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2010年賞レース: まずはこの作品を要チェック!
あけましておめでとうございます。旧年に引き続き、Eigafan.com / From ハリウッドでは最新のエンタメ情報を盛りだくさんで配信して参りますので、どうぞご期待ください。そして2010年度1発目となる今週は、お正月ムードをもろともせずに過熱中の賞レースを大特集。2009年の代表作より厳選して、特に抜きん出ている「顔ぶれ」に迫ります。
昨年12月中旬に出揃ったゴールデングローブ賞 (HFPA: Hollywood Foreign Press Association / ハリウッド外国人映画記者協会)、米映画俳優組合賞 (SAG: Screen Actors Guild)、NY / LA映画批評家協会賞 (NY / LA Film Critics Association)、AFI年間映画賞 (AFI: American Film Institute / アメリカ映画協会)などの各候補に加え、今月5日には米映画制作者組合 (PGA: Producers Guild of America) によるノミネート者/作品が発表されたばかり。多少のバラつきは見られるものの、やはり「強い映画」は一目瞭然であり、どのアワードにもその名を連ねています。
(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
まず圧倒的な強さを見せているのは、ご存知クエンティン・タランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」。アカデミー賞前哨戦として名高いゴールデングローブ賞において、作品賞ドラマ部門、監督賞、助演男優賞 (クリストフ・ヴァルツ)、脚本賞の計4部門にノミネートされながら、各批評家協会賞やPGAアワードなどでも続々と候補に上がっています。
さらに特筆すべきは、観る者を釘付けにしてしまう「圧巻の悪漢」、ハンス・ランダ大佐に扮したクリストフ・ヴァルツ。カンヌ映画祭コンペ部門を皮切りに、NY / LA映画批評家協会賞などにおいて助演男優賞を次々と総ナメにしており、現在オスカーに最も近いサポーティング・アクターとの呼び声が高くなっています。その一方、俳優の誉とされるSAGアワードでは、ヴァルツとアンサンブル部門に並び、ダイアン・クルーガーも堂々の候補に。「未だかつてない、そして今後も現れることのない」今世紀最大の衝撃作と評された本作、未見の方は今すぐ劇場へ!
そしてアクターの好演繋がりとなれば、まず外せないのがメリル・ストリープ。2009年度は
“Fantastic Mr. Fox (原題)”での声優を含め、伝説のお料理ホストに扮した「ジュリー・アンド・ジュリア」、現在アメリカにて絶賛公開中の「恋するベーカリー」と、3本の映画でベテランの風格を漂わせています。2008年は「マンマ・ミーア!」と「ダウト–あるカトリック学校で–」といった相反するキャラクターを熱演し、賞レースに出ずっぱりだったのが記憶に新しいところ。そしてこの度も「恋するベーカリー」でゴールデングローブ賞の作品賞ミュージカル/コメディ部門、同主演女優賞、脚本賞の3部門にノミネートを果たしました。
続いては、制作費約1100万ドルと米国内では小規模作品ながらも高評価を獲得中の「ハート・ロッカー」。NY / LA映画批評家協会賞における作品/監督賞を受賞、名門AFIが選ぶ年間トップ10映画にもピックされており、ゴールデングローブ賞では作品賞ドラマ部門、監督賞、脚本賞の3部門にノミネートされています。ダイナミックな映像と手に汗握る緊張感は、女性監督キャスリン・ビグローによるもの。ちなみに彼女は、現在「アバター」で自身の「タイタニック (1997)」で築いた最高興収記録に迫る勢いを見せているジェームズ・キャメロン監督の元奥様だったりします。
そしてジョージ・クルーニー主演の「マイレージ、マイライフ」も、怒涛のノミネートを重ねている真っ只中。1年の大半を出張に費やす独身貴族を描いた本作は「サンキュー・スモーキング (2005)」や「ジュノ (2007)」で知られる若手監督ジェイソン・ライトマンとタッグを組み、ゴールデングローブ賞6部門の候補に。LA映画批評家協会賞にて脚本賞、NY映画批評家協会賞では主演男優賞を獲得、更にはAFI年間トップ10入りも果たしました。ストリープと声の共演を果たした“Fantastic Mr. Fox”、コメディ作品“The Men Who Stare at Goats”と、2009年も順当にキャリアを重ねたクルーニー。「現代のMr. ハリウッド」の貫禄十分といったところです。
オスカー作品賞のノミネート数が10本に変更されるなど、混戦が予想されている2010年度の賞レース。今回ご紹介した作品のほか、まだまだ見どころ十分&受賞の可能性大の作品が目白押しです。今後も映画/賞レース関連はもちろんのこと、アメリカンTVやセレブリティ達の最新ニュースをお届けしていきますので、そちらもあわせてお楽しみに!
