TEXT BY 尾崎佳加

2006年06月09日 17:42

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