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ネットワーク激戦!この秋、新シリーズの勝者は?

9月の第4週に一挙お目見えした、アメリカンTV待望の新シリーズ。そして明けた今週には、各局の視聴率バトルの結果が出揃っています。一体どのチャンネルが「祝杯」を上げることが出来たのか、米4大ネットワークそれぞれの新作ドラマをご紹介しながら振り返ってみましょう。


  LA市内をジャックした
    「Hawaii Five-0」ポスター/スコット・カーン版

いよいよキックオフを迎えることとなった「アメリカンTV秋の陣」。プレミア・ウィークの初日となった20日月曜には、先週ご紹介したDWTSこと”Dancing with the Stars (ABC/原題)”の初回放送が2130万人もの高視聴数を叩き出しておりました。しかし、出揃った総合ランキングの頂点に君臨していたのは、新旧作ともに好調であったCBS局。中でもスタート前から注目されていた新シリーズ、1968年より12シーズンに渡って製作された人気刑事ドラマ「ハワイ5-0 (邦題)」のリメイク版となる”Hawaii Five-0”が、今期のドラマシリーズ最高値となる1420万人の視聴者を獲得、その他既存の番組と合わせた週間トップテンのうち6本をCBSが制覇するなど、平均1250万人でトップを飾っています。

平均視聴数960万人で次点に着けたのは、前出のDWTSが変わらず絶好調なABC局。新作ドラマ枠では姉妹の関係を描いたコメディ・シリーズ”Better with You”が、まずまずの成績を残したようです。そして視聴率バトルの3位に食い込んだのが、同じく新コメディ”Outsourced”が週間ランキングの25位にランクインしたNBC局 (820万人)。インドのオフィスが舞台となる本作のような、毛色の違ったシリーズで健闘しました。また「NCIS ~ネイビー犯罪捜査官~ (CBS)」や「The Mentalist メンタリストの操作ファイル (CBS)」といった古株の刑事ドラマが高視聴率を獲得している中、ジェイソン・リッターやブレア・アンダーウッドが競演する新犯罪スリラー”The Event”で対抗、平均1120万もの数字獲得に成功しています。

そして、残念ながら最下位となってしまったのが、平均視聴数650万人を数えたFOX局。エミー賞獲得のヒット・シリーズ”Glee”第2シーズンの初回放送で高視聴率を獲得しながらも、新作が不発という理由によって残念な結果を迎えてしまいました。特に、テキサスの色男詐欺師を描いた新シリーズ”Lone Star”に至っては、たった2エピソード!で打ち切りという憂き目に。今期初のキャンセルといった不名誉な称号を受け取ってしまいましたが、いかに今日のネットワークの台所事情が厳しいかを物語っていると言えるでしょう。

今回の数字はあくまでもリアルタイムの視聴数であり、各ネットワークからはDVRなどの録画機能を使ったタイムシフト・ビューイング (=時間差視聴)の増加が報告されています。現在はアメリカ全土38%の世帯がDVR機器を所有しており、その数は前年比33%アップだそう。更には、各局のウェブサイトから新作がまるごと視聴出来るフルエピソード・ビューイングや、携帯機器におけるシリーズ本体のダウンロード視聴数が前年の同時期より63%も上昇しており、テレビ番組の定義が「お茶の間に集まって」から「好きな時に/携帯しながら」に徐々ではありながらも推移している模様です。

2010年度秋の視聴率バトルはCBS局に軍配があがりましたが、これからWord-of-Mouth (=クチコミ) によって人気が上下していくことは必至。今後も気になる話題作をリアルタイムでご紹介していく予定ですので、どうぞご期待下さい!



TEXT BY アベマリコ

2010年09月30日 10:01

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