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4月22日はEarth Day:Hollywoodの合言葉は「Go Green!」
去る4月22日は「Earth Day」。春分の日と並ぶ第2のアースデイとして世界各地で様々なイベントが催されました。ハリウッドも例外ではありません。地球に優しい環境での映画制作を目指す各スタジオやエコロジーを提唱するセレブリティ達など、これまでの歩みと昨今の活動内容を覗いてみましょう。
↑アースデイを祝うグーグルのトップページ
本年度で第39回目を数えることとなった「アースデイ」ですが、バレンタインなどと比べるとまだまだその知名度は低いのが現状。写真のように4月22日のGoogleやmsnなどのトップページは通常とは異なり、あれ?と思った方も多いはずです。地球環境のこれからを考えた取り組みは、今日のハリウッドにとっても最重要項目のひとつ。燃料の多用や大量の廃棄物などと、90年代初頭から貼られ続けている「トップ環境汚染ビジネス」のレッテルを取り去るべく、日々あらゆる方法でエコ活動が進められています。
まず先陣を切ったのはワーナー・ブラザーズ。最高責任者アラン・ホーン氏は環境メディア協会 (Environmental Media Association: EMA)の創設者のひとりであり、2004年に改装された本社ビルはエコ・フレンドリーに徹した造りとして評判になりました。多くのスタジオが建ち並ぶバーバンク地域にて、唯一LEED (環境配慮基準: Leadership in Energy and Environmental Design)が認定する建造物。これによってエネルギー能率を38%引き上げて年間8万から9万ドルの節約に成功し、電気使用量も14%減らしたことでその節約金額は年間100万ドルとも言われています。しかも、同社には現在7名の「リサイクル専門」社員が常駐しているとか。資源物を回収し、寄付や再利用などに従事しているようです。
ウォルト・ディズニー社では30名余りの専門職員によって、世界各国のテーマパークやホテル施設、ゴルフ場などの自社設備における年間5%のエネルギー節約が推し進められています。また、スタジオ各社が提唱するDVDのリサイクル率においては同社がトップで、2007年度は5千万枚のDVDを回収して再利用しています。
↑砂漠化する地球
20世紀フォックスは、本年度のアースデイイベントにて従業員に1000本の苗木を配り、植林活動を勧めています。それに加えて、社員達にハイブリッド車の購入を推奨し、上限4千ドルの手当てを支給するというかなり太っ腹なアプローチも。他にも、製作・配給会社のライオンズゲートはTVシリーズ”Weeds”の撮影中に使われた計50万本のペットボトルを回収し、DVDのケースに再利用。こういったハリウッドにおける各社のエコ活動は、他社と「競合」することなくむしろ「協合」して進められており、良いアイディアはどんどんシェアしていく方針のようです。
一方、ハリウッドと聞いて思い浮かぶのはやっぱりセレブリティ。銀幕を飾るスター達が率先してエコロジーを唱え、その活動は広範囲に渡っています。今や「エコセレブ」代表格となったレオナルド・ディカプリオは現在、NYCにてハドソン川を見下ろす最新エコフレンドリー施設に居住しており、エドワード・ノートンとともに”Global Green”の委員を務めています。サルマ・ハエックとジェイク・ジレンホールは同団体の活動支援の為、アースデイのイベントに代表として参加。レオ様同様にエコセレブの名高いキャメロン・ディアスやトビー・マグワイアらは、環境保全の募金活動に従事しています。また、ジュリア・ロバーツやブルース・ウィリスなどを抱えるハリウッドきっての巨大エージェント”WMA: William Morris Agency”も、環境問題にはかなり積極的。毎週1000枚余りのCDやDVDをリサイクルしており、来年ビバリーヒルズに新設されるオフィスはLEED公認の完全エコ仕様となる予定です。
全米8都市で開催された無料音楽コンサート”Green Apple Festival”など、様々なかたちで注目を集めたアースデイですが、ハリウッドのエコロジー活動はこれからも日々続いていきます。日頃のちょっとした気遣いが、未来の大きな変化に繋がるかも。毎日がアースデイの気持ちで節約を心がけたいものです。
TEXT BY アベマリコ
2008年04月24日 18:47
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