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『路上のソリスト』~路上に暮らす人々と、映画を作りたいと願った監督~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も大ヒット上映中の『路上のソリスト』から。
 
路上に暮らす人々と、映画を作りたいと願った監督

 本作の監督には、英国人のジョー・ライトが選ばれた。ライト監督は「これまでハリウッドからたくさんの脚本が送られてきたが、アメリカで映画を作ってみようという気になった脚本は、これが初めてだ」と語る。彼は、この作品なら自らのアウトサイダーとしての視点が有利に働くかもしれないと感じた。
「ロペスもナサニエルも、ある意味で自分の住む世界を外から見る観察者だから、僕のようなアウトサイダーが監督するのは、適切な気がした」

 ライト監督はまた、隣接する数ブロック内でゴージャスな美しさと路上の不潔さが同居するこのギラギラした都市、ロサンゼルスを捉えることに興味を抱いた。この仕事を正式に引き受ける前に、ライト監督はロサンゼルスにやって来て、独りでスキッド・ロウ地区へ潜入した。この探検でライト監督は、この街の住民の豊かな人間性を明るい陽のもとに晒したいという情熱に駆られた。
ライト監督はプロデューサーのクラスノフに、「この話に乗るよ。ただし。物語の舞台となる地域の人たちと一緒に映画作りができるなら、という条件でね」と告げた。

 ライト監督は、スキッド・ロウ地区とランプ・コミュニティ(路上生活者に200室近くのアパートを提供している支援団体で、現在ナサニエルが住んでいるアパートもその一つ)を訪問することで、すべてがはっきりしたと言う。「そこで出会った人々こそ、僕がこの映画を作る理由だ。彼らは親切で、優しくて、可笑しくて、とても正直な人たちだった。美化することなく、偽りのない目でこの地域社会を見つめる作品にしたかった」ライト監督の望みどおり、大勢の路上生活者と支援団体の人々が、エキストラとして参加した。

 しかし、ライト監督は深刻な社会派作品を撮りたかったわけではない。
「僕はいつも、あまりに深刻ぶった映画というのは苦手なんだ。
僕が彼らを通して表現したかったのは、たくさんの希望と光、そして美しさだ」

英国人のジョー・ライト監督に、初めてアメリカで映画を作ってみよう
という気にさせた脚本に乞うご期待!
路上生活者のエキストラたちが見せる表情にも注目です。


【路上のソリスト 公式サイト】

TOHOシネマズ シャンテほか全国大ヒット上映中!
(c) 2008 DREAMWORKS LLC and UNIVERSAL STUDIOS

2009年06月01日 19:47

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