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どうなる!?2010年度エミー賞の行方
8月29日のセレモニー本番を前に、いよいよ今週木曜日にお披露目されるプライムタイム・エミー賞のノミネートリスト。今年は人気シリーズのフィナーレや意外なキャンセル作品が相次ぎ、例年以上にトロフィーの行方が気になるところです。そこで今回は「続投」を果たせなかった番組タイトルをおさらいしつつ、賞レースに参戦してきそうな作品群に注目してみたいと思います。
心にポッカリと風穴?
人気シリーズ「Lost」が終了。
2010年度で62回目を数えるプライムタイム・エミー賞は、米テレビ芸術アカデミー (ATAS: Academy of Television Arts and Sciences) が主催するアメリカンTVの一大祭典。今年は現地時間7月8日の早朝、先月中旬までに絞り込まれたノミネートリストが発表される予定となっています。今やワールドワイドな人気を博している「米国発信」のドラマやリアリティ・ショーだけあって、当イベントの注目度は世界規模。その一方で、特に今期は惜しまれながらも打ち切りが確定したシリーズが多数あり、ますます多くの視線がEmmysに注がれること必至となっています。
この春の改変期に最も話題に上ったフィナーレと言えば、まずABC局の顔であった人気ドラマ「LOST (邦題)」。本作はスタート当初より第6シーズンにて完結と決められてはいましたが、いざ最終章を迎えるとなるとやはりファンの間からは終了を惜しむ声が続出しました。また同局にて「ポスト・ロスト」の呼び声高くスタートを切ったばかりであった”Flash Forward (原題)”は、たった1シーズンをもって打ち切りが決定。更には同じくABC局のコメディ作品であり、日本でも放映中の「アグリー・ベティ」も意外や意外、第4シーズンに入ったところで突然のキャンセルが告知され、多くのファン達を驚かせています。
そしてスタート時よりコアなファンを保持し続けている「24 (FOX)」も、今年のスプリング・シーズン中に終了をアナウンス。今期で第8シーズンを数える人気ドラマのフィナーレを前にして、主演のキーファー・サザーランドらからも異例のコメントが出されました。しかし本作においてはすでに映画版の製作が明かされており、スピンオフ作品の歴代記録が更新される期待も十分。ファン待望の豪華2時間バージョンとなりそうです。その一方で、先の「アグリー・ベティ」と同時期にスタートした「HEROES (NBC)」は、第4シーズン放送真っ只中に惜しくもキャンセルを発表。そして同局の看板番組として20シーズンも続いていた法廷劇「ロー&オーダー」までも、最終的な打ち切りが確定してしまいました。
ネットワーク系列に続いてケーブル局に目を向けてみると、これまでエミー賞を含む数々のトロフィーを獲得している推理ドラマ「名探偵モンク (USA Network)」が第8シーズンをもって終了。2週に渡るファイナル・エピソードは、同局として過去最高の視聴率を叩き出しています。またイケメン揃いの時代物「The Tudors~背徳の王冠~ (Showtime)」は、今期の第4シリーズがファイナル・シーズンに。更にCW局にて鳴り物入りでスタートを切った「メルローズ・プレイス」の新シリーズにおいては、期待を裏切る第1シーズンのみでキャンセルの憂き目に会っています。ちなみに、同局が誇るその他のティーンドラマ「新ビバリーヒルズ青春白書」と「ゴシップガール」に関しては、ファンには嬉しい契約更新が発表されています。
上に挙げたシリーズは日本でも割合に知名度の高い作品のみであり、実はこれでもほんの一部。いかに各局の「台所事情」が厳しいのかが伺える結果と言えるでしょう。それを踏まえて本年度のエミー賞ドラマ部門を占ってみると、60年代の広告業界を描いた賞レースの常連”Mad Men (AMC)”、ニューフェイスながらも秀作であると評判の法廷ドラマ”The Good Wife (CBS)”といった面々に、「LOST」や「24」などのベテラン勢が再び食い込んできそうな予感。2007年度に6シーズン目で幕を閉じた「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア (HBO)」のように、どちらかが有終の美を飾ることとなるのでしょうか。
そしてもう一方のコメディ/ミュージカル部門においては、すっかりお馴染みとなっている”30 Rock (NBC)”や昨年の話題をさらった”Glee (FOX)”、新顔の”Modern Family (ABC)”など、比較的に新しい作品の競り合いが見られそう。そうなった場合は、この度のキャンセル作品が入り込むのはどうやら難しくなるかもしれません。
開催まで残すところ2ヶ月を切った2010年度のエミー賞。近年通りの「リピート」となるのか、はたまた意外な「逆転劇」が見られるのか、かなりの盛り上がりに期待が高まります。生粋のテレビっ子はもちろん、最近のアメリカン・ドラマはあんまり…という方々も、今年のEmmysには是非ともご注目を!
