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賞レース真っ只中!今年のオスカーはひと味違う?

2009年に入って早1ヶ月、ハリウッドは怒涛のアワードラッシュに突入しています。

先の各批評家協会賞、ゴールデン・グローブ賞、PGA (米製作者組合: Producers Guild of America) & SAG (米俳優組合: Screen Actors Guild)アワードなどに続き、いよいよ米監督組合 (Directors Guild of America)がDGA賞を発表。オスカーの行方を占うのに恰好のアワードと呼ばれるだけに、ひときわ注目を浴びました。

また、その2日後には本年度のノミネート者が集う恒例のアカデミー主催ランチョン・パーティが行なわれ、第81回アカデミー賞の行方がチラリと垣間見える発言も飛び出しています。


2009年度版ポスターお披露目!
©A.M.P.A.S


まずは、1月31日に行なわれたDGAアワードの結果から。飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続ける「スラムドッグ$ミリオネア(邦題)」より、ダニー・ボイル監督が最高栄誉である監督賞を持ち帰っています。

今年の候補者は、デヴィッド・フィンチャー(「ベンジャミン・バトン/数奇な人生)、ガス・ヴァン・サント(「ミルク」)、クリストファー・ノーラン(「ダークナイト)、そして1995年&2001年の2度も同賞を勝ち取っているロン・ハワード(「フロスト×ニクソン)と、ベテラン監督達がズラリ。

そんな中、ボイル氏は初ノミネートでの受賞となりました。


DGAアワードが創設された1948年以降、最優秀監督賞がオスカーの同賞とカブらなかったのは6度のみ。この数字こそ、本式典が特にアカデミー賞の「預言者」と呼ばれる所以です。

しかし、当日センチュリー・シティのハイアット・リージェンシーに駆けつけた監督&俳優達からは、次々ジョークが飛び出すなどリラックスモードに。例えば「チェンジリング」で各賞ノミネートされているアンジェリーナ・ジョリー&キッズ達とともに、待望の来日を果たしたブラッド・ピットによるビデオレター。「(フィンチャー監督は) 素晴らしいお尻をしてるんだ、立った時に見てみなよ!」とのコメントで、会場の笑いを誘っています。また、「フロスト×ニクソン」で共演したフランク・ランジェラとマイケル・シーンは、ハワード監督に93テイク(!)も要求されたと暴露しつつ、その熱いシーンを即興披露するなどサービスも満点。今年で61回目を迎えたDGAアワードは、緊張のオスカーを目前にしながらも和やかに進められました。

そして2日、ゴールデン・グローブ賞と同様にビバリー・ヒルトンホテルにて行なわれたAMPAS (Academy of Motion Picture Arts and Science)主催のランチョン・パーティには、本年度のオスカーノミネート者のうち112名が来場。この為に、ゴヤ賞が開催されていたマドリードから飛んできたペネロペ・クルス(「それでも恋するバルセロナ」)を含む「今年の顔」が並びました。連日コンペティション続きだった彼らにとっては、ホッと一息のランチになったかも?

またこの日、アカデミー会長シド・ガニスが本年度の授賞式を「全く違うもの」と表現したことが話題を呼んでいます。会場のアクター達には、各カテゴリーの発表方法がガラリと変わるであろうと示唆する場面も。更にこれまで、オスカー名物となった製作総指揮ビル・コンドンと製作ラリー・マークのPコンビは、当日の授賞式の模様をチラホラとリークしています。前年の受賞者が同賞を獲得した異性の俳優にオスカーを渡す…といった「伝統」を廃止した上、各プレゼンターは当日まで明かされず、彼らはレッドカーペット経由ではなく裏口から入場するとの「改革」を中心に、今後の公開を控える新作映画の10秒クリップを20本以上、先駆けて放映するなどと話題作りに余念がありません。

近年、視聴率の横ばい状態が続くオスカー・セレモニーとあって、今年は例年以上に力が入っている模様。一方では、司会者がコメディアンではなく俳優のヒュー・ジャックマンに決定しており、女性には特に嬉しい?式典となりそうな予感です。

彼らが自信を持って「The Biggest Movie Event of the Year」と称する第81回アカデミー賞は、今月22日にコダック・シアターにて開催。もうすでにカウントダウンは始まっています!



TEXT BY アベマリコ


2009年02月05日 16:40

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