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アメリカTVの祭典・エミー賞のノミネート作品発表

先日、7月4日は米国独立記念日。アメリカは今年で230回目のお誕生日を迎えることになりました。連日異例の暑さが続いている今年のロサンゼルスでは、何と1500万人!ものイベント好きな人々が、マリブ沿岸からサンペドロ周辺までのビーチに集結。パレード見物やバーベキュー、そして恒例の花火大会のため、待ってましたと言わんばかりに海辺は早朝から行楽客でごった返しました。

ところで、一年を通してロサンゼルスで花火が売られるのは、独立記念日と大晦日シーズンの2回だけ、というのはご存知でしたか?銃声と間違えちゃうから、調子に乗って火事が多発しちゃうから、などなど色々な防災上の理由があってのことですが、この日も厳戒態勢のもとに花火を販売する特設ワゴンには長蛇の列ができ、数々の花火大会と併せて多くの人々が「Fireworks」を楽しんだ一日となりました。

そんなお祭りムードが冷めやらぬ7月6日、本年度で58回目となる「Emmy Awards」のノミネート作品が発表されました。今年は多くのテレビっ子達が「おや?」と眉をひそめる結果となった模様。というのも、本年度からはエミー賞会員の間で「もっと新しい番組や関係者に投票しよう!」という動きがあったとのこと。従来の「長寿番組だろうと何だろうと、とりあえず人気の作品に1票…」からはガラッと志向が変わった様子です。その結果、昨年の話題をさらった「Desperate Housewives」や「Lost」、日本でも人気の「Will & Grace」は何かしらのカテゴリーでは候補となっていますが、ベストドラマ賞やベストコメディー賞からは洩れています。

今年のベストドラマ賞にはまず、日本でも大ブームとなった「24」がエントリー。ご存知、キーファー・サザーランド扮するジャック・バウワー捜査官が、テロリスト集団と戦うサスペンスドラマ。最多の12ノミネーションを誇る堂々の候補作品となっています。2001年の初回放送からずっと変わらぬロングヒット。こちらはあまりの人気に5年目のプレッシャーもどこ吹く風、といったところです。もうひとつは、医療系ドラマの「Grey’s Anatomy」が選出されています。映画「サイドウェイ」でも好演が光っていたサンドラ・オーがメインキャストのひとり。緊迫する医療現場での人間ドラマが大人気の作品です。また、アメリカ人が大好きなベストコメディー賞には「Arrested Development」他4作品がノミネート。これらも、結果が楽しみな候補達です。

このエミー賞には、90ものカテゴリーと各々のノミネーション数があり、テレビ関係者達は毎年その候補と結果に一喜一憂させられます。あまりに多いその「席数」のため、何かに引っかからないほうがおかしい、もし何にもノミネートされなかったらよほどその番組がつまらないのでは…?なんて、超辛口な意見も飛び出すほど。候補番組のすべてはここにはとても書ききれません。ぜひエミー賞ホームページにてチェックしてみてください。ドラマの他にも、アニメやリアリティーショーなど、今のアメリカ人の嗜好や流行りが見えてくるかも?

再度、あまりにも多いカテゴリー数のため、エミー賞の発表は2週に渡って放送されます。8月19日にはエントリーされた最優秀俳優賞や女優賞、映画に負けず劣らずのテクニカルアチーブメント賞、いわゆる技術功労賞など63部門が表彰され、8月27日に残り27部門の受賞作品が発表される予定。上記のベストドラマ賞やベストコメディー賞が発表されるこの夜、今年は司会者に有名番組「Late Night」のホストであるコナン・オブライエンが選ばれています。ふんわり横分け・七三ヘアーの辛口面白コメンテーターが贈る本年度のエミー賞。これだけでも見逃せないお祭りになりそうです。


エミー賞・候補者全リスト


TEXT BY アベマリコ

2006年07月13日 17:33

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