11月下旬に突然降って湧いた、タイガー・ウッズの不倫問題。以来すでに数週間が経過していますが、ここアメリカでは日に日に報道が過熱するばかり、未だ激しいメディア合戦が繰り広げられている真っ最中です。

タイガー・ウッズといえば、今やゴルファーの代名詞。世界が誇るスーパー・プレイヤーとして認知されており、日本にも真っ先にこの度のニュースが届けられたかと思います。彼の庭先での自動車事故の一報が届いたのが、先月27日未明。それからニュースは一転して、まるで糸がほつれていくかのように次々とほころびが明らかとなり、現在は不倫相手の数が驚きの2ケタ台に突入してしまいました。

連日の報道にやや食傷気味ではありますが、ここで「事件」をざっとおさらい。ことの発端は、フロリダにあるウッズの邸宅敷地内にて起こった消火栓への衝突事故からでした。そして深刻かと報じられた容体が心配されていたのも束の間、事故直前の妻エリンさんとの激しい口論が明らかとなり、原因は不倫相手のレイチェル・ウチテルさんの存在であると伝えられました。

その後はご存知の通り、新たな女性達の名前が矢継ぎ早に登場しており、ジェイミーさん、カリカさん、ミュディさん、コーリーさん、ホーリーさん…と、一躍名前のオンパレード状態に。現在は一般人／ポルノスター／コールガールを含め、判明しているだけでもその人数は15名前後に上っていますが、まだまだ増加するのでは？との憶測を呼んでいるところです。

不倫を認める謝罪文と無期のゴルフ自粛を発表したウッズと沈黙を守り続ける奥様エリンさんに対して、驚かされるのは次々とメディアに登場しては饒舌に過去を暴露しまくっている女性達。TV出演を通してエリンさんや自身の子供！に対して申し訳ないと涙ながらに語る人もいれば、タブロイド誌に自らネタを持ち込む女性達もいる程です。

中でもジェイミー・ジャンガーさんはコールガールとして報道されたことに腹を立てて、”Today Show (NBC)”に出演＆否定する一幕も。これに対しては、過去に売春斡旋容疑での逮捕歴もあるミシェル・ブラウンが別番組に登場して、彼女のエスコート・サービス会社からジェイミーさんに支払った3万ドル越えの給与明細と源泉課税書類が持ち込まれております。更にブラウンは、来年夏頃にはエスコート・サービスに関する暴露本を出版するとも発表。思わぬところに飛び火している一連の報道に、戦々恐々としながら夜もおちおち眠れない日々を過ごす著名人も少なくないのではないでしょうか。

紳士のスポーツとされるゴルフ界にて、とりわけクリーンなイメージを保っていたウッズ。今回のスキャンダルの代償は、数々の出資会社にまで及んでいます。彼が広告塔を務めるナイキやタグ・ホイヤーとの契約は続行される見通しですが、コンサルティング会社エクセンチャー、電話会社AT&T、飲料ブランドのゲータレードや剃刀ブランドのジレットなどの企業は、スポンサーから撤退する方向に進んでいる模様です。しかし何よりも大きな痛手は、家族やファンからの信頼を失ってしまったこと。すでに結婚指輪を外していると報じられたエリンさんとの復縁は、絶望的とみられています。

同じくLadies’ Man＝遊び人として知られるデヴィッド・レターマンやヒュー・ヘフナーらより「英雄色を好む」といった寛容なコメントが寄せられる中、一般大衆の意見はどうにも冷ややかなご様子。ついにはセックス依存症では？との下世話な憶測まで飛び交っている始末です。人の噂も七十五日とは良く言ったものですが、このスキャンダルの終焉はいつになったら訪れるのでしょうか？

TEXT BY アベマリコ