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『アイルトン・セナ ~音速の彼方へ』~THE VISION FOR SENNA 2~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回がラスト!全国大ヒット上映中『アイルトン・セナ ~音速の彼方へ』から。
本作で使われた、数々の貴重な映像の秘密についてご紹介します。
■THE VISION FOR SENNA 2
F1の総元締めであるバーニー・エクレストンは、本作が取り扱う期間内のF1ミーティングの映像を一つ残らず所有していた。最初の会談で、バーニーはにやりと笑って言った。「死ぬ気で頑張ってくれ、できるだけ応援するから」と。映画制作者がF1アーカイブを利用できるのは前代未聞だ。「エクレストンのおかげで、すべてを無制限に利用できた」とプロデューサーのフェルナー。こうして、すべての資料を丹念に調査するという気の遠くなる作業が始まった。「オリジナルの資料にまで遡るべきだというのが、僕たちの考えだった。そうして 何日も何日もそれらを見続け、できるかぎりの調査をして、何時間もかけて取捨選択した」とカパディア監督は言う。
このような好き勝手に使えるお宝映像を手にして、映画制作者たちは、えり好みができるという贅沢を得た。フェルナーによれば、「テレビ中継された主なレースでは、なるべく違ったアングルを発見しようとつとめたんだ。ちょっと馬鹿らしく聞こえるかもしれないが、何とかしてこれまで放映されてなかったアングルを見つけ出そうとした。それに、セナが車庫内にいるたくさんの映像や、ドライバーたちのミーティングの素晴らしいシークエンス、これは今まで誰も目にしたことがない。すごいよ」
プロデューサーのフェルナーとゲイ=リースに貴重な映像はどれかを思い出してもらうと、ふたりともイモラの車庫にいるセナの姿を捕らえたときの瞬間を挙げた。命取りになるクラッシュにいたる週末の映像だ。「すごいのは、車庫にいる彼の姿が色々なアングルから撮られているので、まるでその場にいるようにカットを切り替えることが出来たことだ」とフェルナー。「ドキュメンタリーでこれだけの映像表現を見出すことはほとんどないよ。だって、観客はまるで劇映画を見ているような気になってくる、というのも、まさに事件が映画的な表現で展開していくからだ」ゲイ=リースも同意する。
F1アーカイブの記録映像に加え、制作者側はブラジルのテレビ局が記録した豊富な素材を使うことができた。「これらは非常に早い時期から彼の一挙手一投足を追っているし、彼のほうも成功するためには好意的なマスコミが必要だと知っていたんだ」とカパディアは言う。さらに彼はブラジルのテレビ局から得た数多くのシーンとともに、家族が提供してくれた初期の映像も利用した。
「これがあったからこそ、ぼくたちはこの映画を今あるように作ることができたのさ」と、監督は結論づけた。「これほどの才能を持った人間が世界にまず存在しないのは確かだけど、そこへ持ってきて、セナはどこへ行っても誰かがその姿を撮影してるんだ。F1レースのほうは、その当時、フランス人の素晴らしいカメラマンたちが従事していたことに、ぼくたちは感謝しなくちゃいけない」
いままで誰も見たことがないセナのお宝映像が、本作にはたくさん使われています。
新しいセナの姿に出会うチャンスをお見逃しなく!
TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国大ヒット上映中!
2010年10月15日 12:42
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