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明日のスーパーヒーロー目指して!Otaku達のNo. 1争奪戦

去る7月、ロサンゼルスから2時間半あまり南に走ったサンディエゴでは、”Comic-Con International”(通称コミコン)が開催されました。このイベントは、往年の歴史的コミックやフィギュアの展示と、これからのコミック界の更なる発展を願って毎年盛大に行われるアメリカ最大規模のコミック関連展示会です。開催中の7月20日から7月23日の4日間には、従来のコミックブックファンやフィギュアコレクター達にとどまらず、多くのコスプレ好きやゲームマニア、セレブリティ達や映画・テレビ製作者で満員御礼の大賑わい。その熱狂ぶりは過去最高とも言われていて、年々コミックに対する熱い視線が高まって来ているようです。

ところで、「オタク」という日本語が世界共通語になりつつあるのをご存知でしょうか?この「Otaku」に該当する英単語は、”Nerd”ですとか”Geek”といった、人を指すにはちょっぴりネガティブな単語になってしまうのですが、こちらでは「Otaku」はある意味「カッコいいオタク」を指す様子。カワイイ女の子が”I’m a Otaku”なんてTシャツを着こなしてるのを見かけるようになった今日この頃…。我々日本人がそれを着るかどうかは別として、日本語がこのような形で海を渡って認知されているのも、ちょっと興味深いことですよね。

さて、今年のコミコンで最も注目が集まったブースのひとつ。それはやはり「マーベル社」のものでした。スパイダーマン・超人ハルク・ファンタスティックフォー・X-Menなどの大人気コミックを抱える最大手マルチメディア会社。近年では映画化やゲーム化が進んで、以前より更に人気が高まっているこれらのコミックの生みの親であるスタン・リー氏。そんな「コミックの神様」と呼ばれる彼が、コミコン終了直後の7月27日より、一風変わったリアリティー・ショーをホストすることになりました。

その名も、”Who Wants to be a Superhero?”。この番組は「スーパーヒーローになりたい!」と本気で願う一般人を公募して、その意気込みやどんなヒーローになりたいのか、そして彼らがスーパーヒーローになれる素質をどれだけ持ってるかを競い合わせる番組なのです。最終的に勝ち残った優勝者はスタン・リー氏が描くコミックの主人公に、更には”Who Wants to be a Superhero?”がオンエアされているSci-Fi Channel でのテレビ映画主演権が得られるという豪華さ。番組が始まってまだ数週間ですが、その戦いはすでに熾烈を極めています。

毎週出されるお題、つまり落伍者を決めるチャレンジ項目はかなりユニーク。誰が最も迅速に早着替えが出来るか?、メンバー同士で意地悪な質問を出し合う、$20が与えられたらヒーロー達はランチに何を食べるのか? …などなど、ちょっと笑ってしまうような各項目を、毎週スタン・リー氏が実に生き生きと発表します。氏曰く、ヒーローに必要不可欠である「人間性」を試す目的があるようなのですが…。出演者達は至って大真面目。生き残りを賭けて、必死に自分をアピールしています。

様々なリアリティー・ショーがひしめく昨今のアメリカTVシリーズ。この”Who wants to be a Superhero?”は、一体どこまで話題になるのでしょうか。個人的に、今年で84歳となるスタン・リー氏のあまりに元気な姿とウィットに富んだかわいらしいキャラクターは、見ていて飽きないといったところです。各々の個性的なオリジナルコスチュームに身を包み、画面を右往左往する出演者達のその姿は、観る者に笑いと感動を与えてくれるから不思議。これからも続く新エピソードから、目が離せなくなりそうです。

“Who Wants to be a Superhero?” オフィシャルサイト

TEXT BY アベマリコ

2006年08月17日 17:34

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