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「マネーの虎」アメリカ版がいよいよ上陸!
2001年から約2年半の放送後、そのフォーマットが世界10カ国以上に販売されている「マネーの虎」。虎がサメへと姿を変えたアメリカ版「Shark Tank (ABC/原題)」が、今月9日よりスタートを切りました。独特の緊張感と生々しいマネー・トークは、ここアメリカでもやっぱり健在。手厳しい「虎」ならぬ「サメ」たちの顔ぶれや、過去2週分のエピソードをご紹介します。
アメリカ版のマスコットはハンマーヘッド・シャーク
Photo by Tanjila on Flickr
これは!というアイディアを持った実業家が開業資金を目的に、名立たる投資家の眼前でプレゼンテーションを行なうバラエティ番組「マネーの虎 (日本テレビ)」。日本で生まれたリアリティー・ショーは海を渡り、イギリス/オーストラリア/カナダなどで「Dragon’s Den (竜の巣窟)」に名前を変えて人気を集めました。アメリカ版の製作は、日本でも放送されている「サバイバー (CBS / 邦題)」や「アプレンティス/セレブ達のビジネス・バトル (NBC)」を手掛けるマーク・バーネット。MTVムービー・アワード2009の製作総指揮を執ったひと月後には、ハリウッドのウォーク・オブ・フェイムに星が刻まれている超売れっ子プロデューサーです。彼いわく、この不景気での番組開始はベスト・タイミングなのだとか。銀行の貸し渋りや減俸が相次ぐ昨今、野望を秘めた実業家には絶好のチャンスに成り得ると期待を寄せている模様です。
「Shark Tank (サメの水槽)」に出演する投資家陣は、いずれもバック・グラウンドが異なる5名。カナダ出身の企業向け投資家のケヴィン・オリアリーと、IT起業家として財を成したロバート・ハージャベックは、ともにカナダ版「Dragon’s Den」にも出演していた著名人です。そこに、現在のインフォマーシャル (TVショッピング)形式を定着させたとされるケヴィン・ハーリントン、アパレルブランドHUBUの創設者デイモンド・ジョン、不動産仲介業を営む紅一点のバーバラ・コーコランが参戦。言わずもがな、各々の業界においては知らない者はいない程のミリオネア達です。また、彼らはそれぞれ一代で巨万の富を築き上げたという共通点を持ち、アメリカン・ドリームを夢見る実業家にとっては憧れの存在なのかも。ちなみに、米国版ではホストとなる「吉田栄作ポジション」の人物はおらず、ナレーションのみで進行されています。
番組内では日本バージョンと同様に、長テーブルに各自持参の札束を積んだ投資家が勢ぞろい。1エピソードに5組ずつ登場した一般実業家のうち、各週とも2組のみが投資までこぎつけています。しかし、彼らが希望していた契約内容はサメ達にゴリ押しされ、投資側の条件を呑むことを余儀なくされる結果に。中には、オリアリーやハージャベックに特許だけを50-100万ドルで売るように迫られ、辞退する男性もいました。その一方で、手術で耳元にBluetooth機器を埋め込むという奇抜な提案をした男性に、投資家全員がドン引きする場面も。また、学生向けの引越しビジネスを始めたという若い実業家2名の傲慢な態度に、年長者のオリアリーがキレるという展開もありました。マネー&パワーゲームを勝ち抜いてきたサメ達が繰り広げる手練手管の話術を思い返せば、ほとんどの実業家が萎縮していたのもついつい納得。一瞬の隙を見せれば食いつかれるのは虎・竜・サメ、どのバージョンでも同じようです。
「マネーに感情も涙もない」「私はただマネーを増やしたいだけだ」「素晴らしいアイディアに間違った実業家」など、迷言や辛らつな言葉が飛び交った「Shark Tank」。サメの出したオファーを押し退けて別のサメがより良いオファーを重ねるなど、投資家同士のテンションが高まることもしばしばでした。プライムタイム放映なのにPG指定を受けている当番組初回の評価は、観ていて気分が良くない、悪趣味などと芳しくなかった模様。しかし2週目には視聴者を150万人ほど伸ばしており、ピッチ=プレゼンテーションの勉強になるという声もチラホラ出ているようです。現在のところでは全7回を予定していますが、新シリーズ更新となるのでしょうか?
TEXT BY アベマリコ
2009年08月21日 00:46
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