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『奇跡のシンフォニー』より -ニューヨーク・ロケ-
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、今回は『奇跡のシンフォニー』の撮影から。
この作品にとって重要な要素である「ニューヨークでの撮影」に迫ります!!
■天候も味方した、奇跡のニューヨーク・ロケ
この映画に音楽が欠かせない要素であったのと同じように、ニューヨークという街が放つリズムと鼓動も、やはり映画に欠かせないものだった。美術監督のマイケル・ショウは、オーガストのニューヨーク体験を特徴づけるために無数のロケ地を選び出したが、その中には、カーネギー・ホールやジュリアードのようなニューヨークの光の部分を強調するものと、ウィザードの隠れ家になっている廃墟の劇場のようなニューヨークの苛酷さを強調するものの両方が含まれている。
ウィザードたちが住むフィルモア・イースト劇場として使用されたのは、ブロンクスで売りに出ていた劇場だった。それは、古びてはいるがまだ使える建物だったが、ショウたちは座席をすべて取り払って打ち捨てられた感じに変身させ、正面には薄汚れたポスターを貼り、奥には馬鹿でかいスピーカーを据え付けた。「子供たちがゴミ捨て場や道ばたから拾ってきたもので自分たちの住処を作り上げたと見えるように、板切れ、古い扉、警察のバリケードなどの小道具を持ち込んだ」と、ショウは説明する。「大切なのは、いまにも崩れそうに見えながらも、撮影隊が動き回っても充分に安全を保てるほど、しっかり作らなければならないことだった」
ニューヨークの屋外撮影では、ある程度の運の良さも必要とされるが、天候の面で、この映画は驚くほど運に恵まれた。カーステン・シェリダンは、次のように説明する。「オーガストが施設にいるときの州北部のシーンで、あるとき、雪が必要だったの。2月だったけれど、私たちが移動する前日までまったく雪が降らなかった。ところが突然、この地域が20年ぐらい見たこともない大豪雪。私たちは白一色に覆われた赤い美しい納屋を撮影できたわ」
また、劇中の最も困難なシーンであるセントラル・パークの野外コンサートは、500人以上のエキストラを集め、4月に撮影されたが、そのときは、「4月のニューヨークとしては歴史に残るほど暖かい4日間の夜だった」と、シェリダンは振り返る。このコンサート・シーンは非常に大きなリスクの伴うものだったが、プロデューサーのリチャード・バートン・ルイスは、屋外での撮影にこだわり続けた。「絶対にセントラル・パークでなければだめだった」と、ルイスは主張する。「オーガストは、自分の曲をできる限り多くの人に聞いてもらえる方法を探し求めていた。きっと両親が耳にしてくれると信じて。あらゆる建物の境界を越えて、音楽が空を満たすこのシーンを、屋内に閉じこめるわけにはいかなかったんだ」
【奇跡のシンフォニー公式サイト】
6/21(土)、日比谷スカラ座ほか全国ロードショー
(c) 2007 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2008年06月19日 21:23
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