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『ワイルド・スピード MEGA MAX』~影の主役=あらゆるジャンルの名車~
プロダクションノートをご紹介するこのコーナー、
今回は10/1(土)公開の『ワイルド・スピード MEGA MAX』から。
"ワイルド・スピード"シリーズの見どころのひとつである、
ゴージャスなカスタムカーについてご紹介します!
■影の主役=あらゆるジャンルの名車
ダッジ・チャージャーSRT8
『ワイルド・スピード』は、ストリート・レースという裏社会の実態を世界に知らしめ、アメリカのマッスル・カー、日本車、ヨーロッパ車の違いというものを全世界に見せつけた。『ワイルド・スピード X2』では鮮やかな色の車体に虹色のネオン管をちりばめ、ナイトラス・オキサイド・システム(NOS)を搭載したえらく艶っぽい改造車を紹介し、目をみはるようなバイナルグラフィックスまで施し、デザインもユニークだった。『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』では観客をドリフト走行の発祥の地である東京に誘い、改造した日本車にフォーカスを当てた。『ワイルド・スピード MAX』では限界ぎりぎりのストリート・レーシングの核心へ回帰し、マッスル・カーがリードしてその本領を発揮した。
ダッジ・チャージャー(1970)
もっとも注目すべきは1970年代のダッジ・チャージャーで、ヴィン・ディーゼル演じるドムの父親を死に追いやったこのスーパー・チャージしたモンスターは、このシリーズのヘビー・メタルを代表するアイコン的な存在となった。当然のことながら、チャージャーはドムの分身でもあるから、ダッジのないストリート・レーサーのドムは考えられない。映画車のコーディネイターはこう説明する。「あのチャージャーには、前より大きなホイールをはかせ、サスペンションも強化し、ステアリング効率もよくしたり、いろいろ手を加えたんだ。映画では見たこともないような細工をいろいろとね。」よみがえった最新のスーパー・チャージャーこと、ハイ・パフォーマンスのダッジが、この総決起したカー・キャストの目玉であり、選びぬかれたこの車が金庫強奪の中央ステージに立った。最新のダッジ・チャージャーは、改造パトカーとしても登場し、悪役として双璧をなす。苦労に苦労を重ねて改造されたこれらの艶消しブラックのバージョンは、何を隠そう、スタントをこなせるよう、より強力なブレーキング性能と馬力をさらにグレード・アップしたダッジ・チャージャーSRT8なのだが、“ボールト・チャージャー(金庫つぶし)”と言われるようにもなっている。製作スタッフはこの人気モデルを数十台確保し、中でも当時引く手あまたの、デザインを一新した2011年モデルが三台手に入り、彼らを喜ばせた。このチャージャーはすぐに世界中でパトカーとしても採用され、この映画の脚本のむずかしい要求に耐えうる、マッスルを備えたパワフルでたくましい車として、完璧に務めをこなした。
週末には今でもストリート・レースで競い合うポール・ウォーカーは、車両の製作を手がけたデニス・マッカーシーやプロデューサーであるニール・H・モリッツと並んで、このシリーズに貢献してきた本物のカーキチの一人だ。こと車の話となれば、ポールはこの世界のことを誰よりも知っている。彼はこう語る。「我々がこの映画でフィーチャーする車は、信頼が置け、かつ実用性ある車なんだ。我々にはニッサン370Z(2009年)があるし、日本が生み出した最高の車トヨタのスープラ(1993年)とニッサン・スカイラインGT-R(1972年)も復活させた。最高のカー・キャスティングだろ」
フォード GT40
製作陣は列車強盗のシーンに向けて、ターゲットとなる車に伝説のトリオ――1972年型デ・トマソのパンテーラ、2007年型コルヴェットGSロードスター、そしてフォードのGT40――をそろえた。このシーンの激しさを考えると、製作陣は200万ドルもするGT40を何台も使うわけにもいかないので、複製モデルを用意した。マッカーシーは言う。「列車強盗のシークエンスを通じて我々が破壊する車の量を考えると、ほんの一台だけでもピクチャー・カーの全予算をあっというまに使い切ってしまう。だから、複製できる車を見つけるほうがより現実的だった」
ポルシェGT3
マッカーシーの節約策にもかかわらず、重さ4トンの怪物金庫が、あらゆる車のつぶれた金属をあたりにまき散らし、この映画の最終シークエンスまでに200台近くの車が破壊された。また、車体の美しさとスピードを表現するために、1999年型ポルシェGT3、レクサスLFA、そして2011年型ダッジ・チャレンジャーも、カー・キャストされた。ジゼルが乗るドゥカティ・ストリートファイターはこの映画で使われる唯一のオートバイで、“ピクチャー・カー”の軍団と肩を並べる。製作陣は、ドムと仲間たちがホブスという恐ろしい強敵と対決するシーンに備え、ホブスの空恐ろしさをイメージさせる軍用車はないかと探しまわった。結果、アーメット社製のグルカF5として知られる9.5トンの怪物装甲車が、彼らのお眼鏡にかかった。
2010年10月末、ついに映画がクランク・アップした時、めちゃめちゃに壊れた車体は200台にものぼった。マッカーシーは300台以上の車を購入したものの、息を呑むラストの金庫破りのシーンのせいで、ため息が出るほど大多数は無残な姿をさらしていた。背景に使われる車は数百台がレンタルで補われたが、これは生き残り、また使われる日を待っている。
モリッツは自分が産み落としたこのシリーズを振り返りながら、満足そうに最後にこう結んでいる。「ワイルド・スピードのシリーズはどれもアクションやカー・チェイスが満載で、セットも大がかりだったけど、『ワイルド・スピード MEGA MAX』に及ぶ作品はないね。車に関してはこの映画がトップの座に躍り出てくれたけど、えらいダメージだったよ」と・・・
常識を覆す超絶アクションを、ぜひ劇場で体感してください!
10/1日(土)、全国ロードショー!
(c) 2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
2011年09月28日 10:25
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