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WBC日本2連覇!アメリカの反応は?
現地時間23日、悲願のWorld Baseball Classic: WBC2連覇を達成したSAMURAI JAPANチーム。決勝の舞台となったロサンゼルスでは、彼らの活躍に国境/国籍を越えた賛辞が贈られています。日本列島が歓喜に沸く今、ここアメリカの各メディアにおける取り上げられ方についてレポート。大幅に延長されたTVライブ放送の模様や、気になる数字までをおさらいしていきます。
巨大スクリーンに映し出されたCHAMPIONの文字
侍Japanが初代王者に輝いた2006年度WBCから早3年。今年は1次予選の段階で、総来場者数が前回比38%もアップしました。その数、32万6000人だった第1回に対して45万人に増加。アメリカ国内ではスポーツ専門のケーブル局ESPNが1次予選から決勝までの放映権を獲得しており、予選では時差があったにもかかわらず平均174万5000人の視聴者を集めています。この数字は、2006年度の1次予選より90%も上昇しているというから驚きです。
そんな勢いに乗って、我先にと集まったのが大会スポンサー達。前回の2倍以上となる56社が名を連ね、出場16チーム中12チームのユニフォームやヘルメットには、社名やロゴの入ったパッチが並びました。
盛り上がりが最高潮に達した決勝の23日、LAダウンタウンに位置するドジャー・スタジアムに集った観衆は延べ5万4846人。WBC史上最高となる観客数を記録しています。準/決勝戦を含めた今大会の総動員数は、80万1408人に昇ってこちらも最高値。全39試合の平均は2万500人強と、前回より8.5%の上昇となりました。
日本vs.韓国の5度目となる因縁の対決をひと目見ようと駆けつけた観客は、半分以上が韓国人/韓国系アメリカ人でしたが、それは本国を除いて最も韓国系人口が多いとされるカリフォルニアならではといったところ。しかし我らが日本勢はもちろんのこと、本会場をホームとするロサンゼルス・ドジャースファンや、USAチームのユニフォームを着込んだアメリカ人らも、大声援に揺れる一戦を総動員で見守りました。
メダルを首に、肩の荷が下りた様子のイチロー選手
この日は人気ドラマシリーズ”Gossip Girl (CW)”や、リアリティ番組”Dancing with the Stars (ABC)”が裏番組に当たりましたが、男性/ヒスパニック視聴層においてはESPNも好調だった模様です。
MVP獲得後、ダルビッシュ投手とハイタッチを交わす
Dice-Kこと松坂投手
決勝TV放送の解説には、スポーツキャスターのジョン・ミラー、殿堂入りした元メジャー選手ジョー・モーガン、ニューヨーク・メッツのGMであったスティーブ・フィリップスら3名が登場。前日の準決勝ですでにアメリカ代表が敗退していた為か「野球好きのオジサマ達の歓談」といったリラックスムードで解説が進みました。途中3回には、現MLBコミッショナーのバド・セリグも生出演。一時はモーガンがアメリカチームのあきらめモードに憤りをみせる場面もありましたが、セリグはWBC開催シーズンの調整やMLBオーナーらとの更なる協力を今後の課題として語り、今後ますますの世界的な野球の発展を誓っておりました。
4時間15分に渡る放送は、彼らの「Yo-Koso!」で始まり「Sayonara!」で締められるという日本びいきなノリ。さらに、両国の選手達のトリビアなどを披露しつつ、来場していた王貞治前WBC監督を「Legendary (伝説の) Oh-San」と敬意を込めて呼んだうえ、氏と前日に会話したと嬉しそうに語るなどの一幕もありました。
イチロー選手の最終回タイムリー、岩隈&ダルビッシュ両投手の好投、流れを変えた内川選手のファインプレーなどなど、アメリカの野球ファンをも唸らせたWBC決勝。自動車業界や国民的娯楽に加え、次は日本に何を奪われるのか?などといったブラックジョークも飛び出しながら、外国勢が繰り広げた「クラシック=大試合」には惜しみない拍手が贈られ、熱気あふれる両軍ファンの応援にはアメリカも学ぶところが多かったと報じられています。2006年の準決勝にて、韓国代表がマウンドに国旗を立てる姿を屈辱の思いで眺めた筆者個人としては、喜びもひとしお。2013年開催予定の第3回WBCを心待ちにしながら、JAPAN連覇の余韻に浸りたいと思います!
TEXT BY アベマリコ
2009年03月26日 11:08
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