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『奇跡のシンフォニー』より -音楽1-
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、今回は、『奇跡のシンフォニー』から。
GWの期間中、都内ではクラシック音楽を楽しむ大規模なイベントが開催されていたり…
少しゆったりした時間が持てそうなこの時期、いつもは敷居が高く感じるクラシック音楽に親しむにも良いチャンスなのかもしれません。
そんな中、クラシックにとどまらず、ロック、ゴスペルなどなど…40曲以上の楽曲をフィーチャーしたという、この映画の「音楽」に迫ります!
■40曲以上をフィーチャーした珠玉の映画音楽
主人公のエヴァンと両親の絆を物語る音楽は、映画の第2の主役と言っても過言ではない。そのため、スタッフは、クランク・インの2年前から、このストーリーを語るためのオリジナル曲を求めて、無数のアーティストや音楽業界のプロに接触したそう。その結果生まれたのが、ハーモニカのソロから完璧な交響楽までを含む40曲以上をフィーチャーした、多義にわたるダイナミックなサウンド・トラックだった。それは、マーク・マンシーナによる全体の映画音楽と調和を保つクラシック、ロック、ゴスペルの演奏から成り、すべてを織り込んだ「オーガストの狂詩曲ラプソディー」へと向かっていく…
■ストーリーに共感して参加した豪華ミュージシャンたち!
このストーリーに心打たれ、オリジナル曲を提供したアーティストの1人が、グラミー賞を何度も受賞しているジョン・レジェンドだ。映画のために初めて曲を書き下ろした彼は、エンド・クレジットの「Someday」の作曲と演奏を担当した。
さらに、映画に協力を惜しまなかった大物ミュージシャンには、ロックンロールの殿堂入りを果たしたデヴィッド・クロスビーもいる。作品のサウンド・トラックにヴォーカルとして参加した彼は、オーガストのギターの演奏スタイルを、著名なギタリストのマイケル・ヘッジス風にしたらどうかと提案。かくして、フレディ・ハイモアのギター練習には、故ヘッジスの演奏テープの研究が含まれることになった。
そのハイモアとジョナサン・リース=マイヤーズがギターで共演する場面の曲は、ブラジルのギタリスト、ヘイター・ペレイラが作曲。「Dueling Guitars」と名付けられたこの曲は、マーク・マンシーナがプロデュースし、ペレイラとダグ・スミスが演奏した。
また、オーガストが聖歌隊の歌声に引き込まれて教会へ入っていく場面で歌われる「Raise It Up」は、ハーレムのインパクト・レパートリー・シアターが映画のために書き下ろした数曲のうちのひとつ。コロンビア大学映画学部の教授でインパクトの創設者であるジョマル・ジョセフと、聖歌隊にも参加しているジャズ/R&Bのミュージシャン、チャールズ・マックがプロデュースしたこのナンバーは、第80回アカデミー賞の主題歌賞にノミネートされた。
これらの多様なサウンドをまとめるために、ボブ・ディラン、ビリー・ジョエル、レイ・チャールズといった大物アーティストとの仕事で8個のグラミー賞を受賞している伝説の音楽プロデューサー、フィル・ラモーンが参加し、音楽を各シーンに溶け込ませるのに多大な貢献を果たした。幼稚園に上がる前にヴァイオリンとピアノを弾き、高校に通いながらジュリアード音楽院で学んだ経歴を持つ彼は、自然や周囲の雑音から音楽を聴き取るオーガストの能力に共感している。
【奇跡のシンフォニー公式サイト】
6/21(土)、日比谷スカラ座ほか全国ロードショー
(c) 2007 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2008年05月01日 18:18
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