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『ウルフマン』~ヴィクトリア朝のイギリスを再現~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も、絶賛上映中の『ウルフマン』から。
物語の舞台となるロンドンの街並みやタルボット城など
映画の背景についてご紹介します。
■ヴィクトリア朝のイギリスを再現
1941年版の『狼男』と2010年版の『ウルフマン』の違いのひとつに、時代設定がある。41年版は当時のウェールズを舞台にしているが、『ウルフマン』は1890年代のガス燈で照らされたロンドンと、霧深いブラックムーアの村が背景となっている。
美術監督をつとめたのは、『スリーピー・ホロウ』でアカデミー賞を獲得したリック・ハインリクス。「ヴィクトリア朝時代のロンドンを再現するのは、実にやりがいのある作業だ」と語る彼は、タルボット家の城を探す仕事にも独自のこだわりを見せた。「多くのホラー映画で選ばれるのはゴシック建築で、デザインそのものが恐怖感を与えている感じがする。そうしたお決まりパターンを崩したかった」と、ハインリクスは言う。
その結果、タルボット城として使われることになったのは、ダービシャーにあるチャッツワースハウスだった。現在はデヴォンシャー公爵夫妻が所有し、居住しているこの館は、1500年代に建てられたもので、パレス・オブ・ザ・ピークの呼び名で知られている。幸運にも、公爵夫妻から館の外観の修正を許されたハインリクスは、「映画を通して二面性を表現したい」というジョー・ジョンストン監督の意向を、タルボット城の美術に反映させることにした。
ハインリクスは説明する。「この物語は、自分の中にある2つの側面の間で葛藤する男の話でもある。社会によって統制された文明的な側面と、心の奥底にある動物的な側面だ。この2つの側面を、一家の住む屋敷で映像的に表現するのはいい考えだと思った。だから、とてもきれいな古典的な建物に、手入れされていない荒れた感じに見せるための雑草などを足していったんだ。この荒れた感じが、主人公の動物的な側面を表現している」
役者の演技はもちろん、スクリーンに映し出される背景や音楽なども
映画の世界を作り上げる上で重要な要素。
静けさと恐怖を感じさせる城や街を舞台に繰り広げられるこの物語を、
ぜひ劇場でお楽しみください!
TOHOシネマズ 日劇ほか全国絶賛上映中!
本作はR15+指定です
(c) 2010 Universal Studios. All Rights Reserved.
2010年04月28日 10:36
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