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開催目前!アカデミー賞における一票の格差?
いよいよ今週末27日に開催が迫った第83回アカデミー賞。年に一度きりの「映画の祭典」を前にして、ご当地ハリウッドは日に日に気忙しくなっています。「2010年度の頂点に立つ作品は?」「一体どの俳優が主演もしくは助演カテゴリーをさらうのか?」などと、様々なBuzz (=噂話) が方々より聞こえてきていますが、そもそもオスカー像の行方はどのようにして決められているのでしょうか。
ハリウッドに登場した電光掲示板
「オスカー開催までのカウントダウン」
例年アカデミー賞を主宰するAMPAS (Academy of Motion Picture Arts and Sciences: 映画芸術科学アカデミー) とは、映画の発展と向上を担う米国内外の映画業界人によって構成されている団体。現在6000人弱とされる非公開の会員達は、それぞれ監督、俳優、撮影や編集といった各支部において功績を残した結果、AMPASの理事会より招待を受けてアカデミーに在籍しています。
アカデミー賞の各部門は、まずそれぞれの会員によってノミネート投票が行なわれます。本年度は総勢5755名の会員に投票権が付与されており、例えば監督支部では367名のメンバー内、撮影支部においては202名のメンバー内といった具合に、自身の属する部門の中でノミネート者を選出することになっています。すると各支部の会員数が異なる為に「1票の重さ」が変わってくるという現象も。一例を挙げると、俳優部門には1183名の会員が在籍しており、男女主演/助演の演技4部門のどれかにノミネートを果たすには約198票が必要となりますが、375名のメンバーを数える脚本部門では、オリジナルの脚本賞と脚色賞それぞれに対して約63票でノミネート入りする計算になります。ちなみにオスカーの目玉とされる作品賞は、唯一アカデミーの全メンバーが投票を行なうので、本年度は10作品に対して5755名が投票することに。よって約524票を獲得すれば、作品賞候補リストに挙がることになるようです。
また投票用紙の記入方法としては、演技部門に限って俳優名と作品名の両方を記載。これは稀に複数の作品に単独の俳優が出演した場合の対する措置であり、それ以外の部門では作品名のみの記入となっています。一方、支部が存在しない外国語映画賞においては、全ての支部メンバーを対象に募ったボランティア委員らによって、その年の資格該当作品より9作品が選出され、3日間の試写セッションを通してノミネート5作品に絞られることになっています。その他にも、短編・長編アニメーション賞、短編・長編ドキュメンタリー賞、メイクアップ賞、歌曲賞、短編映画賞、視覚効果賞といったカテゴリーでは、それぞれに独自の投票方法が取られています。
行列必至のハリウッド名物「Pink’s Hot Dogs」も
オスカーに敬礼!
1月14日の西海岸標準時17時に締め切られたノミネート投票は、1935年よりアカデミー賞での開票業務を執り行なっている会計事務所PwCことプライスウォーターハウスクーパースが集計。今日でも手作業で開票が行なわれており、それぞれの投票用紙には「ホワイト: 作品賞、グレー: 監督賞、ピンク: 撮影賞、ブラウン: 演技賞」といった規定の色分けがされています。また昨年度まではグリーンの返信用封筒に作品賞を、それ以外の投票用紙はイエローの封筒を使って返信するよう定められていましたが、2011年度からはグリーンの封筒そのものを廃止。全ての投票用紙をイエローの封筒に入れて送る「エコ対策」が採用されたと報じられています。
こうして出揃った各部門のノミネート・リストは1月25日早朝に発表され、翌週2月2日にアカデミー会員に向けて本投票用紙を送付。こちらの全メンバーによる本投票が2月22日西海岸標準時17時に締め切られると、後はセレモニー当日を待つばかりとなります。
現在では全ての票がカウントされ、PwC社員2名のみぞ知るとされるThe 83rd Academy Awardsの行方。その発表の瞬間に向けて、すでにカウントダウンは始まっています。
TEXT BY アベマリコ
ハリウッドに登場した電光掲示板
「オスカー開催までのカウントダウン」
アカデミー賞の各部門は、まずそれぞれの会員によってノミネート投票が行なわれます。本年度は総勢5755名の会員に投票権が付与されており、例えば監督支部では367名のメンバー内、撮影支部においては202名のメンバー内といった具合に、自身の属する部門の中でノミネート者を選出することになっています。すると各支部の会員数が異なる為に「1票の重さ」が変わってくるという現象も。一例を挙げると、俳優部門には1183名の会員が在籍しており、男女主演/助演の演技4部門のどれかにノミネートを果たすには約198票が必要となりますが、375名のメンバーを数える脚本部門では、オリジナルの脚本賞と脚色賞それぞれに対して約63票でノミネート入りする計算になります。ちなみにオスカーの目玉とされる作品賞は、唯一アカデミーの全メンバーが投票を行なうので、本年度は10作品に対して5755名が投票することに。よって約524票を獲得すれば、作品賞候補リストに挙がることになるようです。
また投票用紙の記入方法としては、演技部門に限って俳優名と作品名の両方を記載。これは稀に複数の作品に単独の俳優が出演した場合の対する措置であり、それ以外の部門では作品名のみの記入となっています。一方、支部が存在しない外国語映画賞においては、全ての支部メンバーを対象に募ったボランティア委員らによって、その年の資格該当作品より9作品が選出され、3日間の試写セッションを通してノミネート5作品に絞られることになっています。その他にも、短編・長編アニメーション賞、短編・長編ドキュメンタリー賞、メイクアップ賞、歌曲賞、短編映画賞、視覚効果賞といったカテゴリーでは、それぞれに独自の投票方法が取られています。
行列必至のハリウッド名物「Pink’s Hot Dogs」も
オスカーに敬礼!
こうして出揃った各部門のノミネート・リストは1月25日早朝に発表され、翌週2月2日にアカデミー会員に向けて本投票用紙を送付。こちらの全メンバーによる本投票が2月22日西海岸標準時17時に締め切られると、後はセレモニー当日を待つばかりとなります。
現在では全ての票がカウントされ、PwC社員2名のみぞ知るとされるThe 83rd Academy Awardsの行方。その発表の瞬間に向けて、すでにカウントダウンは始まっています。
TEXT BY アベマリコ
2011年02月25日 11:17
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