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『レポゼッション・メン』~回収臓器の製作~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も、7/2(金)公開の『レポゼッション・メン』から。
レポゼッション・メンたちが回収する人工臓器についてご紹介します。
■回収臓器の製作
ドラマの要となるアイテムは人工臓器(アーティフィシアル・オーガン、通称“アーティフォーグ”)だ。プロダクション・デザイナーのデヴィッド・サンドファーと、彼のチームは〈ユニオン社〉が扱うこれらの商品群を、一台の自動車のメカニズムのようにイメージした。ポンプが心臓、フィルターが肝臓、といった具合に。「私たちは正確な数の弁や心室のある本物の心臓の形から手をつけた。それはとてもメカニカルだし、解剖学的な心壁を持っている。それから面白半分にいくつか弁を追加したよ」
クレメントはまた精巧な、血まみれの人造四肢や身体を作り出す役目も負った。そこから人工臓器が回収されることになる。これはクレメントにとってお馴染みの分野で、緊急治療室で何年間も働いていた経験のおかげだ。型作りの段階を経て、チームは俳優の代わりとなるボディ全体を作り出し、数種類の違った色の洗浄液をかけ、皮膚に半透明な見かけを与える。最終段階は、この代役の頭部に一本一本手作業で毛髪を植えていく作業だ。
これらのボディは本物らしく見えるのはもちろん、レポ・メンたちが金属製の重い人工臓器を除去できるだけの大きな、補強した体腔がなければならない。クレメントは説明する。「手術時の胴体を作るときは通常、シリコンで臓器を作る。そのほうが照明に栄えるからね。それに胸郭の下部構造としてプラスチックの支えを作り、皮膚が形を崩さないようにする。さまざまな角度からあらゆる種類のチューブをさし込んで血液を注入し……同様に、そこで必要となるどんな種類の体液も注入する。そしてたくさんの臓器の下側に気泡を置き、内部が動いているように見せる。どの手術場面を見てもわかるように、体の内側にはたくさんの運動がある。心臓は動いているし、肺臓は呼吸しているし、さまざまなものが蠢いているんだ」
このような細部へのこだわりこそ、レポ・メンたちが任務を遂行するときになお一層リアルに見えることを、ロウはよくわかっていた。「レポ・メンは体全体を切り分けることが許されている。それらの動いている臓器を体内で探し回り、傷をふさぎ、気味の悪い関節を取り出したり、戻したりできるんだ……膝、腰、心臓、腎臓、あらゆる臓器をね。これらのデザインの出来映えは素晴らしい。彼らは解剖学上のアーティストだね」
まるで本物かと思ってしまうほど精巧に作られた臓器にはスタッフのこだわりが隠れています。
『レポゼッション・メン』を観るときは、体の隅々にまで注目してみてくださいね!
7/2(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
(c) 2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2010年06月17日 11:02
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