TEXT BY アベマリコ
昨年12月中旬に出揃ったゴールデングローブ賞 (HFPA: Hollywood Foreign Press Association / ハリウッド外国人映画記者協会)、米映画俳優組合賞 (SAG: Screen Actors Guild)、NY / LA映画批評家協会賞 (NY / LA Film Critics Association)、AFI年間映画賞 (AFI: American Film Institute / アメリカ映画協会)などの各候補に加え、今月5日には米映画制作者組合 (PGA: Producers Guild of America) によるノミネート者/作品が発表されたばかり。多少のバラつきは見られるものの、やはり「強い映画」は一目瞭然であり、どのアワードにもその名を連ねています。
(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
さらに特筆すべきは、観る者を釘付けにしてしまう「圧巻の悪漢」、ハンス・ランダ大佐に扮したクリストフ・ヴァルツ。カンヌ映画祭コンペ部門を皮切りに、NY / LA映画批評家協会賞などにおいて助演男優賞を次々と総ナメにしており、現在オスカーに最も近いサポーティング・アクターとの呼び声が高くなっています。その一方、俳優の誉とされるSAGアワードでは、ヴァルツとアンサンブル部門に並び、ダイアン・クルーガーも堂々の候補に。「未だかつてない、そして今後も現れることのない」今世紀最大の衝撃作と評された本作、未見の方は今すぐ劇場へ!
そしてアクターの好演繋がりとなれば、まず外せないのがメリル・ストリープ。2009年度は
“Fantastic Mr. Fox (原題)”での声優を含め、伝説のお料理ホストに扮した「ジュリー・アンド・ジュリア」、現在アメリカにて絶賛公開中の「恋するベーカリー」と、3本の映画でベテランの風格を漂わせています。2008年は「マンマ・ミーア!」と「ダウト–あるカトリック学校で–」といった相反するキャラクターを熱演し、賞レースに出ずっぱりだったのが記憶に新しいところ。そしてこの度も「恋するベーカリー」でゴールデングローブ賞の作品賞ミュージカル/コメディ部門、同主演女優賞、脚本賞の3部門にノミネートを果たしました。
(c) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
その見どころは、何と言っても豪華キャスト陣。ストリープを筆頭に、エミー賞やゴールデングローブ賞では常に負けなしの人気ドラマ「30 Rock (NBC)」で主演を務めるアレック・ボールドウィン、お笑いも涙も何でもござれの名優スティーブ・マーティンらが顔を揃えており、すでにナショナル・ボード・オブ・レビュー賞にて栄えあるアンサンブル賞を獲得しております。そんな彼らが出演を決めた作品となれば、映画ファンなら必見の1本であることは間違いなし。女性/家族/仕事/幸せとは何かに迫った感動のハートフル・コメディは、2月19日より日本全国公開予定となっています。続いては、制作費約1100万ドルと米国内では小規模作品ながらも高評価を獲得中の「ハート・ロッカー」。NY / LA映画批評家協会賞における作品/監督賞を受賞、名門AFIが選ぶ年間トップ10映画にもピックされており、ゴールデングローブ賞では作品賞ドラマ部門、監督賞、脚本賞の3部門にノミネートされています。ダイナミックな映像と手に汗握る緊張感は、女性監督キャスリン・ビグローによるもの。ちなみに彼女は、現在「アバター」で自身の「タイタニック (1997)」で築いた最高興収記録に迫る勢いを見せているジェームズ・キャメロン監督の元奥様だったりします。
そしてジョージ・クルーニー主演の「マイレージ、マイライフ」も、怒涛のノミネートを重ねている真っ只中。1年の大半を出張に費やす独身貴族を描いた本作は「サンキュー・スモーキング (2005)」や「ジュノ (2007)」で知られる若手監督ジェイソン・ライトマンとタッグを組み、ゴールデングローブ賞6部門の候補に。LA映画批評家協会賞にて脚本賞、NY映画批評家協会賞では主演男優賞を獲得、更にはAFI年間トップ10入りも果たしました。ストリープと声の共演を果たした“Fantastic Mr. Fox”、コメディ作品“The Men Who Stare at Goats”と、2009年も順当にキャリアを重ねたクルーニー。「現代のMr. ハリウッド」の貫禄十分といったところです。
オスカー作品賞のノミネート数が10本に変更されるなど、混戦が予想されている2010年度の賞レース。今回ご紹介した作品のほか、まだまだ見どころ十分&受賞の可能性大の作品が目白押しです。今後も映画/賞レース関連はもちろんのこと、アメリカンTVやセレブリティ達の最新ニュースをお届けしていきますので、そちらもあわせてお楽しみに!
TEXT BY アベマリコ
2010年01月07日 15:20
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