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もはや世界共通語?すっかり定着の”Kawaii”
「カワイイっ!」皆さんは本日、何度この言葉を口にされましたか?愛くるしい動物や人物にはもちろん、電子機器や広告媒体など目新しいものにまでついつい出てしまうこの単語。こちらがとうとう、ハリウッドきっての業界紙にも登場しました。我々日本人の日常語がどんな形で紹介されたのか、ちょっと覗いてみましょう。
今回“Kawaii”の文字が飛び込んできたのは、米版「ハリウッド・レポーター」。Variety誌に並ぶ業界人の御用達、映画・TV・音楽業界におけるエンターテインメントニュースがいち早く手に入る専門情報誌です。この度、同誌の電子版に掲載された記事は、NHKの新番組”Tokyo Kawaii TV (原題:東京カワイイ★TV)”について。”Kawaii”とは一体全体何なのか、日本発信の文化がアメリカの若者を始め、世界のセレブリティ達にどのように影響を与えてきたのかについて報じています。
同誌では、”kawaii”を”lovely”と”cute”がミックスしたものと解釈。また、ファッションや流行の最先端にいるセレブリティ達、マドンナからパリス・ヒルトン、グウェン・ステファニー、かのカール・ラガーフェルドまでがこぞって飛びついている、と説明しています。4月2日から始まる新番組では、10・20代の日本人女性が次々に発信していく「新しいトレンド」を各30分、初回シリーズ全19回の放映予定であることを紹介。今、日本の女の子達がどんなものに興味があるのか、その流れがアジアを中心にどのように取り入れられているのか、盛りだくさんの内容に期待が高まっている模様です。
一方、同誌はこれまで「お堅い」イメージだったNHKの変貌に着目。過去3年間に起こった一連のスキャンダルに触れ、ドキュメンタリーやニュース番組一辺倒だった日本放送協会が、ここに来て大幅に変わりつつある、と分析しています。番組プロデューサーのインタビューによれば、過去の騒動は「なぜNHKが、特に若年層の視聴者を失いつつあるのか」を見直すきっかけとなったとのこと。結果として、今回のような完全に若者向けの新番組を制作するモチベーションに至ったと語っています。本記事では触れていませんが、2006年に「サラリーマンNEO」がスタートした当初はその「NHKらしからぬ」スタイルが逆に評判となり、各メディアを通して欧米諸国からも注目を集める番組へと進化を遂げたのは周知の事実。今回の番組も例にならい、新しい視聴層の獲得に乗り出したように見てとれます。
数年前からすでに定着しつつある日本の「カワイイ」文化。筆者個人も、アメリカ人の女性プロデューサーが「ハローキティ好き」を豪語していたり、ドイツ系女性映画監督のお宅に”Harajuku Girls”の完全攻略本が置かれていたりと、目まぐるしい日本文化の進出には度肝を抜かれておりました。ここのところ急増中、思わず苦笑い…の「東京」や「原宿」、ナゼか「金曜日」などとプリントされたお洋服たちを横目に、今後どのような形でハリウッドが”Kawaii”を吸収していくのか、そっと見守りたいと思います。アメリカの映画やドラマに、ごく当たり前のように日本のkawaiiグッズが取り込まれる日もすぐそこかもしれませんね。また、今回話題となっているキャラものやデコ電、食玩グッズなどなどに興味のある方々、そもそもkawaiiって何ぞや?という方々は、ぜひこの春の新番組をチェックしてみてください。
TEXT BY アベマリコ
2008年03月27日 15:39
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