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ご当地名物!Los Angeles Film FestivalがLAを席巻
今月16日から26日まで、ここロサンゼルスはダウンタウンエリアにて開催されたLAFFことLos Angeles Film Festival。映画大好き!なLAっ子待望の一大イベントは、世界各国選りすぐりの映画を求める多くの観客達によって大盛況の10日間となりました。
2011年度LAFFのバナー広告。1995年の開始以来、本年度で17年目に突入したLos Angeles Film Festival(以下LAFF)。地元紙Los Angeles Timesと「Independent Spirit Awards」なども参加するNPO団体Film Independentとの協賛によって行なわれている本映画祭は、大型スタジオ作品のプレミア上映を筆頭に、世界30カ国から集められた、これぞ!という計200本以上を数える短長編インディーズ作品およびミュージックビデオが一挙にお楽しみいただけます。一昨年まではLA西部に位置するウエストウッドエリアが長らくのLAFFホームとなっておりましたが、2010年度からは猛スピードで再開発が進んでいるダウンタウンへとお引越し。LA必須アイテムとも言える車での来場がしやすい豊富な駐車スペースでより便利に、またL.A. ライブを中心としたメイン会場と併せ、従来どおりのハリウッドエリアでのスクリーニングへもアクセス良好とあって、来場者にはかなりの好評です。
本年度のオープニング・ナイトを飾ったのは、ジャック・ブラックとシャーリー・マクレーンらが共演を果たしたリチャード・リンクレーター監督の最新コメディドラマ”Bernie (原題)”。その一方、昨年度は世界的大ヒット作「怪盗グルーの月泥棒」が登場したクロージング作品枠には、ケイティ・ホームズとガイ・ピアースが主演、ギレルモ・デル・トロが脚本&制作として参加したスリラー作品”Don’t Be Afraid of the Dark”が選ばれており、来場したセレブリティ達は一斉にフラッシュライトを浴びています。なお、豪華なトークゲスト陣で知られるLAFF名物のパネルディスカッションには、自身が監督/脚本を務めた”The Broken Tower”がワールド・プレミア上映されたジェームズ・フランコや、「タイタス (1999)」「フリーダ (2002)」「アクロス・ザ・ユニバース (2007)」などで知られる女性監督ジュリー・テイモアらが招かれ、会場は興奮のるつぼと化していました。
それぞれの監督に賞金1万5000ドルが贈られる審査委員賞は、ナラティヴ (物語)部門にステファン・ラフルール監督による姉弟の鬱屈とした日常に迫ったドラマ作品”Familiar Ground (原題: ”En terrains connus”/カナダ制作・フランス語)”、ドキュメンタリー部門にはカントリー歌手によるカミングアウトへの軌跡に迫ったビバリー・コフ/ボビー・バーレッフィ共同監督による”Wish Me Away”が受賞。ともに国内外のフィルム・フェスティバルにてすでに高評価を得ており、どちらも委員会納得の受賞となったようです。ちなみに蛇足ながら、これまでの目玉のひとつであった賞金5万ドルより、3万5000ドルもの大幅ダウンとなってしまった同賞。理由としては、米大手日用品チェーン店Targetがスポンサーを降りるなど、世知辛い昨今の世相を反映しての結果。けれども、フィルムメイカーとしてのLAFF同賞獲得はもちろん”Priceless”、金額には代えられない価値があることに変わりはありません。またその他、本年度注目のラインナップには、LA近郊が物語りの舞台となったニコラス・オゼキ監督による”Mamitas”、女優ヴェラ・ファミーガが初メガフォンを取った”Higher Ground”、New York Times紙についてのドキュメンタリー作品”Page One”などが話題に上っております。
短編、長編、ドラマにドキュメンタリー。尽きることのないアイディアと映画製作者の手腕がふんだんに盛り込まれた極上作品を、余すところなく堪能できるLos Angeles Film Festival。回を重ねても創設当初のインディペンデント・スピリットを忘れることなく、年々フェスティバルの動員数ならびにインディー・フィルムのファン達を増やし続けています。
TEXT BY アベマリコ
2011年度LAFFのバナー広告。
本年度のオープニング・ナイトを飾ったのは、ジャック・ブラックとシャーリー・マクレーンらが共演を果たしたリチャード・リンクレーター監督の最新コメディドラマ”Bernie (原題)”。その一方、昨年度は世界的大ヒット作「怪盗グルーの月泥棒」が登場したクロージング作品枠には、ケイティ・ホームズとガイ・ピアースが主演、ギレルモ・デル・トロが脚本&制作として参加したスリラー作品”Don’t Be Afraid of the Dark”が選ばれており、来場したセレブリティ達は一斉にフラッシュライトを浴びています。なお、豪華なトークゲスト陣で知られるLAFF名物のパネルディスカッションには、自身が監督/脚本を務めた”The Broken Tower”がワールド・プレミア上映されたジェームズ・フランコや、「タイタス (1999)」「フリーダ (2002)」「アクロス・ザ・ユニバース (2007)」などで知られる女性監督ジュリー・テイモアらが招かれ、会場は興奮のるつぼと化していました。
それぞれの監督に賞金1万5000ドルが贈られる審査委員賞は、ナラティヴ (物語)部門にステファン・ラフルール監督による姉弟の鬱屈とした日常に迫ったドラマ作品”Familiar Ground (原題: ”En terrains connus”/カナダ制作・フランス語)”、ドキュメンタリー部門にはカントリー歌手によるカミングアウトへの軌跡に迫ったビバリー・コフ/ボビー・バーレッフィ共同監督による”Wish Me Away”が受賞。ともに国内外のフィルム・フェスティバルにてすでに高評価を得ており、どちらも委員会納得の受賞となったようです。ちなみに蛇足ながら、これまでの目玉のひとつであった賞金5万ドルより、3万5000ドルもの大幅ダウンとなってしまった同賞。理由としては、米大手日用品チェーン店Targetがスポンサーを降りるなど、世知辛い昨今の世相を反映しての結果。けれども、フィルムメイカーとしてのLAFF同賞獲得はもちろん”Priceless”、金額には代えられない価値があることに変わりはありません。またその他、本年度注目のラインナップには、LA近郊が物語りの舞台となったニコラス・オゼキ監督による”Mamitas”、女優ヴェラ・ファミーガが初メガフォンを取った”Higher Ground”、New York Times紙についてのドキュメンタリー作品”Page One”などが話題に上っております。
短編、長編、ドラマにドキュメンタリー。尽きることのないアイディアと映画製作者の手腕がふんだんに盛り込まれた極上作品を、余すところなく堪能できるLos Angeles Film Festival。回を重ねても創設当初のインディペンデント・スピリットを忘れることなく、年々フェスティバルの動員数ならびにインディー・フィルムのファン達を増やし続けています。
TEXT BY アベマリコ
2011年06月30日 10:32
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