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『僕が結婚を決めたワケ』~リアルなドラマを醸し出すシカゴでの撮影~

プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は1/14(金)公開の『僕が結婚を決めたワケ』から。

ロン・ハワード監督がシカゴでの撮影にこだわった理由や、撮影セットの裏話などをご紹介します!

リアルなドラマを醸し出すシカゴでの撮影

 20年ほど前に、シカゴで『バックドラフト』を撮影したロン・ハワード監督にとって、この街は彼の新作コメディーにぴったりのエネルギーを供給してくれた。「この街にはとくにアメリカ的雰囲気がある。『僕が結婚を決めたワケ』でぼくが好きなのは、登場人物が複雑な問題を抱えた都会人であることだ。おそらく、この物語はニューヨークやボストン、ロサンゼルス、サンフランシスコといった他の都会だったら、また別のものになっただろう。シカゴにはこの映画に必要な、気取らない雰囲気がある。それにとても偉大な建築物もね。カメラをどこに向けても、摩天楼の風景が違って見えるんだ。大都市の洗練された雰囲気ばかりじゃなく、正直さと気取りのなさが結びついていて、とても新鮮だ」

 主演のヴィンス・ヴォーンにとっては、シカゴをシカゴに演じさせることで、さらにリアリズムの層が厚くなった。「ストーリーの舞台となる街が本物であればあるほどいいんだ。映画に入り込む手助けになる。シカゴの撮影で素晴らしい点は、たくさんのロケ地をその名前を変えずに使えることだ。おかげでその街を体験している気になれる。その街にこだわればこだわるほど、観客は感情移入できるようになるのさ……どこの生まれだろうとね」

 本作の二つの主要シークエンスを撮影するため、撮影隊はユナイテッド・センターに赴いた。世界的に有名なバスケットボールチーム、シカゴ・ブルズばかりでなく、2010年スタンリーカップ優勝のアイスホッケーチーム、シカゴ・ブラックホークスの本拠地でもある。キャストとスタッフは、地元では『ザ・マッドハウス・オン・マディソン』とも呼ばれるこの建物のアイスリンク上だけではなく、ライブのゲームでも撮影した。

 その他にも『僕が結婚を決めたワケ』に使われた現実のロケ地には様々あるが――スミス&ウォレンスキー、ウィナー・サークル、セピア・レストラン、ガーフィールド・パーク植物園、マコーミック・プレイス、ルーセント・テクノロジーなど――映画の主要セットの一つはB&Vエンジン・デザイン社だ。この空間を作り出すために、プロダクション・デザイナーのダニエル・クランシーは、古い倉庫を究極のガレージ・ワークショップに衣替えした。

 50年代や60年代の工業デザインの社屋を調査したあとで、クランシーのチームはB&V 社の外観を考え出した。「わたしたちは、シカゴとデトロイトの両方で、ガレージ・スペースや自動車工場を探し回り、ひじょうに参考になる古典的なデザインの見取り図を手に入れた。自動車ショップの感じに、もっと技術的、工業的なデザインを組み合わせたかった。それにその作業空間を、究極の“秘密基地”みたいな愉快な空間として見せたかったんだ。だから、そこに20世紀半ばの家具調度や、年代物のビリヤード台、おもちゃ、ハイテク・コンピュータ、電子機器などで彩りを加えた。自動車好きの人なら誰でも、そこで働きたくなるような空間だ」

 B&V のセットを造るのに約9週間かかり、装飾と小道具を正しく設置するのにまた1週間かかった。クランシーによれば、「6人の塗装工がこの巨大な舞台装置を塗り、建築スタッフがニックとロニーの鉄とガラスのオフィスを造って、リアルに見えるように改装した。すべての窓は回転できるようにして、床の素材はコルク材だ。これで音が良くなる。メインフロアーは塗料を施し、シャッフルボードとバスケットボール・コートで年代物の50年代の雰囲気をつけ加えたんだ」


スタッフたちの努力が垣間見られる撮影セットにも、ぜひご注目を!
『僕が結婚を決めたワケ』公開まで、あと1週間!


【僕が結婚を決めたワケ 公式サイト】

1/14(金)、TOHOシネマズ 有楽座ほか全国ロードショー!

(c) 2010 Universal Pictures. ALL RIGHTS RESERVED.

2011年01月07日 14:20

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