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リアリティーTV:人気番組の気になる結果は?
先週もお伝えしたように、現在アメリカではリアリティー・ショーが大人気。アイドル、ダンサー、シェフ、デザイナー…などなど、ありとあらゆる職業の「No. 1決定戦」が各局で放送されています。中でも今クールで人気だったのが、もはや老舗となった”アメリカン・アイドルAmerican Idol (Fox)”と”ダンシング・ウイズ・スターズ Dancing with the Stars (ABC)”の2シリーズ。5月22日は、先週お知らせしたスティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務める”On the Lot (Fox)”のプレミアが参戦。Fox勢が”Dancing with the Stars”の最終回を潰しにかかる作戦に出ました。そこで今回は、フィナーレを迎えた各人気リアリティーTV、「アメリカン・アイドル」と「ダンシング・ウイズ・スターズ」の結果をお伝えしていきたいと思います。
まずは、全米No.1の視聴率をキープし続ける大ヒット番組、”American Idol”。歌手のケリー・クラークソンを産んだこの番組ですが、第6回を迎えてネタ切れ、というささやき声もチラホラ。そこに突如登場したのが、17歳のサンジャヤ・マラカー少年でした。回を重ねるごとに、目まぐるしく変わる彼のヘアスタイルやファッションの奇抜さが話題となり、お世辞にも上手いとは言えない歌唱力とは裏腹に毎回生き残り続けます。「なぜ彼は落ちないのか?」という素朴な疑問の影には、国内に蔓延する「アメリカン・アイドル症候群」に反対する人々の地道な投票活動があったのだとか。アイドルらしかぬアイドルを誕生させてしまおう!というイタズラ心だったようです。結果、彼がファイナリストとなることはありませんでしたが、エキセントリックなサンジャヤに病みつきになった視聴者も少なくなかったのでは?そして決勝は、ジョーディン・スパークスとブレイク・ルイスの2名が残りました。栄えある「Winner」となったのはガールズ・パワー炸裂のジョーディン。若干17歳の新星歌姫が、「アメリカン・アイドル」の称号を持ち帰ることになりました。第1回優勝者であり、今ではティーンに大人気のシンガーへと成長したケリー・クラークソンのようなディーヴァとなるのか?今後の活躍に注目が集まりそうです。
そして、一方の”Dancing with the Stars”は今クールで4回め。全放送期間を通してトップの視聴率を獲得した今回は、各界から集められたスター達が話題になりました。この番組のユニークな点は、出演者がセレブだということ。一般人は登場しません。俳優、シンガー、スーパーモデル、ボランティア活動家にアスリート。以前にもこのコラムでご紹介したように、ありとあらゆるジャンルから集められたスターによる贅沢な競演は、視聴者達を釘付けにしました。義足というハンディを持ちながらの参加が注目されたポール・マッカートニーの前妻、ヘザー・ミルズも参加して話題を呼びました。残念な事に中盤で脱落してしまいましたが。そして、本命と見られていた「ビバリーヒルズ高校・青春白書」のスティーブ役でお馴染み、アイアン・ジーリングは惜しくもセミファイナルで会場を去ることに。最終的にファイナルへと勝ち進んだのは、アメリカの伝説であるモハメド・アリの娘で女性プロボクシング王者のレイラ・アリ、現在は活動休止中の’NSYNC(インシンク)のメンバーであるジョーイ・ファトーン、そしてオリンピック金メダル保持者のスピードスケート選手、アポロ・アントン・オーノの3名。優勝者に送られる、摩訶不思議な「ミラーボール型」のトロフィーを持ち帰ったのは、父親が日本人であるオーノ。辛口で知られる審査員3名から、今大会において最初の30点=満点を受けたのも彼でした。お騒がせ審査員であり、やたらとパフォーマンスを映画にたとえたがるブルーノ・トニオーリから「君達のダンスはハッピー・フィートを観てるみたいだ」と云わしめた、プロダンサーのジュリアン・ハフとオーノのペアが持つChemistry=相性は、画面を通して見ていてもひときわ圧巻。彼のアスリートとしての身体能力の高さはもちろんのこと、ジュリアンのユニークな振り付けも合わせて、ベストコンビで勝ち取った優勝だったように映りました。
国民的な人気を誇ったリアリティー番組の2本は、とりあえずの一休みに入ります。この間、新しく始まった”On the Lot”などを含め、どの番組がTV視聴者をとりこにするのでしょうか。脚本家を必要とせず、制作費も安価。そして何よりも、笑いと涙と感動が一挙に詰め込まれたリアリティー・ショー。今後もしばらくは、この「リアリティー熱」が上昇していく気配です。下記のホームページから、多くのアメリカ人達が愛して止まない各ショーの詳細と盛り上がりぶりをご覧下さい。
