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ピンクリボンの10月!BCAM: Breast Cancer Awareness Month
毎年10月は、Breast Cancer Awareness Month (BCAM) /乳がん月間。インターネットやTVなど、さまざまなメディアを通して「ピンクリボン運動」が行なわれています。そしてここハリウッドからは、当地LAにて撮影されたTV映画「FIVE (Lifetime)」が発信されます。今日の米エンターテインメント界を代表する5名の女性達が、メガフォンを手にした作品です。
「FIVE」番宣ポスター。左から、ペネロープ・スフィーリス、
アリシア・キーズ、ジェニファー・アニストン、
パティ・ジェンキンス、ジーン・トリプルホーン、
デミ・ムーア。
乳がんに対する正しい知識と早期発見を啓発する運動として、世界各国にて奨励されているBreast Cancer Awareness Month/乳がん月間。ピンク色のリボンをシンボルに、さまざまなチャリティ活動やキャンペーンが呼びかけられています。近年は日本でもこのムーブメントが広まっており、今月に入ってから街のあちこちでピンクリボンを見かけたという方々も少なくないはず。欧米諸国ではおよそ8人にひとり、日本では約20人にひとりが生涯に一度は乳がんにかかるとされ、さらにその発症率は年々上昇傾向にあると言われているそうです。
ピンクリボンを模したカップケーキ。
Photo by DixieBelleCupcakeCafe on Flickr
現在、人気リアリティ・シリーズ「プロジェクト・ランウェイ (邦題)」などを抱えるLifetimeは、1990年代中頃から十余年に渡ってピンクリボン運動に貢献してきたケーブル局。去る10月10日、同局にて放映された「FIVE」は、乳がんにまつわる5つのストーリーを集めたオムニバス作品で、老若男女の異なる視点から女性を脅かす疾病が描かれています。ディレクター・チェアの座に大抜擢された本プロジェクトの賛同者は、女優ジェニファー・アニストンとデミ・ムーア、歌手アリシア・キーズ、映画監督兼脚本家のパティ・ジェンキンス (「モンスター (2003)」) とペネロープ・スフィーリス (「ウェインズ・ワールド (1992)」)の5名。なお、アニストンとムーアにとってはそれぞれ短編映画監督としての第2作目、キーズにはこれが監督デビュー作となりました。
それぞれ女性の名前が付けられたタイトルと監督、各あらすじは以下のとおり (放映順)。また、アニストンは制作総指揮のひとりとしても本プロジェクトに携わっており、自動車メーカーFordの恒例ピンクリボン・キャンペーン「Warriors In Pink (ピンクを着た戦士達の意)」では、Tシャツのデザインをも手掛けています。
「Charlotte」デミ・ムーア監督
1969年、アメリカ。ニール・アームストロングら宇宙飛行士による月面歩行に国民全体が釘付けとなっていた夏。幼い少女パールの目線から、乳がんに冒された母親シャーロットとの触れあいを描く。
「Mia」ジェニファー・アニストン監督
乳がんの克服者として第2の人生を歩み出し、運命の男性と出会うこととなった中年女性ミア。病名の告知から離婚、死の宣告を受けてから自暴自棄になった過去が明かされていく。パトリシア・クラークソン、トニー・シャルーブら名優によるパフォーマンスは圧巻。
「Cheyanne」ペネロープ・スフィーリス監督
バーレスク・ダンサーとして働く26歳のシャイエンと、その夫の物語。若くしての発病と、それを受けた男性パートナー側の苦悩が併せて描写される。夫婦役には、若手注目女優リンジー・フォンセカと、「You & I」PVでの共演からレディ・ガガと交際中?と噂の人気急上昇俳優テイラー・キニー。
「Lili」アリシア・キーズ監督
キャリア・ウーマンとして成功したリリの身に、突然降りかかった乳がんの診断。手術を前にしても弱みを見せない彼女に、少し世話焼きな母親と信頼のおける姉が寄り添う。リリ役にロザリオ・ドーソン、母親役にはジェニファー・ルイス。そして1000人にひとりとされる男性の乳がん患者として、ジェフリー・タンバーが出演。
「Pearl」パティ・ジェンキンス監督
1話目の「Charlotte」より、パールが腫瘍学科医師となった現在。母親を奪った病魔は、彼女にも忍び寄っていた。夫の支えのもと、自身の娘や、今もってシャーロットに先立たれた空虚感が埋められない父親へのカミングアウトに苦悩するパール。乳がん患者にとって大きな意味を持つ生存5年目を迎えた日、5話それぞれのキャストが病院内で出会う。パール役に、ジーン・トリプルホーン。
劇中に登場した月面歩行時の名セリフからの抜粋「One Small Step (=小さな1歩)」は、この度の「FIVE」によるキャンペーンのスローガン。コンビニでもデパートでも、ピンクリボンが掲げられた商品を手に取ることで、誰でも参加することが可能です。女性の皆さんは、積極的なマンモグラフィー検査やセルフチェックをお忘れなく。男性陣にはなかなかピンと来ないトピックかもしれませんが、人類はみな乳房を持った女性から生まれて来たと考えてみてはいかがでしょうか?ワールドワイドに拡大し続けるピンクリボン・ムーブメント、まずは気負わずに参加しましょう!
TEXT BY アベマリコ
2011年10月14日 01:53
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