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『アジャストメント』~調整局本部:マンハッタンでのロケーション~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回も5/27(金)公開の『アジャストメント』から。
本作のストーリーの鍵を握る調整局本部の建物など、
スタッフがこだわり抜いた撮影セットの裏話をご紹介します!
■調整局本部:マンハッタンでのロケーション
ニューヨークの街は、主人公デヴィッド・ノリスがこの地区選出の国会議員であるという点を別にしても、この作品の中で大きな役割を担っている。「様々な理由で、僕はニューヨークをこの物語のビジョンの中心としたんだ」とジョージ・ノルフィ監督は語る。「アメリカの中で最もパワフルだと誰もが認める街こそ、運命を操る本部を置くのにふさわしい場所。となると、それはニューヨークしかないからね」
その中で、ノルフィがインスピレーションを感じたのは、どの時代だろうが一貫して、宗教的な重要性を持つ著名な建物だった。「僕は、できる限り美しい空間を選ぶよう努めたんだ。そして、そういう空間が、事物をコントロールしているかのように臭わせたかったんだ。それこそが、僕の見せたい世界の姿だった」
「調整局の建物は、マンハッタンの中心に存在する架空のビルということにしました。それは、街に実在する6つの素晴らしい場所をつぎはぎして作り上げたものです」とプロダクション・デザイナーのトンプソンは説明する。「建物の基盤部分はマディソン・スクエア・パークから採りました。屋根はミッドタウンにあるビルからです。ニューヨーク公共図書館の下の方の部分も使っています。廊下と階段の吹抜けは、ダウンタウンにある旧合衆国税関のものです。私たちは、この街の建築物に見られる、ある時代特有の壮大さと完璧さを象徴的に表している部分ばかりを集めてきては、結びつけたのです」
ニューヨークの類まれな美しさに加えて、『アジャストメント』のストーリーは、この世にはありえないような部屋や場所も必要としていた。リアルに見せたいと願っていたノルフィは、できる限り実在する場所を使うようにしていたが、特殊効果が必要な場面もあった。
現実にはありえない、だまし絵のような調整局のオフィスの階段や廊下や部屋を作るにあたって、監督のノルフィは、実際にセットを組む場合はトンプソンを、想像を絶するような構造が必要な場合は特殊効果スーパーバイザーのマーク・ラッセルを頼った。ラッセルは以前に、同じくフィリップ・K・ディック原作の『マイノリティ・リポート』を手がけていて、作家独特の感性に通じているとの定評があった。
観客と同様、登場人物にとっても、調整局は人智を超えた場所だと感じるような眺めになるよう、視覚的なトリックを駆使して意図的に作られた。ラッセルは、スタッフが際限なく複製を繰り返して作り上げた、本がぎっしり詰まった空間についてこう語る。「基本的には13のセットでできています。プラン・ルームを作るために最終的に集められた、さまざまな場所のさまざまなアングルですけどね」と、彼は続ける。「ここは目まぐるしいシーンなので、実際よりずっと精巧なものに見えるはずです」
スタイリッシュでアイデア溢れる建築美を、ぜひスクリーンでご堪能ください!
5/27(金)、TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー!
(c) 2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2011年05月16日 11:11
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