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今年は「猛暑」の予感?”ShoWest” 速報

アメリカのエンターテイメント天国・ラスベガスで「ShoWest(motion picture industry convention)」が開催されました。このイベントは、映画館のオーナーと各スタジオの重役達が一堂に会し、夏の映画商戦に向けて作戦を練る大型の集会。つまりは「映画のトレード・ショー」なるものなのです。今年で第33回を迎えるこのショー、2007年度は3月12日から15日まで行われました。何でも、この夏は映画ファンにとってかなり「熱い」ものになりそうだとか。現時点ではまだ途中経過ですが、本年度の傾向と合わせて「ShoWest」からの速報をお伝えします。


ShoWestが行われたフラミンゴホテル
まずは、映画界における朗報。2006年度の世界興行収入が11%、258億ドルアップしたそうです。近年ではDVDの人気によって、映画館に足を運ぶ観客数の減少が危惧されていました。しかし、一般の観客へのアンケートの結果、63%の人々が「やっぱり映画は、リビングルームで観るよりも映画館の方が断然良い」と答えたとのこと。まずは映画館で作品を観て、気に入ったらDVDも購入、という流れが主流になりつつあるようです。DVDの売れ行きは相変わらず好調。かなりの金額が各スタジオに流れ込んでいるそうで、映画館での上映そのものを「DVD販売のプロモーションの一環」とする見方も増えて来ているとのことです。

そして、気になる今年の夏。本年度は、人気作品のSequel=続編が次々と登場してくる模様。”Pirates of the Caribbean: At World’s End” “Spider-Man 3” “Shrek the Third”(全て原題)などが目玉作品だとか。いかにもハリウッド!な映画がお好きな方々からは、喜びの声が聞こえてきそうなラインナップです。一方で、主にヨーロッパの観客からは「続編ものやCG映画ばかりではなく、ストーリー・内容重視で映画を観たい」という声が多く上がっているとか。2006年度を振り返ってみると「リトル・ミス・サンシャイン」のような、優れたストーリーの映画が大ヒットしています。今年はこうした傾向が強まるかもしれません。

今のところ、2007年度の本命は家族揃って楽しめそうな ”Shrek the Third”だとか。スタジオ側も「ShoWest」の1週間後には、カリフォルニアで上映会を予定しているそうで、まずは子供のハートをガッチリ掴むのが大きなポイントとなっているようです。ちなみに昨年の本イベントでは、多くの参加者が “Over the Hedge”(邦題:森のリトル・ギャング)を大本命と読んでいたようですが、結果はいまいち振るわずに1億5500万ドルの収益。また、多くの関係者が劇場で眠りこけたと言われた “Cars”(邦題:カーズ)は、2億4400万ドルの大当たりになっています。むしろ、オーナーの子供達をショーケースに連れて行ったほうが確実なヒット作を読めるのでは?と思ってしまうほど、大人にとっては何が起こるか分からないというのが現状のようです。

日本では冷夏といわれた2006年の夏。ロサンゼルスには熱波が襲うなど、気候が読めない昨今。本年度は一体どのような夏になるのでしょうか。少なくとも、映画館は例年以上に「猛暑」が見込まれている2007年。少し気が早いかもしれませんが、夏のスケジュールは映画鑑賞のために数日空けておく必要がありそうです。

TEXT BY アベマリコ

2007年03月22日 12:46

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