“American Idol” ホームページ:http://www.americanidol.com/
“Dancing with the Stars” ホームページ:http://abc.go.com/primetime/dancingwiththestars/index
TEXT BY アベマリコ
まずは、全米No.1の視聴率をキープし続ける大ヒット番組、”American Idol”。歌手のケリー・クラークソンを産んだこの番組ですが、第6回を迎えてネタ切れ、というささやき声もチラホラ。そこに突如登場したのが、17歳のサンジャヤ・マラカー少年でした。回を重ねるごとに、目まぐるしく変わる彼のヘアスタイルやファッションの奇抜さが話題となり、お世辞にも上手いとは言えない歌唱力とは裏腹に毎回生き残り続けます。「なぜ彼は落ちないのか?」という素朴な疑問の影には、国内に蔓延する「アメリカン・アイドル症候群」に反対する人々の地道な投票活動があったのだとか。アイドルらしかぬアイドルを誕生させてしまおう!というイタズラ心だったようです。結果、彼がファイナリストとなることはありませんでしたが、エキセントリックなサンジャヤに病みつきになった視聴者も少なくなかったのでは?そして決勝は、ジョーディン・スパークスとブレイク・ルイスの2名が残りました。栄えある「Winner」となったのはガールズ・パワー炸裂のジョーディン。若干17歳の新星歌姫が、「アメリカン・アイドル」の称号を持ち帰ることになりました。第1回優勝者であり、今ではティーンに大人気のシンガーへと成長したケリー・クラークソンのようなディーヴァとなるのか?今後の活躍に注目が集まりそうです。
そして、一方の”Dancing with the Stars”は今クールで4回め。全放送期間を通してトップの視聴率を獲得した今回は、各界から集められたスター達が話題になりました。この番組のユニークな点は、出演者がセレブだということ。一般人は登場しません。俳優、シンガー、スーパーモデル、ボランティア活動家にアスリート。以前にもこのコラムでご紹介したように、ありとあらゆるジャンルから集められたスターによる贅沢な競演は、視聴者達を釘付けにしました。義足というハンディを持ちながらの参加が注目されたポール・マッカートニーの前妻、ヘザー・ミルズも参加して話題を呼びました。残念な事に中盤で脱落してしまいましたが。そして、本命と見られていた「ビバリーヒルズ高校・青春白書」のスティーブ役でお馴染み、アイアン・ジーリングは惜しくもセミファイナルで会場を去ることに。最終的にファイナルへと勝ち進んだのは、アメリカの伝説であるモハメド・アリの娘で女性プロボクシング王者のレイラ・アリ、現在は活動休止中の’NSYNC(インシンク)のメンバーであるジョーイ・ファトーン、そしてオリンピック金メダル保持者のスピードスケート選手、アポロ・アントン・オーノの3名。優勝者に送られる、摩訶不思議な「ミラーボール型」のトロフィーを持ち帰ったのは、父親が日本人であるオーノ。辛口で知られる審査員3名から、今大会において最初の30点=満点を受けたのも彼でした。お騒がせ審査員であり、やたらとパフォーマンスを映画にたとえたがるブルーノ・トニオーリから「君達のダンスはハッピー・フィートを観てるみたいだ」と云わしめた、プロダンサーのジュリアン・ハフとオーノのペアが持つChemistry=相性は、画面を通して見ていてもひときわ圧巻。彼のアスリートとしての身体能力の高さはもちろんのこと、ジュリアンのユニークな振り付けも合わせて、ベストコンビで勝ち取った優勝だったように映りました。
国民的な人気を誇ったリアリティー番組の2本は、とりあえずの一休みに入ります。この間、新しく始まった”On the Lot”などを含め、どの番組がTV視聴者をとりこにするのでしょうか。脚本家を必要とせず、制作費も安価。そして何よりも、笑いと涙と感動が一挙に詰め込まれたリアリティー・ショー。今後もしばらくは、この「リアリティー熱」が上昇していく気配です。下記のホームページから、多くのアメリカ人達が愛して止まない各ショーの詳細と盛り上がりぶりをご覧下さい。
“American Idol” ホームページ:http://www.americanidol.com/
“Dancing with the Stars” ホームページ:http://abc.go.com/primetime/dancingwiththestars/index
TEXT BY アベマリコ
2007年05月31日 18:04
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