TEXT BY アベマリコ
心にポッカリと風穴?
人気シリーズ「Lost」が終了。
この春の改変期に最も話題に上ったフィナーレと言えば、まずABC局の顔であった人気ドラマ「LOST (邦題)」。本作はスタート当初より第6シーズンにて完結と決められてはいましたが、いざ最終章を迎えるとなるとやはりファンの間からは終了を惜しむ声が続出しました。また同局にて「ポスト・ロスト」の呼び声高くスタートを切ったばかりであった”Flash Forward (原題)”は、たった1シーズンをもって打ち切りが決定。更には同じくABC局のコメディ作品であり、日本でも放映中の「アグリー・ベティ」も意外や意外、第4シーズンに入ったところで突然のキャンセルが告知され、多くのファン達を驚かせています。
そしてスタート時よりコアなファンを保持し続けている「24 (FOX)」も、今年のスプリング・シーズン中に終了をアナウンス。今期で第8シーズンを数える人気ドラマのフィナーレを前にして、主演のキーファー・サザーランドらからも異例のコメントが出されました。しかし本作においてはすでに映画版の製作が明かされており、スピンオフ作品の歴代記録が更新される期待も十分。ファン待望の豪華2時間バージョンとなりそうです。その一方で、先の「アグリー・ベティ」と同時期にスタートした「HEROES (NBC)」は、第4シーズン放送真っ只中に惜しくもキャンセルを発表。そして同局の看板番組として20シーズンも続いていた法廷劇「ロー&オーダー」までも、最終的な打ち切りが確定してしまいました。
ネットワーク系列に続いてケーブル局に目を向けてみると、これまでエミー賞を含む数々のトロフィーを獲得している推理ドラマ「名探偵モンク (USA Network)」が第8シーズンをもって終了。2週に渡るファイナル・エピソードは、同局として過去最高の視聴率を叩き出しています。またイケメン揃いの時代物「The Tudors~背徳の王冠~ (Showtime)」は、今期の第4シリーズがファイナル・シーズンに。更にCW局にて鳴り物入りでスタートを切った「メルローズ・プレイス」の新シリーズにおいては、期待を裏切る第1シーズンのみでキャンセルの憂き目に会っています。ちなみに、同局が誇るその他のティーンドラマ「新ビバリーヒルズ青春白書」と「ゴシップガール」に関しては、ファンには嬉しい契約更新が発表されています。
上に挙げたシリーズは日本でも割合に知名度の高い作品のみであり、実はこれでもほんの一部。いかに各局の「台所事情」が厳しいのかが伺える結果と言えるでしょう。それを踏まえて本年度のエミー賞ドラマ部門を占ってみると、60年代の広告業界を描いた賞レースの常連”Mad Men (AMC)”、ニューフェイスながらも秀作であると評判の法廷ドラマ”The Good Wife (CBS)”といった面々に、「LOST」や「24」などのベテラン勢が再び食い込んできそうな予感。2007年度に6シーズン目で幕を閉じた「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア (HBO)」のように、どちらかが有終の美を飾ることとなるのでしょうか。
そしてもう一方のコメディ/ミュージカル部門においては、すっかりお馴染みとなっている”30 Rock (NBC)”や昨年の話題をさらった”Glee (FOX)”、新顔の”Modern Family (ABC)”など、比較的に新しい作品の競り合いが見られそう。そうなった場合は、この度のキャンセル作品が入り込むのはどうやら難しくなるかもしれません。
開催まで残すところ2ヶ月を切った2010年度のエミー賞。近年通りの「リピート」となるのか、はたまた意外な「逆転劇」が見られるのか、かなりの盛り上がりに期待が高まります。生粋のテレビっ子はもちろん、最近のアメリカン・ドラマはあんまり…という方々も、今年のEmmysには是非ともご注目を!
TEXT BY アベマリコ
2010年07月08日 11:31
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